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SUBARUのラトビア便り。

ラトビアの伝統・人・自然・暮らし、全てが大好きな店主がお店のことや自身の活動、ラトビアについて綴っています。

ワークショップ『ラトビアの夏至祭を祝う花冠づくり』の開催レポート

2022年06月30日 | イベント情報
数年間温めたこの企画『ラトビアの夏至祭を祝う花冠づくり』、色々な方のお力を借りて夏至の日に行いました。

そもそも『夏至祭』とは??
緯度が高く一年を通じて日照時間の変動が激しいラトビアでは、古来から太陽の動きが農作業などの日常生活に大きな影響を与えてきました。
そんな中でも日照時間が一番長い夏至の日は特別な節目、祭祀の日です。
本来は天文学的な夏至の日にお祝いしますが、ラトビアでは毎年6月23日Līgo(リーグァ)と24日Jāņi(ヤーニ)が休日になっています。
民族衣装を身に纏い、御馳走(ヤーニュ・チーズとビールは必須!)を並べて、焚火をたいて、歌って踊って家族や親戚、友人たちと一晩中過ごします。
一年で一番長い太陽が沈み、新しい太陽が昇るのを見届けながら、植物の力が最大になるこの日をそのエネルギーを受けながら過ごすのです。






そんな夏至祭で欠かせないものが女性の頭に載せる花の冠。
その形は永遠の存在である太陽を表し、多産をもたらすと言われています。


本来はお花畑で花を摘みます。


・・・が、さすがに難しいので、代わりにこ・と・の・葉さんにお花をたくさん用意していただきました!






ラトビアの花冠では9種類の草花を使うのが良いとされていて、その種類もある程度決まっています。
今回は事前にこ・と・の・葉さんに資料をお渡しし、指定した草花そのもの、若しくは限りなく近いものを集めていただきました!!!
「集める」と言っても花市場で仕入れていただいただけでなく、この日のためにプライベートで栽培していただいたり、近隣のお店や植木屋さんにまで協力していただいたそうです。
更にはご友人に呼びかけて、野花も探してくださいました。

そんな草花の中から一部具体的にご紹介。
ラトビアの国花でもある「デイジー/ヒナギク」は『愛情』のために用いられます。


『健康』のための「カモミール」と『誠実』のための「ムラサキツメクサ」。


店内のBGMも夏至祭バージョンにして・・・、


ワークショップスタートです!
こ・と・の・葉さんの説明を聞きながら仕分けしていきます。




ラトビアではこのように頭のサイズに合わせながら作っていきますが・・・、


いきなりは難しいので大きさの目安となる輪っかを用意してくださり、編み方はラトビア流で指導してくださいました。


ラトビア産ハーブティーを飲みながら、ふんだんに用意して下った草花を使って皆さんどんどん編んでいきます。






仕上げはこ・と・の・葉さんに手伝っていただき・・・、


皆さん、完成!!!!!
私は何度もラトビアで作っていながらこんなに上手に出来たことがないので、ジェラシーを感じるほど皆さん見事な冠を完成されました!








とってもキュートでお似合いでした♪


ちなみにラトビアでは女性は花の冠を、男性は樫の葉の冠をかぶります。


花と樫の冠はお祭りのあと1年間家でお守りとして飾られ、翌年の焚火で燃やします。
ご参加いただいた皆様もどうぞお家でお飾りください!


こ・と・の・葉さんが事前に作ってくださった見本の花冠は先行していい感じにドライになっています。
私も店内で一年間飾ります。


この日お渡しした資料。
こ・と・の・葉さんとSUBARUそれぞれがこの日のために作った夏至祭と花冠にまつわるマル秘資料です。


完成後はラトビアの伝統楽器クアクレで夏至の民謡を数曲披露しました。


こうして企画者自らが大興奮したワークショップは終了しました。
開催にあたり改めて夏至祭にまつわるラトビアの文献や資料を読み漁ったことが自分自身の勉強になり、過程の段階からとてもワクワク楽しかったです。
日本の伝統行事と同じように今では厳粛な気持ちで儀式的に夏至祭に臨むラトビア人は多くありませんが、それでも規模の大小はあれど民族衣装を着て、冠を作って、焚火をたいて、夏至祭の日は自然の中で親しい人々と過ごすのが一般的です。

準備段階から奔走していただいた講師のこ・と・の・葉さん、ご協力いただいた皆さま、そしてご参加いただいた皆さまのお陰で達成できた企画です。
本当にありがとうございました!!!
日本で一番正確なラトビア風花冠ができたと自負しています!

※こ・と・の・葉さんによる振り返りブログはコチラ
お花屋さんの視点から綴られていて興味深いです。
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