娘の散歩道

東京町田市より、普段の出来事や散歩に行った時に感じた事を
記録しています。

昔のアルバイト(魚河岸編)

2006年05月21日 18時32分16秒 | アルバイト
次にやったアルバイトは引っ越し作業の手伝いと、築地魚河岸の場内販売所での
売り子でした。

引っ越しの方は、知人に頼まれ2回程、手伝っただけで定期的なものではなく
本当にスポットの仕事でした。

その次は年末の冬休みを利用して2年続けて、正月までの2週間を築地の場内市場で売り子をしました。

売り子といっても、「いらっしゃい、いらっしゃい」と声を出す事はなく、固定客があらかじめ注文した魚や寿司ネタ、その他の海産物の包装や、車までの配達するのが主な仕事で、朝が早い(3時から)ものの仕事はかなり楽でした。

1回目にバイトした店は、マグロ専門店でしたが場所柄、威勢が良く、活気があり
おまけに羽振りが良いときているので、アルバイトといえどもアルバイトとは扱われず
慣れるまでは怒鳴られっぱなしでした。

それでも、活気あふれる店でみんな人柄が良く、少しではありますがマグロのことを良く教えて貰いました。
数日、店に行ったくらいで覚えられる事ではありませんがマグロの種類や特徴、
うまいマグロの選び方、鮮度の見分け方、等々教えて貰いました。

すごい、これがプロなんだなと思うのがそのさばき方、さばくと言っても冷凍
マグロの場合は、電動糸鋸のお化けみたいので切るのですが、生の場合は刀
みたいな長い包丁で切っていくのです。

生のマグロをさばく時は、周りの店からも見物人がやってきて、当たりかはずれかを見守っています。
上物の時は、みんなで「うおーっ」と声を上げながら「やったねー」と行って帰ります。

あとで聞いてみると、マグロの良し悪しは切ってみないと判らなく、バクチ的要素がかなりあると言っていました。

1尾数百万もするマグロですので、目利きが大切で上物をおとした時の店長は、
その日1日にこにこしていたのを思い出します。

巨大なマグロを店毎に切り分けていくのですが、どうしても半端なところが出て
しまいます。
その部分はどうするのかと見ていると、ゴミとして至る所に捨てられてしまいます。
確かに、売り物にならない位小さいので価値がないのでしょう、それでも大人の握り拳の半分くらいの部位が至る所に転がって、歩く人に踏まれている状況です。

「あれ、集めて売らないんですか?」と聞くと、無言で笑っていました。
すぐに「食べてみるか?」と聞くので「はい」と答えると、道に落ちていた誰も踏んでいない固まりを取り、水で洗って刺身にしてくれました。
これがうまいうまい。

それ以降、店の人が売り物にならないゴミマグロを袋に集めておいてくれ、帰りにお土産として何度か持たせてくれました。
家でも家族みんな大喜びで食べていたのを思い出します。

そのマグロを包装し、店から駐車場までわずか10分くらいのところまで、客と
一緒に運ぶのですが年末の活気あふれる時期ということもあり、良くチップを貰いました。

「これで飯でも食ってよ」と言いながら千円をぽんとくれるのです、この様なことが数回あり、「マグロの土産やチップまでくれる、魚河岸はいいなー、来年もここでバイトしよう」と決心したのを覚えています、とても楽しい2週間でした。

次の年の冬休みはやはり、魚河岸でバイトしましたがその時はマグロ専門店ではなく海産物屋とでも言うのでしょうか、ウニや貝、伊達巻きや海苔などいろんな物を売る店でした。

仕事内容は前年と同じで包装と配達でしたが、やっぱり魚河岸だけのことはあって
威勢が良く、気前が良い店でした。

この店でも、配達すると客がチップをくれ、バイト最終日には持てないくらいのお土産を箱に入れてもらい、持って帰りました。
イクラ、伊達巻き、蒲鉾、煮豆、等々何種類貰ったか覚えていませんが、母がすごく喜んで豪華なおせち料理を作っていました。


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