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ものづくり・工場改善 5S (7) 5Sによるコストダウンの進め方 吉原靖彦

2016年06月12日 | ものづくり・工場改善 5S

第177回記事(2014年1月13日(月)発行)
         (次回1月20日(月)発行予定)

今回は、「ものづくり・工場改善 5S」の7回目になります。
1回目に記載しているリストの中で、既に4冊の本を紹介しましたが、今日紹介する2冊は
「ものづくり・工場改善」のカテゴリーの中で紹介済みなので、コピーを貼るだけにさせていただきます。

さらに色々な本を読み進めており、紹介したい本が数冊出てきていますが、
それらについては後日紹介したいと思います。

次回は、「ものづくり・工場改善 見える化」のカテゴリーを新たに始めたいと思います。

⑦吉原靖彦
 5Sによるコストダウンの進め方

(2011年10月3日発行)(次回10月10日発行予定)

ものづくり・工場改善の本の紹介も7回目になりました。
今回は、5S関係の2冊目の紹介です。ぜひ本を購入して読んでください。
全体では7冊目です。
年間12冊の中の10月の一冊です。

タイトル:「5S」によるコストダウンの進め方
著者:吉原靖彦(東京都市大学工学部卒業。(社)中部産業連盟参与。主席コンサルタント)
出版社:中経出版

ここが読みどころ(ここがお勧め)
「5S」の本を整理・分類してみると、①実際の5Sのやり方、実施の前後の様子を写真で紹介した本(初歩的、基本的)②より高度な5Sのやり方などを紹介した本(応用的)に分かれると思いますが、この本は後者の部類です。「5S」を実施しているが会社としての成果が出ていない会社の方にお勧めの本で、サブタイトルには「成果を追求を徹底し、習慣化することで確実にコストダウンに結びつきます!」とあります。
本の中では、特に、本の最後についている切抜きのページ(5Sからコストダウンへの繋げ方説明が入っている)は有効かつ参考になります。

内容
43p、45p、47p及び最後についている切抜きのページに記載されている、
 5Sの展開(ホップ)
  ⇒経営資源4Mの質の向上(ステップ)
   ⇒PQCDのレベルアップ(ジャンプ)
    ⇒コストダウン(労務費、材料費、経費の削減)
の流れを図で理解ください。形の5Sではなく、コストダウンという成果を強く追求する中で、徹底・習慣化の5Sにすることで、成果が必ず上がります。
また、コストダウンも、労務費狙いなのか、材料費狙いなのか、経費狙いなのか目標項目を明確にした活動が大切です。
最後に、4Mの質の向上がコストダウンにつながるところの説明・事例が少なく、読者の一人として、この点は理解ができなかった点を付け加えておきます。

目次
 序章 今こそ5S活動で差をつける
 第1章 5Sなくして改善の成果は上がらない
 第2章 逆風でも利益を生む5Sによるコストダウン
 第3章 コストダウン活動の基本を押さえる
 第4章 コストダウンに直結する5S実践法
 第5章 コストダウンをめざす5S導入法
 第6章 躾で5Sを強化・維持する

ページ数:173p
価格:1400円

概観
Photo_2 ほぼA5の大きさです。

井上 三右衛門

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ものづくり・工場改善 5S (6) 大不況に勝つ5Sのすすめ方[実践活用版] 山名敏文

2016年06月05日 | ものづくり・工場改善 5S

第177回記事(2014年1月13日(月)発行)
         (次回1月20日(月)発行予定)

今回は、「ものづくり・工場改善 5S」の6回目7回目になります。
1回目に記載しているリストの中で、既に4冊の本を紹介しましたが、今日紹介する2冊は
「ものづくり・工場改善」のカテゴリーの中で紹介済みなので、コピーを貼るだけにさせていただきます。

さらに色々な本を読み進めており、紹介したい本が数冊出てきていますが、
それらについては後日紹介したいと思います。

次回は、「ものづくり・工場改善 見える化」のカテゴリーを新たに始めたいと思います。

⑥山名敏文
 大不況に勝つ山名式5Sの進め方
 

(2011年7月4日発行)(次回2011年7月11日発行予定)

ものづくり・工場改善の4回目になります。
年間12冊の中の7月の一冊です。

タイトル:大不況に勝つ5Sのすすめ方[実践活用版]
著者:山名敏文(名古屋工業大学卒業、中小企業診断士、中部産業連盟でコンサルタントをされていたようです)
出版社:三修社

