ウズベキスタンの風

ここはウズベキスタン。首都から約1000km北西に位置するウルゲンチで活動する看護師の日記。            

お久しぶりで。

2010年08月21日 | 活動
ごぶさたでございます。
皆様お元気ですか?

只今セミナーなどの準備に入りまして、少々忙しくしておりました。
それに最近ネットの速度がばかに遅くなったのです。
ネット中に回線が切れること多々。
それに対して自分が「ムキーッ!」と切れることも多々。
どうしたんでしょうかねぇ。

新隊員さんも赴任して、うれしくなって調子に乗って
いよいよ看護師たちにちょこちょこ言い始めた私。
「体位交換しようよ」
「歯磨きしたほうがいいんじゃない?」

看護師たちの反応は
「あぁ。」
とか。
「その人の舌は最初からそうなのよ。」
とか。
舌苔(ぜったいと読む)が3ミリくらいたまって真っ白だったから
言ったのだけど。
これには普段うそつきのウズ人でも許せず「こんな舌なんかないでしょう」
と言って呆れて見せた。
怒ったと思ったのか次の日お菓子を持ってきたり、お昼に誘ってみたり
なんか仲直り作戦を決行していたけどさぁ、
そういうことじゃないの。
私がいいたいのは。

と、いうことで、早く色んな事を伝えたいって強く思ったから
まだハチャメチャなウズ語でもセミナーをやろうと決めたところです。
5年ほど前に「看護教育改善プロジェクト」があったから、
先輩たちが残して行ってくれた資料が沢山あるのがありがたい。

この国の看護学校ではね、私たちが当たり前に習ってきたことを教えてないんだって。
例えば「体位交換」、「寝衣交換」、「食事介助」、「心肺蘇生法」・・・
これ、1年目で習うでしょ、日本だと。
「基礎看護」っていう単位の中でさ。
看護師に聞いてびっくりしたの。
3年間なに教えてるのか本当に気になる。
だって、3年目ってうちらほとんど実習だったでしょ。
この国実習一応あるけどぷらぷらしてるだけだもん、病棟を。
保健省の人に聞いてみたいな。
カリキュラムとかをね。

あとはね、根拠のない話が多い。
うめぼしとウナギは一緒にたべてはいけない的な話し。
冷たいものを食べたり飲んだりすると喉を傷めると本気で信じているし
脳梗塞の患者に枕をつかってはいけない
ベッドアップすると血圧があがる(多少上がるのは分かるが10程度、10上がって害ありな状況だったら(ないけど)治療を考えるべき)だから沢山座ってはいけない
でも30センチ以上高低差のあるベッドとストレッチャーを患者の力だけでよじ登るのはOK
タキカルディアの患者のベッドアップは心臓が痛くなる

なんじゃそりゃ?

なんで?
と聞いて堪えられる人はもちろんいない。
昔から言われてきたことだからそう信じている。それだけみたい。
でもそれって根深いよね。
どこまで「根拠」という話が伝わるかな。

でも私、新規隊員ってことで目標は導入だと考えてます。
JOCVは何をする人間かを知らせること。
実習生ではないぞと。日本での経験と知識を持ってきた看護師だぞと。
なんだかわからんが新しいことを伝えに来たぞと。

2年なんてそんなもんかなぁ。と今は考えています。
いつかこの看護師たちの手で情報を集めるようになってほしいけどね。
その前に、学校でちゃんと教えて。
ウズ流でもいいから一通り根拠のあることを教えて。
偉い人たちもっと勉強して。

カリモフさん頑張れ。

以上心の近況報告でした。
体は馬鹿みたいに元気です。
もう少しか弱くったってよかったんじゃない?
ねぇ。