文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

全国民が読むべし本物のジャーナリズムseries。…7/20号、ニューズウィークから。

2011年07月19日 17時01分36秒 | 日記
横田孝(本誌編集長/国際版東京特派員)、長岡義博(本誌記者)

文中黒字化と拡大は芥川。


「存在自体が政治空白」

市民活動家という虚像からの続き。

昨年の民主党代表選で菅が小沢一郎との一騎打ちに勝ったのは、菅が素晴らしい政策を打ち出したからというより、政治とカネの問題を抱える小沢がメディアにたたかれていたからだ。結果、メディアの世論調査では7割近くが菅を支持し、さらにそれが民主党のサポーターや党員、地方議員の投票行動に影響を与えた。

イメージ先行で政治家を選び続ける限り、次なる「菅直人」が登場しかねない

 
当面混乱は続くだろう。菅はどんなに追い込まれても辞任するつもりはないし、実際、「退陣」「辞める」とはひとことも言っていない。また、野党が不信任案を再び提出しない限り、法的に辞める必要もない。
 
「再生可能エネルギー買い取り法案が成立できれば、エネルギー問題に風穴を開けた市民活動家出身の首相として名を残すことができる』と、菅の30年来の友人である田中は言う。「だから何か何でもやり遂げようとする。孤立しても一向に平気だから、今後まだまだこじれる」
 
だが、総理大臣の座に居座り続けることが可能だからといって、実際に居座り続けることが許されるわけではない。09年、国会で当時の麻生首相を追及していたとき、菅はこう言い放った。「信頼も信用もされない総理はですね、存在それ自体が政治空白だ」 その言葉が今、自身に跳ね返っている。        
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