ここが読みどころ

 タイトルにある「大不況に勝つ」と「実践」の2つの言葉に惹かれてこの本を購入しました。
 調べてみると、5Sの本には大きく分けて2つのタイプがあるようです。1つ目のタイプは初心者のために豊富に事例写真をいてている。2つ目のタイプが5Sの先にある経営改善を目指すものです。
 この本は、「実践」の言葉にあるように豊富な事例が業種別に写真で紹介されているとともに、「大不況に勝つ」に表わされるように経営改善の方法も記載されています。そのため、この本には両方のタイプが入っています。また、「5Sはやったが経営改善につながっていない」と嘆いている方には、何が間違っているかを示しており、その点でも参考になるのではと思います。

内容:
第1章で5Sに関する5つの間違いが指摘されています。
①5Sの正しい意味(定義)を知らない
②5S運営の仕方が間違っている(組織)
③5S運営の仕方が間違っている(行事)
④5Sの展開を「物」だけと思っている
⑤5Sは常に「進化」が必要なのを知らない
①については、たとえば、整理の定義は「今、必要な物と不必要な物を区分けして、不要な物を処分すること」(太字部分が正しい定義では追加)となっています。
④⑤については、対象が「物」に限定されるわけではなく、会社の状況により、「安全」→「物」→「機械」→「情報」→「仕事」と進化させるべきだと言っています。

ただ、②③の項目に関しては、間違ったものと正しいものが比較されていないため、よく理解できませんでした。

物だけの5Sから次のステージに進めていない方、5Sが経営改善に寄与しておられない会社の方にはたいへん役に立つと思います。

目次:
第1章 利益が出ない原因は?利益が出る5Sと出ない5S
第2章 5Sの対象は企業が置かれている環境で違う
第3章 品質・納期・原価との関係は
第4章 5S活動に有効な道具立て
第5章 業種別の対応の仕方、注意点と良い事例
あとがき

ページ数:166P
価格:2200円
写真
Photo 

                                           
井上 三右衛門

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ものづくり・工場改善 5S (5) 5S導入ハンドブック 西沢和夫

2016年05月29日 | ものづくり・工場改善 5S

第171回記事(2013年11月25日(月)発行)
         (次回12月2日(月)発行予定)

 今回は5Sに関する5回目の記事になります。本としては4冊目になります。
 企業の成果・利益に繋がる5Sの視点で本を選択しています。この本を選択した理由は、表紙(ブックカバー)の中に「●利益が増える!」という言葉が入っているからです。だだし、この言葉はタイトルの「5S導入ハンドブック」の下にある大きな赤丸の中の「職場の乱れに5S」とある下に3項目が記載されており、その1項目として「●利益が増える!」があります。そのため、どれだけ「5S」と「会社の利益」の関係が書かれているのか、繋がりが強いのか、心配をしながら読みました。

<外観>
Photo

<データ>
著者:西沢和夫(中小企業診断士。技術士(経営工学部門)。コンサルティングファームのチーフコンサルタントして5Sなどの数多くの指導経験を持つ。)
出版社:かんき出版
出版年:2007年
ページ数:207p
価格:1500円+税

<章構成>
序章  現場の乱れは5S導入による人づくりで解決する
第1章 本物の5Sで現場のムリ・ムラ・ムダをなくす
第2章 5S導入は事前準備で決まる
第3章 本物の5Sを効果的に導入する
第4章 オフィスに5Sを導入する
第5章 5Sを定着させる対策をとる
第6章 5Sでカイゼンできる職場をつくる
第7章 5Sで見える化で高収益企業をつくる

<利益が増える(出る)ステップ>
 利益が増える(出る)ステップは以下になります。
本物の5Sの実施・徹底 → ムダ取り → カイゼン効果が出る → 利益が増える(出る)
明確になっています。

<5Sの目的と定義><本物の5Sと見せかけの5S>
 5Sの定義はどの本にも書いてありますが、目的については記載が少ないように思います。以下のように記載されています。「日々の5S活動によって社員全員がカイゼンの種を見つける目を養い、ムダを省いてカイゼンできる職場をつくり、利益を生み出す活動を続けること」(4p)
 5Sの定義は以下のようになっています。これについては、最後のところでコメントさせていただきます。
  整理 職場のムリをなくす
  整頓 職場のムラをなくす
  清掃 職場のムダをなくす
  清潔 整理・整頓・清潔を継続させる
  躾  人づくりをする
 従来の5Sは誤解をされている方がいて、単に捨てたり並べ替えたりすることと思われているが(これを「見せかけの5S」という)、それに対して著者は「本物の5S」(トップが先頭に立ち、ムダを省いて、カイゼンを行い、付加価値を生み出す5S)を提唱されています。
この件についても最後のところでコメントさせていただきます。

