個人的評価: ■■■■■■
[6段階評価 最高:■■■■■■(めったに出さない)、最悪:■□□□□□(わりとよく出す)]
妻の甥っ子(9才)と姪っ子(6才)を一晩預かることになった。
金をかけずに楽しませようと、我が家のビデオ・DVDコレクションから何か映画を見せようと言うことになった。
そろそろアニメでもない怪獣でもヒーローでもない映画を見せようということになり、以下の作品を候補に選ぶ
E.T.
サウンド・オブ・ミュージック
ムトゥ踊るマハラジャ
七人の侍
人間ものはまだ早いだろうと判断し・・・っていうか上の候補でいけばほぼ必然的に「E.T.」で決まった。
ちなみに私は「E.T.」は大好きだ。
スピルバーグではベスト1だと思うし、私的生涯ベストテンに入れてもいいくらい好きだ。
そして「E.T.」は子供受けが大変よかった。
宇宙人ものだよ、とだけ前情報を与えて観始めた。
子供に取ってやはり宇宙人は基本的に地球人の敵らしく、オープニングシークエンスにおいてNASAの人たちにE.T.が追いかけられるシーンを観て「宇宙人が逆に追いかけられてるの?」と聞いてくる。
E.T.の宇宙船が球形であることにも違和感を覚えるらしく、UFOはお皿みたいな形していないと飛べないんだよ、と訴えてくる。
人間のトモダチ宇宙人という存在に違和感を感じた子供たちだが、しかし次第に作品世界にのめり込んで行く。
E.T.がママに見つかりそうになるシーンになると甥っ子は部屋から出てドアから顔半分だけ出して観る。スリリングすぎて正視できないらしい。
ついにエリオットの家にNASAの人たちが宇宙服着て押し掛けてくるシーンでは、「なんで宇宙服着てるの?」と訊いてくる。それはね・・と被爆とか細菌感染のリスクを減らすためという意味のことを子供に解りやすい言葉で説明するのだが、多分スピルバーグの本音は「その方がおっかないから」だろう。
そして自転車が空を飛ぶシーンでは・・・子供たちはあんぐりと口を開け放して見入っていた。
そしてE.T.が去って、それを見上げるエリオットの顔のアップに、JWの最高潮に達した音楽がかぶって映画が終わると、子供たちは面白かったと言うのだった。
----
ちなみに私が持っている「E.T.」は1982年公開版である。
「E.T.20周年記念版」を間違って買わないよう細心の注意を払って購入したDVDだ。
20周年版は、ママの「テロリストなんてやめなさい」というセリフが別のセリフに差し替えられていたり、少年たちの自転車が飛び上がる時行く手を阻む警官が持っていたショットガンがCGでトランシーバーに差し替えられているらしい。
そんな改竄映画など観たくない。
-----
スピルバーグ映画は情操教育にいいんだ。
その後甥っ子は風呂でなんでか知らんが鮫の話をやたら訊いてくる。
ホオジロザメは人を食べるとき白目になると聞いたが本当か?
人を食べない鮫もいるが知っているか?
・・・多分、なんかの子供雑誌で鮫特集でもあったのだろう。
そこで我が家には鮫と人間が戦う映画があるが、今度家に来たとき一緒に観ようと提案したら、恐る恐るOKした。
もちろんその映画は「ジョーズ」だ。
スピルバーグを観ながら大きくなって行けばいいんだ。
恐竜が好きだからそのうち「ジュラシックパーク」を見せよう。
高学年になったら「インディ」→「未知との遭遇」→「シンドラー」とか「ライアン」とか・・・といけばいいだろう
などと思っていたが、会社の同僚にこの話をすると彼は小学3年のころ「マッドマックス」を観てカルチャーショックを受けていたという。
小学校高学年のころには「バタリアン」を観て笑っていたとか。
私は小学低学年のころ外国映画なんて「ダンボ」とかしか覚えていない。よい子だったんだな。
子供だからってあんまりこだわらないで良かったのかもしれない。「E.T.」でなく「プレデター」見せれば良かったかな
------
さておき「E.T.」
改めて観ると、前述の宇宙服で登場のNASAの人や、E.T.とエリオットがテレパシーでつながっている設定、なぜか冷たい川辺で寝ているE.T.、なんでか生き返るE.T.・・・と、なぜだかよく解らない部分もけっこう多い。
だがそんな説明をせず、解んなくても解んないなりに物語に引き込んで行ってしまう魔力がある。一生懸命説明を試みる他のスピルバーグSF作品にはない、無説明による神々しさ・・・がある。
そして子供たちも解んないけどどうでもいいくらい面白がってしまう。
間延びはなく、パーフェクトな構成。全てのシーンが何度観ても面白い。
神話的な輝きを持った映画だと思うのだが、「E.T.」のストーリーにキリストの物語との類似を観ることもできる(アメリカで出版されたスピルバーグ研究本の和訳版からの受け売り)。
E.T.とトトロがある限り、コドモと映画好きオトナはコミュニケーションに困らない
********
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自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
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妻の甥っ子(9才)と姪っ子(6才)を一晩預かることになった。
金をかけずに楽しませようと、我が家のビデオ・DVDコレクションから何か映画を見せようと言うことになった。
そろそろアニメでもない怪獣でもヒーローでもない映画を見せようということになり、以下の作品を候補に選ぶ
E.T.
