経営支援オフィス MMO + 4Ts                         

ММО ~ものづくり・経営改善を もっと おもしろく~
4Ts  ~但馬・丹後・丹波・鳥取を もっと おもしろく~

あなたの会社をお救いします ~事業再生総合病院~ 洲山 / ものづくり・工場改善 事業再生

2024年03月24日 | ものづくり・工場改善 事業再生

2024年3月10日4時4分、母が息をひきとりました。
享年95歳でした。
下記の写真は、現在祭壇に飾っているお花の写真になります。



〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇

そんなことがありまして、少し忙しくしていますので、
今回の記事は、2022年7月に掲載したいました記事が、
事業再生に関係しますので、そのコピーを貼り付けさせていただきました。

〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇


これが、今回の記事で紹介する本です。

〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇〇△◇

4月だったでしょうか。家に帰るために駅前のバス停でバス待ちをしている時に、タクシー乗り場のある異変に気が付きました。
「今まではタクシー会社2社の車が客待ちをしているのに、1社の車が全くいない。」
時間によってはありえることですが、どうもおかしい。もしかしたら。そう思い、後日、駅近くのタクシー会社さんの本社を訪れてみました。玄関には以下の張り紙が。

             告示書

その張り紙には「事実上倒産」「自己破産」の文字が。コロナ禍でどの会社も経営的に厳しい中で、悪戦苦闘されていますが、最悪の事態が発生してしまいました。このタクシー会社さんとは一時支援金・月次支援金の申請のお手伝いをさせていただき、経営状態は何となく感じていましたが・・・。

そんなことがあったものですから、今回は以下でご紹介する、「事業再生」に関する本をピックアップしました。著者の方は「事業再生」に関する経験が豊富で、本の中では事業再生についての手順・ステップが大変わかりやすく書かれていると思います。ご一読をお勧めします。

******************************************
 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第455回(2022年7月18日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 「あなたの会社をお救いします ~事業再生総合病院~」 洲山 / 経営の本棚
******************************************
はじめに
事業再生はどんな手順・ステップで進めるかについて、目次を見ていただくとわかりやすいので、まず目次を記載します。
第1章 「洲山再生総合病院」があなたのお命をお救いします!
第2章 ようこそ、洲山再生総合病院へ
    ~受付問診・初回診断
第3章 緊急止血で、「一命とりとめ」
    ~応急処置室で「とにかく止血」
第4章 社長さん、即、「入院」してください!
    ~あなたの会社を徹底ドック
第5章 内科での「総合治療」で完全治癒を目指す!
    ~効果絶大の輸血・点滴、投薬、食事療法
第6章 ヤバイ会社の手術開始
    ~外科・ICU治療室での復活劇
第7章 「おめでとうございます!」リハビリも順調に、いよいよ退院
第8章 銀行に、笑ってお金を返そう!
    ~事業再生「成功へのゴールデン・ルール」
病める会社を病人に例えて書かれていますので、ポイントとなる点を太字にして、会社の場合はどんなことをするのか説明します。
緊急止血⇨会社から社外に流出する現金(主に銀行への利子や借入金元本)の返済をやめる
徹底ドック⇨会社の状況を精査する、財務・事業DDなどを実施する
輸血・点滴⇨特に輸血は残されている資金調達方法で、資金を調達する
手術⇨不採算部門撤退やM&Aや人員削減等に相当します。

