All inclusiveを直訳すると「いっさい込み」。そのような旅行だと、いっさい込みのツアーとなる。
まづ、食事と飲み物は全部込み。朝、昼、晩ごはんはビュッフェ式で、各々時間内に行って食べればよい。料理はなくなるまえに次々と新しいので補充される。感心したのは、お寝坊した人たち用に「遅い朝食」という、10~11時の時間帯があることだ。日曜日を除いて、ホテル内のディスコが連日深夜の2時まで開いているから、朝遅い人がいて当然だろう。
毎食とも、5列並んだ台の上から、好きなものを順に選んで行く。メインはホットで肉あるいは魚のほかに、ご飯、じゃが料理、温采などが数種類並んでいる。外にグリルがあり、朝は卵焼きやオムレツをつくってくれ、夜は肉や魚が焼かれる。
前菜はお得意のメゼで、さまざまに工夫を凝らした冷料理がずらっと並ぶ。ヨーグルトやチーズの種類が豊富で、それがふんだんに使われている。焼いたナスにピリ辛のトマトソースが付いたのと、ブドウの葉で肉とご飯の具を包んであるのが、わたしの気に入りであった。
3台目は生野菜が大満載で嬉しかった。たいそうな量と種類である。薄切りにした大根まであったのには驚いた。太陽がいっぱいのおかげでどれも美味しい。
4台目はデザートでケーキ類と果物がわんさとある。1週間で毎日あれほどケーキを食べたのは初めてであった。5台目は、コーヒー紅茶の他に、季節の果物が山盛りになっている。
おやつの時間もある。この時間は楽しみだった。というのも、他にもいろいろあるが、とくにトルコの伝統らしい独特のおやつを実演付で食することができたからだ。
写真のように楕円形のキジをうすくのばし、真ん中に具を入れ、端を折り込んで楕円形に仕上げるのだ。それを鉄板で焼いているのが左上に見られる。具はジャガイモに羊肉のミンチ、玉ねぎのみじん切りにホウレン草、羊のチーズなど、前もって調理してあるのを用いる。これが微妙においしい。ひとのことは言えないが、典型的なおばさんが毎日午後、プール際に座り込んで焼いてみせた。
飲み放題 10時―23時
ソフトドリンク、ビールにワインは朝から飲み放題。ホテルに2カ所あるバー近辺に座り込んで、朝から晩までアルコール類でのどを潤せる。言っとくけどアル中はいなかった。旅行にかけるお金があれば、家で飲むほうがたくさん飲めるからだろう。とはいえ、しっかり飲んでいる人は確かにいた。
この国は輸入税が高いので、アルコール度の強いのは国内産だけで、ジン、ヴォトカと、ラキがあった。ラキはご存じ、水を注ぐと白色に変わる飲み物だ。少し甘みがあってアニスの香りが嬉しい。炭酸水で割ったりして飲むとおいしい。
バーはかなり繁盛中。
夜になるとすこし涼しくなるので、プールサイドで飲みものを前にくつろぐ。