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里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ヘクソカズラ 黄褐色の果実

2019-01-17 | 日記
気仙沼市本吉町馬籠地区西部、集落道を歩いていると、あちこちにヘクソカズラの実が
生っているのを見かけます。このあたりには牧草地や耕作放棄地が多く、日当たりの良い藪
や疎林が多いことによるものと推測しています。
広い牧草地下の斜面には、低木やススキが生い茂っています。そこにヘクソカズラのつるが
絡んでいて、たくさんの実がぶら下がっています。ここには寒風が吹き付けないのか、黄褐色
の実が傷まずに艶やかなままです。




                             二枚とも2019.1.15撮影

ヘクソカズラの半熟~完熟の実には、殺菌作用や保湿効果があるようです。
しもやけ、ひび、あかぎれなどには、生の果実をつぶして、市販のハンドクリームに混ぜて
練り合わせ、患部に厚く塗るとよく効くとか。美肌効果もあるようで、化粧水としても利用
できるようです。いずれにしても「屁・糞」の臭いがないのか、気になるところです。

ヘクソカズラの臭いのもとは,細胞内に蓄えられたペデロシドという物質にあるようです。
葉や茎が虫などから食害を受けると、これが分解されてメルカプタンという揮発性物質が生成
され、悪臭として作用します。虫たちはこれを嫌って、あまり寄り付かないのだそうです。
なお、ヒトの糞の悪臭もメルカプタンによるものです。


                                 2019.1.15撮影

アカネ科ヘクソカズラ属のつる性多年草で、日本全土に分布する。
山林の縁や薮などの日当たりのよい場所に自生し、他物に絡み付いて繁茂する。
つるは左巻きで、基部は木質化する。
葉は対生し、葉身は楕円~狭卵形で長さ4~10cm、全縁で基部は心形。
葉柄基部に三角形をした小さな鱗片状の托葉がある。
花期は7~9月、葉腋から短い集散花序を出し、長さ1cmほどの白い筒状花を多数付ける。
花冠の先が5浅裂して、中心部は紅紫色になる。雄しべ5個は花冠の内部に付き、花糸は短い。
花柱は2個、基部で合着する。萼は小さい鐘形で5裂し、花後も残る。
果実は核果で、直径5mmほどの球形、光沢があり黄褐色に熟す。
中には半球形の核が2個入る。



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