
NHKの「メガクエイク よみがえる関東大震災」を見た。
震災当時の生々しい記録映像と現代地震学による検証番組だった。
関東大震災は「東京直下地震」と誤解されがちだが、実際は相模湾を中心とする神奈川、東京、埼玉、千葉にわたる広域大地震だったことがわかる。
ことに被害が大きかったのは横浜だったのだが、主に東京の状況のみが報道されたため、大きな被害を出した神奈川の被害が知られていない。
1923年の関東大震災の死者は10万5千人。
近づく東京直下型地震では、その3倍にあたる犠牲者が予想されている。
現代都市・東京でなぜそれほどの被害が出るのか。
それは現代都市ゆえの弱点を多くかかえているからだ。
埋立地、造成地に密集する住宅地。これらの地域は液状化を起こし崩落すると予想されている。
都市道路網は寸断される。
さらに地下構造物の崩落と浸水など、1923年当時とは全く違う災害が予想される。
プレート断層の上に密集して作られた巨大現代都市は、それゆえに90年前の大震災をはるかに上回る被害を出すことが予測されているのだ。
この東京直下地震は、すでに、いつ起こっても不思議はない時期にきている。