杏の花満開

あっという間に春。
杏の花もこの1週間で満開を迎えた。
日本の桜のように町中にある杏の樹。

こんなにあったっけ？

歩いて帰る道、家の周り、ダマスの通り道、、、、
そうか、去年の今頃はひきこもりだったもんな。
出来ないことの多さにただただ落ち込んでずっと家にいた。
外寒いし。
だから気付かなかったんだろうね。



もうこれは桜だよ。
地面が茶色いから日本ほど映えないけど、青空と花のピンク色のコントラストはここでも同じ。とてもきれいだ。

そんな感じで季節は春だけど、活動がチョット停滞。
進むべき道が見えないでいる。
こちらの思いがどうも伝わらない。
あちらの求めてるものも分かるけど、違うと思う。
形にこだわる相手と中身にこだわりたい私。
偉い人に見せるため綺麗な資料を作る。
それがあれば、いい病棟ということなになるのだ。
ウズベキスタンでは。
「こんな資料を使って教育しています。」
そういうポーズが大事な国だということは分かったから、本当に必要なら作るけど
もっと大切なことをわかってほしい。
実践しなければ「無い」と同じだってこと。

日本のようにスタンダードマニュアルがきちんと運用される形で作られてないから
当人たちも使い方をしらないんだろうな。
どうあるべきかも。

運用したいから作る日本。
そこになきゃいけないから作るウズベキスタン。

温度差ははかりしれないねー。
そういうものを感じながら妥協点を見つけていくのが仕事なんだろうけど。

別に誰が困るわけでもない、現地の人が現地の人に医療してるんだから今のままやってもらってていいんだけどね。正直。
針のリキャップ、消毒、清潔不潔、そして看護。
今の現状で、院内感染症が多いとか、地域住民の死亡率が高いとか、そういう大きな問題はないわけだし。


なんて元も子もないことを言いたくもなる。




こんな時は“もっと遠くへ”レミオロメンを聞く。

協力隊に合格したのに行くか行かないか迷った時もこの歌に背中を押された。

レミオロメン、粉雪がヒットした時はドラマも見ていなかったし、
なんて暗い曲を歌うグループだと思ってた。
その時は同じくヒットしていた青春アミーゴを１曲リピートしてたなぁ。

Sakuraという曲を好きになって、ベストアルバムを買ったらなんといい曲ばかり。
特にこの“もっと遠くへ”は始めて聞いた時涙出そうだったね。
なにかをあきらめそうになった時、ぐっと支えてくれる。そんな曲です。私にとって。


昔の先輩隊員の報告書に針箱をペットボトルで作って置いても、毎日捨てられてしまうという内容が書かれていた。
それでも言い続けた先輩隊員。
そういう一生懸命な人を笑う人はこの国にもいて、そんな対応に嫌悪感を覚えたと書いてあった。

今や針箱は大統領令が発令され、どこの病院にも置かれている。
先輩隊員さん知ってるかな。


さてさて私はこのトンネルをいつ抜けられるかな。

どんなトンネルでも出口は必ずあるからね、まだまだ諦めませんよっ。