里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

カスミザクラ 松島丘陵

2017-05-07 | 日記

東松島市南西部、丘陵地の麓の農道を歩いていると、向いの山腹に3~4本の
ヤマザクラが咲いています。ソメイヨシノの花期よりも、10日ほど遅い印象で、
花色はごく淡いピンク色。花と葉の開きはほぼ同時のようです。

冒頭では安直にヤマザクラと記述しましたが、ヤマザクラの新葉は赤みが強いのに対し、
写真のサクラは赤みのない若草色ですから、別の種なのかも知れません。
帰着後に樹木図鑑等で調べるしかありませんね。




                             二枚とも2017.5.3撮影

樹木図鑑と見比べると、花色がごく淡いピンク色ですから、ヤマザクラかカスミザクラと
なります。新葉の色で見ると、ヤマザクラは赤みを帯びるのに対し、カスミザクラは若草色です。
葉の形はヤマザクラが長楕円形で、カスミザクラはずんぐりした卵形。写真の葉はけっこう
ずんぐりしているように見えます。
鋸歯はカスミザクラの方が大きく鋭いので、このサクラはカスミザクラと思われます。

以上のことから、写真のサクラは「カスミザクラ」と同定します。


                                 2017.5.3撮影

バラ科サクラ属の落葉広葉樹で、樹高15~20mの高木。
北海道~九州の山地に自生するが、四国や九州ではまれで、ヤマザクラよりも寒冷地を好む。
樹皮は灰褐色でなめらか、横長の皮目がある。
葉は互生し、葉身は倒卵形~倒長楕円形で長さ8~12cm、先端は尾状に尖り、基部は円形~楔形。
葉縁は単鋸歯または重鋸歯。鋸歯の先は尖るが、芒状にはならない。葉裏は淡緑色。
葉柄はわずかに赤みを帯び、長さ1.5~2cm、開出毛があり、上部に赤い密腺が2個つく。
花期は4~5月、花は直径2~3cmの5弁花で、白~淡い薄紅色。
花弁は倒卵形で、先端が切れ込む。花柄は長さ1.5~2.5cmで、ふつう開出毛がある。
雄しべは40個ほど。萼は無毛又はまばらに毛があり、萼筒は長さ5~6mmの鐘状筒形。
果実は球形の核果で、直径8~10mm。熟すと黒紫色になる。
核は扁平な惰円形。





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