ゆらゆら荘にて

このごろ読んだ面白い本

「むかしむかし あるところにウェルビーイングがありました」

2023-02-26 | 読書日記

「むかしむかし あるところにウェルビーイングがありました」(石川善樹×吉田尚記 2022年1月 角川書店刊)を読みました。

なんと
「ウェルビーイング」という言葉が最初にWHOから出たのは1948年
日本では
2021年に「成長戦略実行計画」(菅総理の時代)に登場した。
2020年にはトヨタが
「ウェルビーイングの追求を経営の中核に置く」宣言をした。

ウェルビーイングは
人生全体に対する主観的な評価である「満足」と
日々の体験に基づく「幸福」が揃っていること
と定義される。

日本の昔話の中に
ウェルビーイングの要素を見出した石川さんは
アニメ「日本昔ばなし」を毎日見て
ウェルビーイングの研究をしている。

同じようにウェルビーイングの研究をして来たお父さんから
「難がない無難な人生を送るよりも
難があることを有難いと思う人生を送りなさい」
と言われて来た。

難がない人生は
短期的には魅力的に見えるが
長期的に見ると
苦境に陥る可能性が高まってしまう
(回復力が育たないから)のだという。

お父さんは 
メタボだと診断された人に「おめでとうございます」
というパンフレットを配る。
そこには
「何かきっかけがないと人は健康を本気で考えない。
幸せ行きの切符をお渡しします。
このメタボ列車で一緒に旅をしてみませんか」
と書かれている。

こういうお父さんだから第3章のお父さんと石川さんと吉田さんの鼎談が
ものすごく面白い。

第4章にはちゃんと「ウェルビーイングへの道」
も書かれています。


 

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