一関市厳美町の小猪岡川上流域、集落上手の山裾に耕作放棄田があります。
水が溜まって湿地状になっているので、沢水が入っているものと思われます。
湿地は広くミズゴケに覆われていて、踏み込むとジュブジュブと靴の甲のあたり
まで水が上がってきます。湿地の奥の方には背高な草が群生していて、その中に
青い花が点々と見えます。ミズゴケを踏みしだきながら奥の方まで行くと、青い
花は咲き始めたばかりのサワギキョウでした。
二枚とも2017.8.26撮影
サワギキョウは日当たりの良い湿地や耕作放棄田、林道の側溝などで時々見かけます。
浅い水辺が好きなようで、水に浸かるかのように生えていることが多いですね。
サワギキョウは全草にアルカロイド系の有毒成分を含む毒草です。
茎や葉を傷つけると白い乳液が滲み出してきますが、これにロベリンという
アルカロイドが含まれています。体内に入ると頭痛、嘔吐、下痢、血圧低下、
呼吸麻痺、心臓麻痺といった症状が現れます。
2017.8.26撮影
キキョウ科ミゾカクシ属の多年草で、北海道~九州に分布し、草丈は50~100cm。
日当たりの良い湿地や耕作放棄田など、浅い水辺に浸かるかのように自生する。
太い根茎がある。茎は黄緑色で無毛、中空で直立し、枝分かれしない。
葉は螺旋状に互生し、葉身は披針形で長さ4~7cm、先端は尖り、縁に細かい鋸歯がある。
花期は8~10月で、茎の先の総状花序に多数の2唇形の花を付ける。花冠は青紫色で
長さ3cm。上唇は2深裂し、下唇は3中裂する。下唇の裂片は披針形で、縁には軟毛
をつける。萼は鐘状、先が5深裂する。
果実は蒴果、やや扁平な球形で長さ1~1.2cm。萼片と花柱は宿存する。
種子は扁平な卵形で長さ1.4~1.9mm、光沢があり、片側が厚い翼状になる。
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