以下は前章の続きである。
「モリ・カケ・日報」ばかり
ところが、そういう世界情勢の中で、日本の国会やマスコミは、何をしているのか。
国会議員はよく批判的に「給料泥棒だ」と言われますが、今こそ本当にそう言われても仕方がありません。
「モリ・カケ・日報」と、三つのフレーズを呪文のように連呼しさえすれば、二千数百万円の議員歳費や月百万円の文書通信交通滞在費をもらい、さらに政党助成金でさまざまな援助を受けることができる。
仕事内容と言えば、「森友学園プロジェクトチーム」と称して、拘束中の詐欺師、籠池氏に面会をし、情報を得たとほくそ笑んでいる。
一方、国会質問では、ヒステリックに「昭恵総理夫人を証人喚問しろ」と叫ぶだけ。
自分で証拠を見つけてきたり、新事実を発掘したり、鋭い論理で与党や重要参考人を追い詰めたことなど一切ありません。
一年前と同じ質問を繰り返しているだけです(笑)。
日報問題の本質は何か。
野党は大騒ぎして内閣総辞職を求めていますが、国防に関連する日報を公開するべきでしょうか。
それこそテロリストにとって格好の情報を提供する可能性だってある。
また、省庁全体の問題で「文書公開を」と言われて、対応に苦慮しているところもあります。
情報公開請求への対応が追い付かないのです。
問い合わせも頻繁だし、公開すると決めたら、どこまで発表するのか線引きもできていない。
通常業務に支障が出るほどの状態だそうです。
佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問での証言を聞いてわかったのは、野党からの質問請求や資料請求の対応に忙殺されたため、理財局内に混乱が生じ、丁寧さを欠く答弁になってしまったということだった。
野党の執拗な追及が証言の矛盾を生んだという側面も大いにあるわけです。
文書管理は今後、厳密化されるでしょうが、一方で役人の負担はさらに大きくなると予想されるし、別の問題や齟齬が発生する可能性もあると思います。
新聞も同じです。一面~三面には「森友学園」「加計学園」「日報」という見出しばかりが躍っている。
社説だって毎度毎度同じことを書いているだけ。
有本香さんによれば、朝日の社説では、安倍昭恵さんの名前が一年間で五十回も登場したそうです。
同じ呪文ばかりを唱えていれば、いつか安倍政権が倒れると信じているのではないか。
朝日新聞は「米朝首脳会談は日本外交の失敗だ」ということも書いていました。
何が何でも安倍政権を貶めたいのでしょう(笑)。
しかし、実態は日本が主導した圧力戦略によって、北朝鮮はついに音を上げ、対話路線に切り替えてきたのです。
これの何が失敗だと言えるのでしょうか。
この稿続く。