文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

日本は植林し、鉄道を敷設し、水田を増やし、韓国人に多くの利益を与えたし、

2016年06月08日 17時05分28秒 | 日記

以下は前章の続きである。

題字以外の文中強調は私。

久保田発言

1953年10月15日の会談で、韓国側が、日本の在韓財産はアメリカが接収したのであり本来なら韓国は36年間の日本の支配下での愛国者の虐殺、韓国人の基本的人権の剥奪、食料の強制供出、労働力の搾取などへの賠償を請求する権利を持っていると述べたところ、久保田貫一郎日本は植林し、鉄道を敷設し、水田を増やし、韓国人に多くの利益を与えたし、日本が進出しなければロシアか中国に占領されていただろうと反論し、また米国による日本人資産の接収は国際法に違反していないと考えるし、違反してたとしても米国への請求権は放棄したと回答した。この久保田の発言に対して、「植民地支配は韓国に害だけを与えたと考えている」韓国側からは、妄言として批判され、日韓会談は中断した。

久保田参与による説明(1953年10月27日参議院)や、韓国側の記録によると会談は以下のような内容であった。

久保田発言

 

韓国の主張

久保田貫一郎参与の主張

日本の請求権問題、在韓日本人財産の扱い

請求権の問題について日本側の要求は認められない、日本側の請求権はなく、韓国側から日本に対する請求権の問題だけがある。

併合時代の韓国は奴隷状態の地域であり、そこに所在していた日本人財産は、元来権力的搾取によって不法に取得したものであるから、没収された。奴隷地域を解放させるという第二次世界大戦後の新しい高次的理想は、私的所有権尊重よりももっと高次的で、より強いもので、そうした理想を実現させるために没収されたのである。

私有財産の尊重という原則に基いた対韓請求権は放棄していない。また韓国にあった日本の私有財産が没収されていないという解釈ではアメリカ軍政府の措置は国際法に合致しているが、韓国のように日本の私有財産は没収されたという解釈では米国が国際法違反をやつたということになり、日本としてはそういう解釈はとりたくない。

連合国が中立国に所在する日本人財産まで没収したのは不当である。

朝鮮総督府の政治

日本の請求権の要求は多分に政治的であり、もし日本がそのような政治的な要求をするのなら、韓国としては韓国併合36年間の賠償を要求。

もし韓国併合36年間の賠償要求を出していれば、日本としては、総督政治のよかった面、例えば禿山が緑の山に変つた、鉄道の敷設、港湾の建設、米田が非常に殖えたことなどをあげて韓国側の要求と相殺したであろう。

カイロ宣言問題

朝鮮総督政治は警察政治で以て韓国民を圧迫搾取し、自然資源も枯渇せしめ、そうであればこそカイロ宣言に韓国の奴隷状態ということを連合国が明記した。

カイロ宣言は、戦争中の興奮状態において連合国が書いたものであるから、現在は、今連合国が書いたとしたならば、あんな文句は使わなかつたであろう。

朝鮮(韓国)独立

韓国側は、第二次世界大戦後の処理で国際法が変つて、被圧迫民族の朝鮮民族の独立と解放の原則が出て来たが、朝鮮の独立にしても講和条約を待たずに独立したが、これは国際法違反かと質問した。

韓国の独立はサンフランシスコ条約の効力発生時点だから、それ以前の独立は、たとえ連合国が認めていても、日本から見れば異例措置である(10月15日会談)。

韓国独立は国際法違反の問題ではなく、ある新しい国家が独立した場合、それを他の国が承認するかしないかの問題がある。講和条約以前に独立した韓国について国連はじめ多数の国家が承認した事実を日本は認定するものであるが、この承認を時期尚早とも見ないし、国際法違反とも思わない。日本はカイロ宣言に明示された韓国の独立方針を承認し降伏文書に署名したが、その後の日本は連合国に占領され完全主権国家ではなかったので韓国独立を自ら進んで承認できなかった。日本は平和条約発効時点で韓国独立を承認したが、連合国の承認日付と発効日付に間隔があったので、これが国際法上異例であるという発言であった(10月21日会談での説明。韓国側記録による)

日本人の強制送還

終戦のときに日本人が朝鮮から強制送還されたことは国際法違反かと質問した。

久保田参与は、それは占領軍の政策の問題であり、国際法違反であるともないとも言わないと答えた。

1953年10月20日の会談で金代表は、10月15日の会談で日本側は、次のように発言したと確認を求め、日本による朝鮮統治は強制的占領であったし、日本は貪慾と暴力で侵略し自然資源を破壊し、朝鮮人は奴隷状態になったと述べた。

この稿続く。

 

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