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里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ツルドクダミ 松島丘陵の崖地

2017-09-29 | 日記
東松島市上下堤地区の集落道を歩いていると、丘陵の崖地からたくさんのつる
が垂れ下がっています。よく見ると、その殆どに花房が付いていますが、まだ小さな
ツボミの状態ですから、花の盛りは二週間後くらいでしょうか。

葉は以前観察したオオツルイタドリに似ていますが、花期が違いますから別の種と
思われます。あちらは、9月下旬には既に果実になっていましたからね。
そうすると、同じタデ科のつる植物の中から、似たものを探すことになりますね。




                        二枚とも2017.9.21撮影

野草図鑑「つる植物の巻」で、タデ科のあたりをめくっていると、ツルドクダミという
中国原産の帰化植物が載っていて、これに葉や花序がよく似ています。
さらに解説文を精読し、ツルドクダミと同定しました。

ツルドクダミは昔から不老長寿の妙薬といわれ、強壮・強精剤として珍重されたとのこと。
我国へ渡ってきたのは江戸時代中期で、八代将軍・徳川吉宗の生薬国産化政策により、導入
されたものの一つです。将軍家の勧めですから、諸大名もこぞって栽培を始め、それが野に
逸出して、各地で野生化しているということです。




                        二枚とも2017.9.21撮

タデ科ツルドクダミ属のつる性多年草で、中国南部原産の帰化植物。
現在では本州~九州に分布し、丘陵地や集落周りの林際~道端などに生えている。
地下に肥大した塊根があり、これを乾燥させたものが何首烏(かしゅう) という、
生薬で、強壮・強精剤、健胃・整腸剤等として用いられる。
茎の基部は木質化し、つる性でよく分枝し、他物に巻きついて茂る。
葉は互生し、葉身は心形で長さ3~6cm、先端は尖る。葉質はやや厚くやわらかい。
長い葉柄の基部には、短い鞘状托葉があって、茎を取り巻く。
花期は8~10月、 枝先に長い円錐花序を伸ばし、直径2mmほどの小さい白色花を
多数付ける。花は単性、雌雄同株で混生する。花被は5裂し、花後に大きくなって
果実を包む。果実は痩果。長さ2mmほどの3稜形で、翼があり細長い。


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