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しかし、世界の原発ビジネスには必ずしも逆風は吹いていない 5月12日、ロイターから。

2011年05月15日 18時35分56秒 | 日記
文中黒字化は芥川。

[東京 12日 ロイター] 東京電力福島第1原子力発電所の放射能汚染事故は、日本のみならず、米独など海外各国で反原発ムードを勢いづけた。しかし、世界の原発ビジネスには必ずしも逆風は吹いていない。新興国の電力需要や地球温暖化への懸念が高まる中、原発プラント各社はむしろ「フクシマ」を奇貨とし、安全性を掲げて新型原子炉の売り込みを加速させている。市場規模1兆ドル(約90兆円)とも言われる原発商戦。官民入り乱れ、激しい主導権争いが続く巨大市場の熱気は容易に衰えそうにない。
 
原子力ルネサンス―。1986年4月に旧ソ連(現ウクライナ)で起きたチェルノブイリ原子力発電所事故以来、約四半世紀に及んだ「冬の時代」を経て、原子力発電は化石燃料に代わる有力エネルギー源として息を吹き返し始めた。地球温暖化阻止のため、原発の再認知は避けて通れない道というのが各国政府に共通した認識だ。しかし、その機運の高まりに「フクシマ」が冷水を浴びせた。
 
東日本大震災とそれに続く東電・福島原発の事故の直後、ドイツのメルケル首相は1980年以前に稼働した国内の原発7基について一時稼働停止を発表。それに続いて、イタリア政府も原発再開に向けた議論を無期限で凍結する方針を表明した。スイスでは3基の原発建設手続きが中断、さらに同国経済相が「新規の原発建設は不可能」との見通しを示した。いずれも、国内に高まる反原発の世論を目の当たりにした突然の政策転換だった。
 
全土に104基を抱える世界最大の原発保有国、米国。オバマ政権はクリーンエネルギーとして原子力発電推進の姿勢を変えていないが、福島原発事故の影響で、新規の建設計画はほとんどが棚上げ状態になっている。米電力大手NRGエナジーは、東芝が参加するテキサス州での原発2基の増設計画を断念した。安全基準をめぐる不透明感が高まっている、というのがその理由だ。

以下、次章に続く。
 
 
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