<参考にしたいポイント>
 134pで「あじかげん運動」について書かれています。
  いさつ(挨拶)運動
  かん(時間)を守る運動
  んがえる(考える)運動
  さんげん(三現)主義の導入
それぞれに大切なことであり、「本物の5S」を支えるものであり、参考になると思います。

<ちょっと、2点言わせてください>
 まず、5Sを清掃と片付け・美化運動と誤解している方や「見せかけの5S」運動が多いように記載されていることですが、結果的にそうなってしまっているというではないでしょうか。それは、5Sの定義に注目が行き、目的は何なのか忘れてしまっていたり、活動がマンネリ化してより上のレベルである利益を出すという目的に繋ぐことが出来ていないからではないでしょうか。また、成果・利益に繋がるストーリーも十分に出来ていないのではないでしょうか。
 5Sの定義は、一般的な定義とは異なります。それぞれに定義されることは悪くは無いのですが、清掃の定義を「職場のムダをなくす」こととすると、清掃をすればムダがなくなることになってしまいます。ムダとは、193pにあるように、取り置きのムダ、歩行のムダ、などでこれらをカイゼン活動で知恵を出してなくすことで利益が出るわけで、5Sの定義としては適切かなと思ってしまいます。

<最後に>
 本のタイトルの中にも「導入」とあるように、「導入」の本を考えたらよいと思います。
 その観点から一度読まれるのはいかがですか。

                                                井上 三右衛門

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ものづくり・工場改善 5S (4) 人づくりによる儲ける新5S実践マニュアル 長谷川祐三 

2016年05月22日 | ものづくり・工場改善 5S

第165回記事(2013年10月14日(月)発行)(次回10月21日(月)発行予定)

 今回は5Sに関する4回目の記事になります。本としては3冊目です。
 企業の成果・利益に繋がる5Sの視点で本を選択していますが、この本を選択した理由は、タイトルの中に「儲け」という言葉が入っているからですが、何度か読み返しましたが、なぜ最終的な利益(儲け)に繋がるか、そのストーリーが最終的には私には理解出来ずにいます。そのため、本のお薦め度については記載いたしません。(ではなぜ理解できていない本を紹介するのかと聞かれれば、本に興味をもたれる方がおられるかもしれないし、理解できている方から教えていただけるかもしれませんので。)しかし、タイトルにマニュアルという言葉も入っているように、具体的なところまで記載されており、その点はお薦めです。

 一度、いかがですか。

<データ>
 著者:長谷川祐三(1920年代のお生まれと推定、1987年からコンサル活動実施)
 出版社:日本規格協会
 出版年:2002年
 ページ数:317p
 価格:2300円

<章構成>
 第1章 儲ける新5Sの考え方
 第2章 なぜ新5Sが「モノ」づくりの基本か
 第3章 儲ける新5S活動の要点
 第4章 儲ける新5S実践のポイントと手順
 第5章 儲ける新5S活動の進め方
 第6章 新5Sマニュアル

<理解できた範囲で書くと・・・>
 再度になりますが、何度も読み返しましたが、なぜ最終的な利益(儲け)に繋がるか、そのストーリーが私には(はっきりとは)理解出来ずにいます。
 各章のタイトルを見ていただくとわかるように、「新5S」という言葉が出てきますが、これは従来の「5S」の原則を5ゲン主義の考え方で、躾を中心にして再構築したもので、「モノ」をつくる人「サービス」をする人の心(心掛け)をつくることに主眼を置き、”人づくり”と”儲ける”(利益を上げる)という目的をもった、目的指向型の5Sです。(14p)
 そのため、整理・整頓・清掃・清潔・躾の中で最後に出てきた「躾」が中心となり、躾のためには「叱る」手法から「褒める」手法が中心的な手法になります。(17p)
 新5Sは、従業員が道徳心を身につけ(この辺になると理解できなくなってきます)、創造力を高め、総原価低減をして儲ける活動のことである。(18p)正直このページあたりまでくるとイメージが湧かなくなります。

<新5Sの4本柱>
 新5Sの考え方・4本柱が整理して書かれています。(60p)
  目的指向
  人間形成
  原価低減
  歯止め

<もう一度整理してみると>
 ポイントは58p60pくらいになります。
 ①社会環境や人の考え方が現在はドンドン変化しており、自己中心的な人が増えている。このため、躾が大切になっている。
 ②躾の目指すところは、感謝する心、他人を喜ばす心、思いやりの心(心掛け)の要請である。
 ③躾の先には教育もあり(個人的な理解です)、創造力を高める、道徳心を養う必要がある。
 ④創造力等が高まれば、改善が進みムダ取りが出来る。
  道徳心が養われれば、企業内の人間関係向上だけでなく、「モノ」づくりや、顧客に対するサービス、つまり大事な顧客満足に繋がる。
 ⑤ムダ取りが出来ればロスコストが減り、儲け(利益)が向上する。
 (躾の中で物事を成し遂げることの能力を向上すると、ムダ取りのための教育をしなくても、ムダ取りが出来るように思えて・・・)