サウンド・オブ・ミュージック
ムトゥ踊るマハラジャ
七人の侍
人間ものはまだ早いだろうと判断し・・・っていうか上の候補でいけばほぼ必然的に「E.T.」で決まった。
ちなみに私は「E.T.」は大好きだ。
スピルバーグではベスト1だと思うし、私的生涯ベストテンに入れてもいいくらい好きだ。
そして「E.T.」は子供受けが大変よかった。
宇宙人ものだよ、とだけ前情報を与えて観始めた。
子供に取ってやはり宇宙人は基本的に地球人の敵らしく、オープニングシークエンスにおいてNASAの人たちにE.T.が追いかけられるシーンを観て「宇宙人が逆に追いかけられてるの?」と聞いてくる。
E.T.の宇宙船が球形であることにも違和感を覚えるらしく、UFOはお皿みたいな形していないと飛べないんだよ、と訴えてくる。
人間のトモダチ宇宙人という存在に違和感を感じた子供たちだが、しかし次第に作品世界にのめり込んで行く。
E.T.がママに見つかりそうになるシーンになると甥っ子は部屋から出てドアから顔半分だけ出して観る。スリリングすぎて正視できないらしい。
ついにエリオットの家にNASAの人たちが宇宙服着て押し掛けてくるシーンでは、「なんで宇宙服着てるの?」と訊いてくる。それはね・・と被爆とか細菌感染のリスクを減らすためという意味のことを子供に解りやすい言葉で説明するのだが、多分スピルバーグの本音は「その方がおっかないから」だろう。
そして自転車が空を飛ぶシーンでは・・・子供たちはあんぐりと口を開け放して見入っていた。
そしてE.T.が去って、それを見上げるエリオットの顔のアップに、JWの最高潮に達した音楽がかぶって映画が終わると、子供たちは面白かったと言うのだった。
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ちなみに私が持っている「E.T.」は1982年公開版である。
「E.T.20周年記念版」を間違って買わないよう細心の注意を払って購入したDVDだ。
20周年版は、ママの「テロリストなんてやめなさい」というセリフが別のセリフに差し替えられていたり、少年たちの自転車が飛び上がる時行く手を阻む警官が持っていたショットガンがCGでトランシーバーに差し替えられているらしい。
そんな改竄映画など観たくない。
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スピルバーグ映画は情操教育にいいんだ。
その後甥っ子は風呂でなんでか知らんが鮫の話をやたら訊いてくる。
ホオジロザメは人を食べるとき白目になると聞いたが本当か?
人を食べない鮫もいるが知っているか?
・・・多分、なんかの子供雑誌で鮫特集でもあったのだろう。
そこで我が家には鮫と人間が戦う映画があるが、今度家に来たとき一緒に観ようと提案したら、恐る恐るOKした。
もちろんその映画は「ジョーズ」だ。
スピルバーグを観ながら大きくなって行けばいいんだ。
恐竜が好きだからそのうち「ジュラシックパーク」を見せよう。
高学年になったら「インディ」→「未知との遭遇」→「シンドラー」とか「ライアン」とか・・・といけばいいだろう
などと思っていたが、会社の同僚にこの話をすると彼は小学3年のころ「マッドマックス」を観てカルチャーショックを受けていたという。
小学校高学年のころには「バタリアン」を観て笑っていたとか。
私は小学低学年のころ外国映画なんて「ダンボ」とかしか覚えていない。よい子だったんだな。
子供だからってあんまりこだわらないで良かったのかもしれない。「E.T.」でなく「プレデター」見せれば良かったかな
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さておき「E.T.」
改めて観ると、前述の宇宙服で登場のNASAの人や、E.T.とエリオットがテレパシーでつながっている設定、なぜか冷たい川辺で寝ているE.T.、なんでか生き返るE.T.・・・と、なぜだかよく解らない部分もけっこう多い。
だがそんな説明をせず、解んなくても解んないなりに物語に引き込んで行ってしまう魔力がある。一生懸命説明を試みる他のスピルバーグSF作品にはない、無説明による神々しさ・・・がある。
そして子供たちも解んないけどどうでもいいくらい面白がってしまう。
間延びはなく、パーフェクトな構成。全てのシーンが何度観ても面白い。
神話的な輝きを持った映画だと思うのだが、「E.T.」のストーリーにキリストの物語との類似を観ることもできる(アメリカで出版されたスピルバーグ研究本の和訳版からの受け売り)。
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