大注目の遺跡
日本人の原点とも言われる、縄文文化。その象徴が、青森県にある巨大遺跡、三内丸山である。
巨大な6本の柱が並ぶ木造建造物や長さ32メートルもの大型住居など、
20年を超える発掘から浮かび上がってきたのは、従来の縄文のイメージを覆す、巨大で豊かな集落の姿だった。
この縄文文化に、今、世界の注目が集まっている。芸術性の高い土器や神秘的な土偶、数千年の時を経ても色あせぬ漆製品。
その暮らしぶりは、世界のどの地域でも見られない、洗練されたものとして、欧米の専門家から高い評価を獲得している。
さらに、世界を驚かせているのが、その持続性。縄文人は、本格的な農耕を行わず、狩猟採集を生活の基盤としながら、
1万年もの長期にわたって持続可能な社会を作りあげていた。
こうした事実は、農耕を主軸に据えた、従来の文明論を根底から揺さぶっている。
なぜ、縄文は、独自の繁栄を達成し、1万年も持続できたのか。
自然科学の手法を用いた最新の研究成果や、長年の発掘調査から明らかになってきたのは、
日本列島の豊かな自然を巧みに活用する、独特の姿だった。
RACHMANINOFF-RHAPSODY
① 謎の縄文土器
「出産文土器」の名前の通り、母親のお腹から子供が産まれてくる瞬間を表現したと言われている深鉢形土器です。
口縁部に見られる顔を母親、中央の胴の顔を子供に見立てたとされ、縄文時代を生きた人々の安産への祈りが込められていると考えられています。
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