今日は、Yさんにお会いした。Yさん一家はいま、日本からこちらに移住のため、アパート探しなどで忙しくしておられる。たまたま、街中のアドルフ・フレドリック教会
(Adolf Fredrik kyrka)のそばを通ったので、1986年に暗殺された当時の首相オロフ・パルメのお墓をお見せするため、敷地に入った。
すると、Yさんは「あれがミンネスルンドですよ、ご存知でしたか」と左手を指差された。この前の8月18日付のブログに、ミンネスルンドの写真がなかったので、ちょうど良い機会になった。ミンネスルンドは、ありとあらゆる様相をしているので、これからあちこちのミンネスルンドを撮っておくつもりにしている。
下のは、敷地のスペースが少ない市街地タイプだといえる。
Yさんは最近、スウェーデン人であるお連れ合いの、お父様の墓地であるミンネスルンドを訪れられた。そこで泣いてしまわれたそうだ。そこには、故人を偲べるようなものがなにもなく、あまりにもわびしすぎたのが理由らしい。ふつうのお墓だったら、多分泣かなかっただろうとおっしゃった。彼もわたしと同じように墓石が欲しいのだ。
下の写真はオロフ・パルメのお墓。墓石は家族のサマーハウスがあるフォーリョー(Fårö)から運んでこられた自然石で、それにパルメのサインがあるだけのシンプルデサインだ。左横の桜(だと思う)はつい最近になってから植えられた。ついでだが世界的に有名な映画監督イングマル・ベリィマン(Ingmar Bergman)も、生前には同じ島に居を構えていた。
淑子さんらしいヒューマニズムに支えられたコメントがあるからこそニュースが頭をかすめるただのニュースではなく、ハートに届くニュースです。
パルメ元首相が楽しい時間を過ごした島の石がおおらかに立っているんですね。
ノルウェーでも人々の信頼を得た人が重責を果たしているんですね。
老いが「わたし」をOne of Them にしてしまったが、そんなわたしにも、歴史がちゃんとある・・・。一つひとつの喜び、悲しみは、自分だけのものではあるけれど、そのなかのどれかはいつかのあなたのものと同じ色をしているかもしれない・・・。
わたしの町の紅葉が、この小さなわたしの町でも感じられる、そんな一日になりました。