文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

金融とは、銀行や証券会社の事ではなく、国家戦略の事である。

2010年07月24日 17時59分12秒 | 未分類

僕が言う金融とは銀行や証券会社の事ではない。

国家戦略としての金融、国益としての金融立国、覇権国家として米国と屹立、或いは補完する意味での経済に於いての覇権国家として、20数年前、順番が廻って来た国として、世界が、後170年、より安定して栄えるための超経済大国として、本当は求められていた役割を果たす為の世界戦略なのです。

日本に「文明のターンテーブル」が廻った事に気づかないで来た官僚、マスコミ、経団連、銀行等、この国の中枢。

或いは、この185年間、日本が生んだ最も偉大な知性であった芥川龍之介が、自らの生涯を絶ってまで、私たちに残した遺言…(彼の時代まで、或いは彼の時代では日本はエゴイズムを克服出来ない)周囲は醜い、自分も醜い、それを目の当たりにして生きるのは苦しい…から一歩も進んではいなかった私たちの知性の有り様。

この国の中枢…国を誤らせてはいけない、その為に日々知性を磨く事を怠ってはいけないエリート層が、それぞれのエゴイズムの塊と成って国を誤らせた結果としての「日本の失われた20年」なのです。

そのような国(今の私たちの有り様)の金融は、どんな事をしているのか…銀行に集まった175兆円もの、お金の運用手法が分らず、メガバンクから地銀に至るまで国債を買うのみ(国債レベルでは国が不安定に成る事を防御した側面はあったとしても、国内資産で賄うのは最大80%位の水準で十分)その結果として95%が国内資金=個人資産=が国債を保有している世界で稀有な存在に成った結果として、リスク回避先として、事ある毎に円高。

産業立国、技術立国のみで突き進んできた国の当然な帰結としての輸出型経済ですから、
企業収益が円高に依って減益する事を見越した、強欲の塊である20世紀型資本主義の代表、外資(国内勢も含まれているだろうが)に依って猛烈な空売りを掛けられて株安になる。
その結果として、この25年間、日経平均が25年前の株価に全く追いついていないと言う惨状。

特に金融機関(生保、銀行)は、日本を代表する優秀な大企業群の莫大な株を、持ち合いであれ何であれ、保有して来た(それが日本経済の強さと安定を生み出して来た事は無論)のですが、上記の様な惨状では…上がらない株を保有している事はリスク資産以外の何物でもない…チューリッヒの赤鬼たちは超短期間で20%もの下落に持ち込むのですから。

1年たっても元に戻らないどころか10%もの損失、30%の損失もザラ。これで平均2%の配当を得た所で、どうにも成らないのは無論。株を持っている事は毎年の決算上(米国基準の会計です)のリスクにしか成らない。売るしかない…莫大な売りですから、又、株が下がる…東証の70%は外資ですから、棚からボタ餅で、世界的な大企業でもある日本の優秀な企業の株が25年前より遥かに安い価格で手に入る。

この様な愚かな事を繰り返しているのです。これを大馬鹿者の金融と言わずして何と言いましょうか?
年収1,000万円超を約束された、多くても10%のエリートが、エリートとしての使命…エリートは己の事を考えてはいけない、自分たちの生活を支えてくれている残りの90%=国のことです=に奉仕…国が誤らないように、国富を失わないように絶えず知性を磨くという事です…しなければならないのだと言う義務を忘れた20年の結果としての今。
7人に1人が貧困者という惨状が在るのです。

読者諸兄は、我が国が、この25年間、どれほど愚かな事をして来たのか、やっと分ったのでは有りませんか?

国家戦略としての、国益増進、国富を守り、米国を補完し、いまだ貧窮に喘ぐ世界の半分を救う覇権国家として、超経済大国としての戦略は言うまでも無く日銀が為すものでは有りません。
国が、政府(本来は我が国最高の知性の集合体で在るべきもの)が為すべきものなのです。
今の、屁の様なはしゃぎ野郎のマスコミなんぞは論外なのは無論。

今の日銀総裁…彼も僕の同級生の一人です…が、その任でない事は、彼が自分の顔に書いているでしょう(私は日銀に勤めたサラリーマンに過ぎませんが、私の出来る範囲での事は精一杯やります、と)否、どんな日銀総裁でも同じです。
日銀総裁では無い、国家戦略として政府がやるのです。


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