今回はこんなところでしょうか。
よく理解されている方がおられましたら、ご指導いただけたらありがたいです。
ご指導に従い修正していきたいと思います。

Photo

                                                井上 三右衛門

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ものづくり・工場改善 5S (3) トヨタの片づけ OJTソリューション 

2016年04月10日 | ものづくり・工場改善 5S

第160回記事(2013年9月9日(月)配信)(次回9月16日(月)配信予定)

 今回は5Sに関する3回目の記事になります。本としては2冊目になります。
 本全体のお薦め度に関しては記載しませんが、あまりにも本がすらすらと読めてしまいました。とっても読み易くその点ではたいへんお薦めです。

<データ>
 著者:(株)OJTソリューションズ(トヨタ自動車等により創設されたコンサルティング会社)
 出版社:中経出版
 出版年:2012年
 ページ数:239p
 定価:1300円+税

<はじめに>
 5S、その中でも「企業の成果に繋がる」5Sをテーマに本を読んでおり、10ページに
  トヨタの片づけにより、
   ムダがなくなり
   効率があがり
   売上げがあがる
 とあるのでこの本をピックアップしたのですが、残念ながら売上げがなぜあがるかまでは明確には書かれていないと思います。しかし、5Sでは先進的なトヨタ自動車さんのOBの方が書かれており、参考になる点は多いと思います。特に、モノの取り出しにおいて、自分では10秒以内、他人だと30秒以内にする時間のムダ排除が参考になりそうです。

<5Sとムダ>
 5Sと本のタイトルのトヨタの片づけの関係は、トヨタの片づけは5Sのエッセンスをまとめたものとのことです。(10p)
 ムダといえば、造りすぎのムダに代表される”トヨタの7つのムダ”がすぐに思いださる方が多いでしょうが、ムダとして分類されているのは①スペースのムダ、②時間のムダ、③間違えるムダ、④とりに行くムダの4つです。(29p)(これについては、個人的には意見があるのですが、長くなるので書きません。)

<5Sにおける技術>
 章構成は以下になります。
  1章 トヨタ流「片づけ」で仕事が変わる!うまくいく!
  2章 ムダを減らすトヨタの「整理術」
  3章 仕事を効率化させるトヨタの「整頓術」
  4章 トヨタ流片付けが「習慣化」する方法
2章で整理、3章で整頓、4章で清掃・清潔・しつけが書かれています。
 章のタイトルの中に「〇〇術」という言葉が出てきますが、技術の点からまとめると、5Sの中の3Sで大切なのは以下の技術です。これには同感です。
 整理・・・・捨てる技術
 整頓・・・・置き場所を決める技術
 清掃・・・・掃除をしなくてもよいようにする技術
技術を持たずにただ行動するだけでは、良い成果は得られません。

<動機付ける>
 222pと228pに、作業者・社員に5Sについて動機付けさせることが大切だとの記載があります。大切な点であり、その言葉を掲載しておきます。
 百聞は一見にしかず、
 百見は一考にしかず、
 百考は一行にしかず、
 百行は一効にしかず。(効とは効果のことです)
とにかく、「片づけると楽になる」と作業者・社員が実感することが5Sを定着させ習慣化させることに一番効果があります。

2

                                                 井上三右衛門

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ものづくり・工場改善 5S (2) 5S定着化ワン・ツー・スリー 平野裕之

2016年04月03日 | ものづくり・工場改善 5S

第158回記事(2013年8月26日(月)発行。次回9月2日(月)発行予定)

<はじめに>
 今回から、5Sについて、実際の本の内容について書いていきます。
 最初に取り上げさせていただくのは、平野裕之先生の「係長・班長のための 5S定着化 ワン・ツー・スリー」です。この本はタイトルにわざわざ「係長・班長のための」という言葉が入っているので、”企業の成果に繋がる5S”の調査の視点からみると関係が薄そうですが、中身を読んでみると、現場での”5S”を戦略的に”企業の成果”に繋げていく内容があり取り上げました。(読み返す度に評価がアップしていきました。)

