染物屋生活

神奈川県の住宅地(でも片田舎)の染物屋日記と、電気代が月1500円(原発反対なので)の節約生活を紹介「染め吉」と言います

映画館ジャックアンドベティで「神様たちの街」をみる

2016-11-28 23:15:58 | 日々の政治・哲学
映画「神様たちの街」を、横浜の映画館ジャック&(アンド)ベティ、でやっている。

11/26から12/2までの短期間だ。興味があったら、行ってほしい。

この映画は、何ヶ月か前に、東京新聞で紹介され、やがてジャックアンドベティで上映する、と書いてあったのだ。

1995年1月、阪神淡路大震災で甚大な被害を受けた、神戸市兵庫区。そこの高齢者たちが、10年前から始めた「兵庫モダンシニアファッションショー」。その11回目(2015年12月)を、8か月かけて追ったドキュメンタリーである。

兵庫区においては、震災の被害はひどく、人口は戻らず、高齢者が目立つ。彼らの中には、神戸大空襲や長崎の原爆を覚えている人もいる。震災でも空襲でも、ここは焼け野原になったそうだ。
高齢者の家には仏壇がある。誰かが亡くなっていて、高齢者は独りで住んでいる。

震災復興住宅に住む春さん(83才)は、高齢者は男から亡くなっていくという。月に2回の「ふれあい喫茶」の日には、朝早く起きて、100個の卵を茹でる。行政の支援はあるが、高齢者自身が動いている。

ラジオ体操の世話役をする木下さん、三人で、施設の慰問をする高齢者、踊りの先生などなど、いろいろの活動をしているが、皆が「とにかく楽しみ」というのは、この、シニアファッションショーだ。

ファッションデザインを専攻している、神戸芸術工科大学の見寺(みてら)貞子先生が中心になって、ファッションショーの企画を進めていく。

ファッションショーに出たい高齢者を30人ほど募集し「おしゃれ講座」を開催し、おしゃれに見えるヘアメイク、ファッションをアドバイスする。きれいに見える姿勢、歩き方、笑顔などを教える。

うちの中にしまってある思い出の服、お気に入りの衣装を持ってきてもらい、アクセサリーや帽子をコーディネートする。
これで、モデルたちは10才以上若返るという。(映画をみていると、解る気がする。皆さんワクワクなのだ)

障がいを持った人たちも、ファッションショーに参加する。ユニバーサルファッションで作られた小桃ちゃんの衣装はステキだ。
着物の布を使い、作られたユニバーサルファッションも、ショーの中で見受けられる。

ショーのときは、ファッションだけではない。

ラジオ体操をしてみせる人、山登りの衣装で、ストックをついて歩く人、作り物の鼻とメガネを付けている人、すばらしいフリを付けている人もたくさんいる。

それを見る友人たち観客による、やんやの喝采。

そして、「来年にもまた会いましょうね!」と、見寺先生がいうとモデルたちは「それまでこの世にいるかどうかわからんで」といいながら、笑って帰るそうだ。

本当に、高齢者は、「来年」は来ないかもしれない。ファッションショーという「ハレの日のいま」を生きる彼らである。
写真は、横浜市内のイチョウの木。この前雪が降ったために、黄葉が進んだのではないかと思う。

もう一枚は、ポップコ〜ン。北海道かわ送ってもらった乾燥トウモロコシで作った。これは、映画を見るときにつきものだ。ジャックアンドベティでも売っていた。


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