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経営の本棚 イヤならやめろ! 堀場雅夫

2016年12月25日 | 経営の本棚

第173回記事(2013年12月9日(月)発行)
         (次回12月16日(月)発行予定)

 「イヤならやめろ!」という衝撃的なタイトルにはとにかくビックリしてしまいます。しかし、これは本を売るために付けられタイトルと認識され、言葉足らずの部分を補うと、
 会社の中で「おもしろおかしく」仕事をするようにいかに努力しても会社の仕事が「おもしろおかしく」ならない時は、その会社と決別すべき時だ
ということです。ですので、大切なことは仕事を「おもしろおかしく」するように変えることです。この考えは著者の考え方そのものであり、著者が会長(当時)をされている堀場製作所の社是にもなっています。また、本のサブタイトルは、「社員と会社の新しい関係」となっています。

 著者の堀場雅夫さんは、戦後すぐ現在の堀場製作所の元となる堀場無線研究所を創業され、紆余曲折を経て分析機器で有名な現在の堀場製作所をつくられました。堀場製作所は、研究開発型ベンチャーのモデルともいえる企業です。現在でもベンチャー企業の支援等で活躍されており、最近TVでもお見かけしました。

 そんな著者の経験から、仕事は「おもしろおかしく」やらないといけないというポリシーが出てきています。確かに研究開発を私もやっていましたが、なかなかうまく行きませんでした。最後には、事業的な点から縮小の決心がされ、私は転属となり、ある意味で悔しい思いをしました。

 しかし、この本を読むとまだまだあなたの努力は足りないよと言われているように感じます。たとえば、①自分自身に尖った点がなかった・尖った点をつくれなかった(「千人に一人」(の世界的なエキスパート)を目指せ:48p)、②これくらいでいいやと自分の中で妥協し、毎日毎日の努力が足りなかった(トイレの中で新商品のアイデアが閃いた:60p)(金魚屋にあった解決策:60p)といった点です。
 上記のような点に思い当たる方がおられれば、出版は約20年前になりますが、読まれたらいかがでしょうか。

<データ>
出版社:日本経済新聞社
定価:1000円(当時)
出版年:1995年
ページ:221p
写真:
Photo

<参考>
ベンチャー企業を実際に起業されている方や、今後ベンチャー企業の起業を考えておられるかたは、以下の本も参考になると信じます。むしろ、会社経営全般を見る中ではバランスがとれており、こちらの本の方が有益だと思われます。
 タイトル:堀場雅夫の社長学
 著者:キング・オブ・ベンチャー 堀場雅夫
 出版社:ワック株式会社(ワック文庫)
 価格:880円+税
 出版年:2005年(ただし、それ以前に出版された「堀場雅夫の経営心得帖」(東洋経済新報社)を改訂・改題したもの)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
訃報

上記の経営の本棚④(第173回記事 2013年12月9日(月)発行)で紹介させて頂いた、
「イヤならやめろ!」の著者の堀場雅夫さんが2015年7月14日亡くなられました。
ご冥福をお祈り致します。享年90歳。

(私のようなものが書くのもおこがましいところがありますが)
堀場さんは、「イヤならやめろ!」の本の中にも記載がありますが、
「おもしろおかしく」を基本にされて、それを実践されてきた、
ユニークな経営者と言えます。

しかし、最も注目されるべきは、
戦後すぐにベンチャー企業の堀場製作所という会社を立ち上げられ、苦労をされた経験から、
経営の第一線都を退かれた後は「ベンチャー企業の育成」に努められていた点と思います。

合掌。

                                                 井上三郎右衛門

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経営の本棚 「一勝九敗」 柳井正

2016年12月18日 | 経営の本棚

第169回記事(2013年11月11日(月)発行)
         (次回11月18日(月)発行予定)

 突然ですが、タイトルのこの本はいつの出版と思われます?
 10年前の2003年11月15日です。

 著者は名前からすぐにわかりますよね。
 ユニクロ(会社名ファーストリテイリング)社長です。
 (ただし、当時は社長職を譲って会長をされていました。)

 これだけ環境変化が激しい中で、企業の浮き沈みは激しいものがあります。
 一時的な脚光を浴びて本を書かれるような方もおられるのでしょうが、
 その後経営がうまく行かなかった方も多いのではないでしょうか。
 この本が書かれ、社長に復帰され、その後のユニクロの躍進を見ると、
 本の中に書かれていることがすごく的確と思われてなりません。
 本の中に書かれていることを実行されたこそ、現在のユニクロがあります。

