我レ未ダ木鶏足リエズ

スポーツ&カイロプラクティック。カイロプラクティック療法で健康とパフォーマンスアップのお手伝いをしています。

呼吸と交感神経のはなし。

2005年10月29日 08時17分35秒 | カイロプラクティック
私も一人でいるときに時々「はぁ~っ」って深く深呼吸したりすることがあるのですが、この呼吸にまつわるお話し。
ヒトは無意識に呼吸をしていて、この呼吸の吸気時(吸っている時)には交感神経系が優位にはたらき、呼気時(吐いている時)は副交感神経系が優位にはたらくことが既にわかっています。つまり息を吸った時の心拍数は速くて緊張している状態、ゆっくりと吐いた時の心拍数は遅く、リラックスした状態です。そして、このそれぞれのはたらきがはっきりわかるようであれば自律神経系が正常にはたらいているのです。心臓の拍動が常に規則正しければいいのではなく、緊張感のある時とリラックスしている時にそれぞれの神経系がしっかりとはたらき、身体の各器官をコントロールしてこそ自律神経系のはたらきがいいと言えるのです。
さて、スポーツの現場で試合前やレース前、また、怖い指導者や先輩の指導を受けている時は緊張感やイライラがあって呼吸が苦しくなりがち。空気を吸うばかりで吐けなくなっていて、心拍数が速く、交感神経系のはたらきが高まっています。この時に意識して息をゆっくりと吐くようにすれば副交感神経系のはたらきを高めることになり、リラックス効果を期待できるのです。私も選手たちには、試合前やココ一番の場面では「深呼吸しなさい」「ゆっくりと息を吐きなさい」と言うのですが、これは緊張感を解いてリラックスするためのひとつの方法なのです。気功やヨガでも呼吸法を大切にするのは、この自律神経をコントロールするためです。
ヒトの身体って不思議ですよね。