過労死防止基本法制定を求める署名にご協力ください!

大切な人を働きすぎから守るための法律をつくるために署名を呼び掛けています。

9月19日(水)に、塚野過労死裁判の高裁判決が出ました。

2012-09-28 11:00:07 | 過労死裁判
 2004年6月に同社主催のキス釣り大会で赴いた出張地の徳島で業務中にくも膜下出血により倒れ、35歳の若さで亡くなった報知新聞大阪本社元事業部員・塚野保則さんの過労死認定を求めた控訴審が9月19日午後1時15分から大阪高等裁判所72号法廷で開かれ、原告側の請求を棄却する判決が下されました。

 この裁判は妻の塚野信子さんが新聞労連近畿地連と4人の弁護士による弁護団の支援のもとで争っていたものです。これまでの経緯としては以下の通りです。

・天満労働基準監督署へ労災申請を行うも、06年3月に不支給決定処分
・それを不服として信子さんは同年5月29日に大阪労働局へ審査請求
・2年半にも及ぶ期間を経て、08年11月19日付で審査請求棄却の決定
・1日も早い労災認定を得るため、再審査請求と並行して行政訴訟(本裁判)も提起

 今回の高裁裁判には「塚野過労死裁判の勝利を支援する会」を構成する報知新聞労働組合の組合員を始め、新聞労連・日比野新委員長や、近畿地連、関西MIC、過労死家族の会のメンバーのほか、森田過労死裁判に取り組んでいた時事通信労組も東京から駆けつけるなど約80人の支援者が集まりました。しかし、判決は、休日にサービス出勤したと思われる部分に関しては労働時間と認めない一審判決を支持。「支援する会」では今回の控訴審に向け、近畿地連の協力のもと、ハガキによる署名活動、2度にわたるビラ配りを実施し、速やかな労災認定を訴えましたが、その願いはかないませんでした。

 昨年12月26日に大阪地裁で下された無念の判決から9か月。遺族らが訴え続けた声は、またしても届きませんでした。判決後、弁護士会館で開かれた報告集会では、岩城弁護士が裁判のポイントとして、①労働時間の認定②質的な過重性③健康管理、という3つの点を挙げて説明。なかでも、労働時間の認定が重要であることを強調しました。しかしながら、控訴審判決では、被災者である塚野さんが休日に、担当だったボーイズリーグの試合会場に出向いたことがあり、また他の休日だった日にも実際は会場に足を運んでいた可能性があったことは否定できない、としながらも『その具体的な日時や時間、具体的業務との関わりは不明と言わざるを得ず(中略)具体的な時間として考慮することができない』とし、認定基準に満たないなどの理由で、一審同様の結果となりました。

 新聞労連・日比野委員長は「腹立たしい限り。司法が労働者を守ろうとしない現状を、どうにかしないと痛感している。原告の問題だけでなく、過労死問題は全員が関係しうるもの。最重要課題として戦っていきたい」と、今後も支援活動に取り組んでいくことを改めて示しました。また、報知新聞労組・野坂執行委員長は「塚野さんが亡くなってから8年間のなかで、労組の委員長、書記長だった人も支援傍聴に来ましたが、非常に悔しい判決となりました。多くの人に伝えることもさびしいし、残念。これでは安心して働くことができない」と、訴えかけました。

 報告会の最後には、遺族である原告の信子夫人が「いい報告ができなかったのは残念です。判決に対しては悔しいが、あきらめられない。本当に腹が立っているが、これを区切りにしようと思う。きょうは泣かないでおこうと決めていました。前を向いて、やっていこうと思うので、皆さんよろしくお願いします」とあいさつし、上告する意向を示しました。近日中にも、弁護士を通じて上告への手続きを行う方針です。


(塚野過労死裁判の勝利を支援する会ブログ)http://tsukano.weblogs.jp/




***「過労死防止基本法」制定実行委員会が求めていること***********************

  「過労死」が国際語「karoshi]となってから20年以上が過ぎました。
  しかし、過労死はなくなるどころか、過労死・過労自殺(自死)寸前となりながらも
  働き続けざるを得ない人々が大勢います。

  厳しい企業間競争と世界的な不景気の中、「過労死・過労自殺」をなくすためには、
  個人や家族、個別企業の努力では限界があります。
  そこで、私たちは、下記のような内容の過労死をなくすための法律(過労死防止基本法)の
  制定を求める運動に取り組むことにしました。

  1 過労死はあってはならないことを、国が宣言すること
  2 過労死をなくすための、国・自治体・事業主の責務を明確にすること
  3 国は、過労死に関する調査・研究を行うとともに、総合的な対策を行うこと

署名へのご協力のお願い
私たちは「過労死防止基本法」の法制化を目指して、「100万人署名」に取り組んでいます。
署名用紙≫(ココをクリックお願いします)をダウンロードしていただき、必要事項をご記入いただいた上で、東京事務所もしくは大阪事務所まで郵送をお願いしたいと思います。

まずは過労死のことや過労死防止基本法を多くの人に知っていただきたいので、ツイッターでつぶやくなどして広めてもらえると助かります。記事の一番下についているボタンからも気軽にツイートできますので、ぜひともご協力お願い致します!
 

連絡先】 ストップ!過労死 過労死防止基本法制定実行委員会
HP:http://www.stopkaroshi.net/
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