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Qさんが90歳、N子さんが80歳で、合計170歳となる。
Qさん、N子さん夫妻は、1950年代から当地に在住だ。いってみれば、日本人移住者のパイオニア的存在である。渡瑞の理由は、建築家のQさんが在日スウェーデン大使館の設計を依頼されたからだ(現在ある大使館の建て替え前の建物)。
スウェーデンに来られて、Qさんは建築についての考え方の違いに大いに驚かれた。こちらでは一つの建物を美しく作るだけではなく、周囲との調和を考えるのも建築家の仕事なのだ。道理で、ヨーロッパのどこへいっても、街の建物が整然と美しく並んでいるはずだ
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自然を含め、まわりと調和のとれた街並は、そこに住む住民や社会全体のことを考えて計画されているからだと私も思う。それが市民社会なのだと、結論つけてしまうのは、ちょっと飛躍しすぎかな?
ここでQさんに話を戻そう。彼はそこで、「目からうろこ」を経験し、そこでマクロの視点で社会の中に位置付けられている建築学を学ぼうと決心した。こちらの建築科で学び直し、仕事を得、月日がたった。
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パーティーには、プレゼントは一切お断りで、よかったら「国境なき医師団」に寄付金を送ってくれと招待状に書いてあった。モノがあふれている昨今、なかなか賢明なお金の使い方だ。
それで、これなら違反にならないだろうと、ちょうど庭で花をつけているすずらんを束ねて持っていった。
街はずれの緑地地帯にある素敵なレストランで、海に続く庭に面した別室が会場だ。
まず食前酒としてドリンクを、緑がいっぱいのお庭で、海を見ながら楽しんだ
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ご夫妻の息子さんやお孫さんたち、昔の仕事仲間、個人的な友人など、沢山の招待客でいっぱいだった。このために、日本から駆け付けた人もいた。
じつに色々な人が集まっていて、服装もさまざまだ。背広にネクタイや、瀟洒な絹の装い、あるいは訪問着なども見られたが、二ール・ヤング並みのチェックのシャツを着た人もいた。それぞれが自分の好きな格好をして、一堂に会し、またとないパーテイーを楽しんだ。
この種の集まりの良い点は、色々な人と知り合いになれることだ。
また、旧交を温めるにも絶好の機会ともなる。私も、何人もの素敵な人と知り合いになれたし、東京の知人(日本人)の知人(スウーデン人)にも久しぶりに会えて、話がはずんだ。
食事は最高、おしゃべりに忙しくしている間に、時間がたってしまった。あっという間だ
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われわれはライラックの匂いでいっぱいの、海沿いの散歩道を街まで歩いた。
こころとお腹が、目いっぱいあたたまった楽しい集まりであった。
大散財してくださったT さんご夫妻、ありがとう
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