<外観>
Photo

<おすすめ度>
 他の本ともいろいろな点で比較し、一番おすすめ度が高いです。そのため、5点満点で5点としておきます。

<内容>
 この本の一番のおすすめポイントは、先ほども書いたように、現場での”5S”のオペレーションを進めることで、”企業の経営的な成果に繋がる”点です。その点を具体的に説明します。
 5Sの「整理」の一般的な定義は、「必要なものと必要でないものを区分けし、必要でないものを捨てること」となります。ということは、一度区分けをしたらそれ以上のすることがない(もしくはあまりない)ことになります。つまり、現場活動はマンネリ化に陥りやすいことになります。
 しかし、マンネリ化に陥いらないようにするため、5S活動は三つのステップに分かれています。
 第1ステップは行動する5S
 第2ステップは効果ある5S
 第3ステップは予防5S
具体的に「整理」について行うことをことを記載すると、
 第1ステップでは、(要るものと要らないものを分け)要らないものを捨てる
 第2ステップでは、要るものの数量を規制する
 第3ステップでは、不用品(要らないものと必要量をオーバした要るもの)が出ないよう予防する
となります。5Sの定義では、第1ステップのみの行動になりそうですが、さらに数量の規制、そして予防に進むことで、活動のマンネリ化が防げる筈です。
 (モノの)種類の(質的な)規制 → (モノの)量の(量的な)規制 → (モノの)予防規制
さらに、「企業の経営的成果に繋がる」という点からは、在庫品の数量を規制することで、在庫金額を圧縮でき、キャッシュフローを増やすことが出来ます。

 以上では「整理」を取り上げて説明をしましたが、同様に「整頓」「清掃」「清潔」「躾」についても3ステップでの進化・マンネリ化防止が記載されています。

<目次>
 STEPⅠ まず工場をキレイにしよう【行動する5S】
 STEPⅡ 5Sを習慣化しよう【効果ある5S】
 STEPⅢ 一流の5S工場にしよう【予防5S】

<データ>
 著 者:平野裕之
 出版社:日刊工業新聞社
 出版年:1992年
 定 価:1900円+税
 ページ数:158p
 版 型:B5

                                                 井上三右衛門

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ものづくり・工場改善 5S (1) はじめに

2016年03月27日 | ものづくり・工場改善 5S

第156回記事(2013年8月5日(月)配信)
(次回は夏休みをいただきますので、8月19日(月)の配信となります。)

<はじめに>
 バランス・スコア・カード(BSC)について、約半年書いていましたが、連載が終わりましたので、新しく「5S」について書いてみたいと思います。
 しかし、普通の「5S」・一般的な「5S」にならないようにするにはといろいろ考えた末に、
「企業の成果に繋がる5S」というテーマ
で調べてみます。

<本のリスト>
 「5S」について調べていくと、課題としてよく出てくるのは、
 (1)5Sを行う人の納得性が低い
 (2)5S活動が組織的にマンネリ化しやすい
 (3)5Sが企業の成果(利益)に繋がらない
といった点です。
 そのため、複数の本(末尾に掲載)を読んで、「企業の成果に繋がる5S」という視点でセレクトをします。現在のところは以下を考えています。
 (番号)タイトル(著者:出版社)・・・ピックアップポイント
 (1)大不況に勝つ山名式5Sの進め方(山名敏文:三修社)・・・タイトル「大不況に勝つ」
 (2)5Sによるコストダウンの進め方(吉原靖彦:中経出版)・・・タイトル「コストダウン」
 (3)人づくりによる儲ける5S実践マニュアル(長谷川祐三:日本規格協会)・・・タイトル「儲ける
 (4)5S定着化ワン・ツー・スリー(平野裕之:日刊工業新聞)・・・全体の内容から
 (5)見えるわかる継続できる5S導入ハンドブック(西沢和夫:かんき出版)・・・サブタイトル「利益が増える」
 (6)トヨタの片づけ((株)OJTソリューションズ:中経出版)・・・サブタイトル「成果を出す」

<理想像は三方よしの5S> 
 私の考えている「5S」について記載しますと、
  三方よしの5S
 
ということになります。三方とは、①5Sを現場でする人、②5Sを現場で実行する人以外の周囲の人、③会社になります。具体的には、
 5Sをする人は納得して実行し、スキルアップし、
 周辺の人は、迷惑を受けず、むしろ恩恵を受け、
 企業も成果・利益があがる
様な状態がベストと考えます。
 しかし、本来の「三方よし」のエリア(領域)で抜けている「お客様・世間」をさらに入れると、
 四方よしの5S
がベターでしょう。

 詳細は今後記載するとして、上記以外の参考文献は以前の記事を参照ください。

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