書かれている4つのポイント
書かれている内容を4つのポイントにまとめてみました。
一つ目のポイントは、緊急止血に関係することですが、倒産するのは「返せない金」「払えない金」を払おうとして、手持ちのお金が無くなるからです。返せない金を返そうとして倒産されてしまうと、銀行も迷惑なのです。その点から、銀行も相談にのってくれる(いわゆるリスケの相談にのってくれる)可能性があります(61p~64p)。(ただし、利益を出していない場合などは、危ない会社と思われるので、自分で自分の首を絞めることになることもあります。)止血方法としては、主に以下の4つがあります。①銀行への返済を止める、②リースの支払いを止める、③家賃の支払いをストップする、④社会保険・税金の納付を待ってもらう。
二つ目のポイントは、緊急止血に関係することですが、リスケをやるならバッサリです(71p)。中途半端なリスケなら、しないほうがよいということです。出血量を少なくするだけの処置では、遅かれ早かれ出血多量に至るのですから、中途半端なリスケでは、ほとんど意味がありません。棚上げする元金の額を大きくすれば、「返済を減額する」ことが、「新規融資」を受けるのと同じ効果を生みます。これがリスケの奥義になります。
三つめのポイントは、病気やけがを治すのは、実はドクターではなく、患者さん本人なのです(42p)。患者さん本人に治る気、治す気がなければ、治る病気やけがも治りません。実際、経営改善計画が作成されても、実行できなければ、治癒(健全な会社への復帰)はありませんので(238P)。必ず救われる患者さんのタイプは以下になるそうです。①踏まれても蹴られても「あきらめない」タイプ、②専門家であるドクターの意見を「素直」に聞き入れるタイプ、③「隠し事をしない」タイプ、④「実行力」のあるタイプ、⑤「判断力・決断力」のあるタイプ。これらの5つを全てかねそなえた社長さんなら、病院に来た時にはかなりの重症でも、とんとん拍子に治療が進み、完治するケースがほとんどだそうです。
四つめのポイントは、リハビリ時(経営改善計画実行時)、資金繰表を作成し、常にお金の出入りをチェックすることです。(202p)資金繰りについては、4つのポイントが202pに書かれていますので、記載します。①「利益がある=お金がある、という考えを捨てる」、②「資金繰表を作成し、常にお金の出入りをチェックする」、③月ごとの入金期日を、支払い期日より前に設定する」、④「現金決済に徹する」。ここまでやれば、まず「資金ショートはあり得ない。」そうです。

データ
著者  :洲山(希望大地会長)
出版社 :幻冬舎
出版年 :2011年
定価  :本体1100円+税
ページ数:254p
外観  :記事の先頭に写真があります。

井上 直久・・・大変参考になる本でした

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

V字回復の経営 / 三枝匡 / ものづくり・工場改善 事業再生

2024年03月04日 | ものづくり・工場改善 事業再生


今年の冬は短そうですね。
スキー場は既に閉鎖したところがあります。

******************************************
 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第489回(2024年2月19日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 V字回復の経営 / 三枝匡 / ものづくり・工場改善 事業再生
******************************************

 今回は、「事業再生」の第二弾として、三枝先生の「V字回復の経営」という本をご紹介したいと思います。三枝先生は著名なコンサルタントで、現在はミスミという会社経営者をされています。複数の会社での事業再生の経験から、成功する事業再生のポイントがわかりやすく書かれています。というより、成功する事業再生のポイントが実に生々しく書かれています。他の方の事業再生の本を読んで思うのは、経営関係の指標や再生計画の作成がメインで、個人的にはなぜこれで再生計画が成功するのかよく分からない実感できないという感想を持っていましたが、この本を読むとこうすれば事業再生の成功の確率が高くなることを強く感じます。

1.目次
 プロローグ 不信事業をいかに蘇らせるか
 第1章   見せかけの再建
 第2章   組織の中で何が起きているのか
 第3章   改革の糸口となるコンセプトを探す
 第4章   組織全体を貫くストーリーをどう組み立てるか
 第5章   熱き心で皆を巻き込む
 第6章   愚直かつ執拗に実行する
 エピローグ 事業変革の成功要因
 あなたの会社でもこうした症状が見られませんか
 変革を成功に導くための要諦50

2.ポイント
 文庫本ですがページ数は458ページにも及び、大変読み応えのあるものになっています。短時間で読もうとすれば、「エピローグ 事業変革の成功要因」と「あなたの会社でもこうした症状が見られませんか」と「変革を成功に導くための要諦50」を読まれればいいのですが、第1章から第6章のストーリーの中に特に「「変革を成功に導くための要諦50」が埋め込まれており、最初から読まれるのが良いと思います。
 前回紹介した植田先生の本では、事業再生の「7つの鉄則」を記載しましたが、記載されている鉄則は全て重なると思われます。変革のリーダーの選定、経営危機の原因究明、明確なビジョン・戦略の明示、専門家を活用する、組織整備と人事を行う、社員の意識を改革する。しかし、この本では、具体的にどの順番でやっていけばよいのか、どれとどれを並列に進めたらよいのかがわかりやすくなっています。
 不振企業の症状50として、「あなたの会社でもこうした症状が見られませんか?」が記載されていますので、自社の状態のチェックリストにも使えると思われます。数点挙げてみますと、症状14 会議の出席者がやたらと多い、症状19社内では顧客の視点や競合の話がなく、内向きの話ばかり、症状23 商品別損益がボトムラインで語られていない。

3.データ
 著者   三枝匡
 出版社  日本経済新聞出版社(日経ビジネス文庫)
 出版年  (2001年)
 ページ数 458p
 外観
  

 最後に、再度になりますがストーリー仕立てで大変面白く読めますので、興味のある方は一読ください。

井上直久

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする