スポーツヲタクの独り言

目指せ毎日アップ。ひねくれものの独白、ぜひ見てね!

競馬ファンにはディープインパクトだった皐月賞。だがスーパースターには…

2005年04月17日 22時35分51秒 | 競馬
中央競馬の第65回皐月賞競走(G1)は17日、中山競馬場の芝2000メートルに18頭が出走して行われ、武豊騎乗のディープインパクトが圧勝。史上16頭目の無敗の皐月賞馬となった。優勝賞金は9700万円。武豊騎手はナリタタイシン、エアシャカールに次いで同賞最多タイの3勝目、池江泰郎調教師はノーリーズン以来の2勝目。
断然1番人気のディープインパクトは出遅れたものの徐々に順位を上げ、残り150メートルで抜け出し余力を残して人気に応えた。2、3着はシックスセンス、アドマイヤジャパンでサンデーサイレンス産駒が上位を独占した。
皐月賞の売上げは昨年比100.3パーセントの256億7616万600円だった。
◇武豊「飛んでいる感じだった」
鞍上は武豊。前3戦、強い勝ち方で無敗のディープインパクトが圧倒的な人気になったのは当然だった。
だが、出遅れた。ゲートの中で入れ込みスタートでつまずいた。最初の直線では後ろから2頭目。どよめくスタンド。それでも向こう正面では中団に取り付く。
外、外を回りながら4コーナー手前ではもう先頭グループ。ここで「馬が気を抜いた」と武騎手のムチが一発入った。4戦目で初めて使ったムチに「驚いていた」そうだ。それでエンジンに火がつく。グーンと加速。後続馬が止まってみえるような抜け出し劇が直線で演じられた。
豪脚。武騎手が直線をこう振り返った。「すごいですね。走っているというより飛んでいる感じだった」。単勝1.3倍に応え池江調教師、武騎手は「責任重大だったからホッとした」と口をそろえた。
皐月賞からダービー、菊花賞と続くクラシック3冠馬の権利を得た。シンボリルドルフ以来21年ぶりの無敗3冠馬へ、まずは1冠。武豊騎手は「この馬に出会えてよかった。ファンもダービーでの圧勝を見たいでしょう」と手応えを話す。5月のダービーで久しぶりのスターホース誕生となるか。天駆けるような疾走は夢を膨らませる。
前評判通りの圧勝劇で、ディープインパクトが三冠ロードを走り始めた。
確かに今日のレースぶりを見る限り、ダービーに向けて死角はなさそうだ。強いて言えば天候だけだろうか。
競馬人気の衰退が言われて久しい。地方競馬は青息吐息。JRAもずっと売上減が続いている。スターホース待望論は業界内外の切なる願いだろう。
そんな状況で現れた無敗のG1馬。このまま無敗のまま三冠を達成することがあれば実績面ではスーパースターの仲間入りだろう。
しかし、その血統や鞍上のゴージャスさが、人気面でのマイナスになりはしないか。あまりにもエリート然としすぎていて、社会現象になるような物語性に欠ける。
個人的にはまったく興味も関心もなかったが、「ハルウララ」の人気などその典型で、アンチエリートは社会の要請なのだ。
名前通り、競馬ファンに「ディープなインパクト」を残したディープインパクト。このまま3歳を無敗で乗り切って、いやみなほどにエリート中のエリートで駆け抜けてほしい。ただ心配なのはエンジン性能にシャシーがついていけるかどうか。おつりのなさそうな体格で、鞍上が性能をフルに引き出すときがちょっと怖い。