里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

トモエソウ 川沿いの群生地

2018-07-19 | 日記
栗原市栗駒沼倉地区の北部、川沿いに広い草地があり、以前踏査した際にトモエソウ
が群生しているのを見つけていたので、そろそろ花が咲いた頃かと訪れてみました。

草地の川べりに通っている作業道をしばらく下ってから、平坦な草地を横切って山裾へ
向かいます。ただ、所々にノイバラやタラノキの小木が生えているので、かなりジグザグ
に歩かなければなりません。遠目ながら、山裾には黄色い花が咲いているのが見えます。
茎や枝の先に、1~2個だけ咲いていますからトモエソウでしょうね。




                             二枚とも2018.7.14撮影

トモエソウは、我国に自生するオトギリソウの仲間の内では最も大きな種で、草丈も花の直径
もオトギリソウの2~3倍はあります。
名前の由来は、5枚の花びらがねじれて巴(ともえ)状になっていることから。

宮城県内では、平地に自生しているのを見たことがありません。
山中の湿り気のある草地や、山間の耕作放棄田周りの水路沿いなどに生えています。
暖地では希少で、関東~四国地方では絶滅危惧種に指定している都府県が多いようです。




                             二枚とも2018.7.14撮影

オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草で、北海道~九州に分布するが、北国に多い。
山地の草地や湿地周辺、山間の耕作放棄田などに自生し、日当たりを好む。草丈は50~130cm
全体に無毛。茎は4稜形で直立し、上部で分枝する。葉は対生し、葉身は披針形で長さ4~12cm、
先端は尖り、基部はやや茎を抱く。葉には明点があり、黒点は無い。
花期は7〜8月、茎頂や枝先に直径4~5cmの花を多数付ける。花は1日花で、順次咲いていく。
花弁は5個で、ねじれて巴形に展開する。萼片は5個、雄しべは多数で、5束に分かれる。
花柱の先は5裂する。
果実は紡錘形の蒴果で、長さ1~2cm。種子は細かく多数。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