 失敗を恐れてはいけない。失敗にこそ成功の芽は潜んでいる。

データ
 ①タイトル:一勝九敗
 ②サブタイトル:ユニクロも失敗ばかりだったーーー。
 ③著者:柳井 正
 ④価格:980円(税別)
 ⑤出版社:新潮社
 ⑥ページ数:236p
 ⑦出版:2003年

PS(2013年11月23日記載)
上記の本の出版の後に、同じ著者で、
「成功は一日で捨て去れ」
という本が2009年に出版されています。

また、2013年11月17日にNHKスペシャルで、
ユニクロのバングラデシュへの進出
の話が放映されていました。

ユニクロの過去・現在・そしてこれから向かう将来について理解が深まりました。

Photo_2

井上直久

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経営の本棚 「回転寿司の経営学」 米川伸生

2016年12月11日 | 経営の本棚

第161回記事(2013年9月16日(月)発行)(次回9月23日(月)予定)

回転寿司にはどれくらい行かれます?我が家は年に数回でしょうか。
好きな方は毎月行かれているのでは。
値段の割りにおいしいですよね。

今回はそんな回転寿司に関する本です。
著者は回転寿司の協会の専務理事(現在は顧問)をされ、業界の裏表を知り尽くした方のようです。

100円回転寿司の3強が、
  かっぱ寿司、
  あきんどスシロー、
  無添くら寿司
です。これらの会社は競争を勝ち抜くために、戦略を作成し、実行しています。どのような戦略かは本の中に記載されています。
そして今、本の出版から2年が経過し、どの戦略が効果を上げ、どの戦略は効果が上がっていないかよくわかると思います。そんな見方をすると、成功する戦略、失敗する戦略を見分ける目が付くと思います。

詳細には調べていませんが、個人的には、あきんどスシローの圧勝ではないでしょうか。寿司職人社長のメディアへの度々の登場が、たいへん効果的な宣伝になっていると思います。

データ
タイトル:回転寿司の経営学
著者:米川伸生
出版社:東洋経済新報社
出版年:2011年
価格:1600円(消費税は別だったと思います)
ページ数:247p

Photo_2

井上直久

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経営の本棚 「利益第二主義」 牧尾英二

2016年12月04日 | 経営の本棚

第159-1回記事(2013年9月2日(月)配信)

来月でブログ開設3年です。何か新しい企画をと考え、今回から、新しいカテゴリーの記事を記載します。カテゴリーは「経営の本棚」 経営関係の読んだ本を極簡単に紹介します。
せっかく読んで、内容が面白いなら、もったいないのでという気持ちからです。

下記記事は、第157回記事に記載していた一部分を抜き出し、追記をしました。

話は変わりますが、今、「利益第二主義」という本を読んでいます。
面白い!とっても面白いです!!
株式会社マキオ代表取締役社長の牧尾英二さんが書かれた本で、
初版が2009年、出版社はダイヤモンド社、価格は1429円です。

過疎地(鹿児島県が中心)で、巨大スーパー(ある店舗は、100m×200mぐらいの広さ)を成功させた哲学に関する話です。
あまりに面白くて面白くて、日曜日のブログの入力を忘れていました。
この本は商業関係のホームセンタについての本ですので、
ものづくり・工場改善には関係ないので、ものづくり・工場改善のコーナーには記載することはありませんが。
商業関係の方は参考になると思います。

Photo




PS
こんな面白い本を読むと、現地に行って実際に見たくなります。
しかし、鹿児島まではさすがに遠いですね。
かつて、TV東京系の「カンブリア宮殿」で放映されていいましたので、記憶がかすかに残っています。

田舎に大きなスーパーセンタを造られている関係では、8月20日東証1部に「PLANT」という会社さんが上場されたようです。
約10年前、福井県小浜市・上中町によく行きました。そのとき、田舎に大きなスーパーセンタがありびっくりしましたが、これが「PLANT」さんのものでした。とにかく大きい。
その後発展され、東証一部上場までされたのですね。
京都府では福知山市に「PLANT」さんがありますので、よってみたいです。
先日の日曜日の8:30からの4チャンネル「がっちりマンデー」で紹介がありましたが、コロッケ18円、お茶28円・・・だそうです。

                                          井上直久

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