娘の散歩道

東京町田市より、普段の出来事や散歩に行った時に感じた事を
記録しています。

昔のアルバイト(ポストカード編)

2006年06月05日 08時36分06秒 | アルバイト
タイヤのテストのアルバイトを終えた時から、そろそろアルバイターは卒業しな
ければと思い、就職を意識するようになりました。

若気の至りとも言うのでしょうか、就職にあたり職種についてはどうでも良く、興味の湧く仕事は無いかと探していました。

職安に行って、求人票をながめるといろいろな職種があり、どうでも良いと思っていた
就職でも、少しは的を絞らないといけないと思うようになりました。

そこで考えたのは漠然と、電気関係の道を選んだわけです。
一概に電気といってもその業種は幅広く、弱電、強電、アナログ、デジタル、情報処理
半導体設計、生産技術などあらゆる分野がありました。

そこで、また困ってしまい、電気といっても更に絞り込まないといけないと思い今度は
回路設計に携われる仕事はないか探しました。

小学校の時から電気に興味があったのと、ハムの資格を持っていたことや、部品を
買っては電子工作を楽しんでいたことから回路設計の道を選びました。

職安の職員にそのことを伝えると、若いとは言っても少し学校へ行くなり、勉強した方が
就職に有利になるということから学校へ行くことに決めました。
(自分でも優柔不断というか、何も考えていないと言うかあきれます。)

職安の職員は、短期で(1年)専門的な技術を教えてくれ、しかもタダという学校が
あるのでそこに行ったらどうかと紹介されました。

今は何というのか判りませんが、昔の職業訓練校で電子工学科に通うことになりました。
授業内容はかなり専門的で、広範囲にわたる科目がありこれを一年で勉強するの?
とびっくりする程でした。
この内容についてはいずれ書くことにして、卒業までの一年間、学校が終わったあとの
4~5時間をポストカードの製造会社にアルバイトしに行きました。

このポストカードは、年賀状などで良くある裏面が写真で宛名面に別な紙が貼られているはがきです。

今の時代は、各家にPC、高性能なプリンター、印刷ソフトがあるのが当たり前で、
時間をかければかなり凝ったはがきを自分で作ることが出来ますが、20年前のその当時はMSDOS(PC98全盛期)の時代です。

とても趣味として買える金額のPC、プリンター、ソフトではなく印刷は全て業者任せの
時代でした。

この業者で作るはがきの製造をアルバイトで1年間やっていて、時給はたいしたことは
なかったのですが仕事は面白いものでした。

作業は現像部で35mmネガからはがきサイズにプリントしたロールに機械で糊をつけ
裏紙を張ります。
このロールは直径50cm位あり、500枚分くらいの写真が繋がっている状態です。

裏紙を貼った後、宛名面の郵便番号枠と切手を貼る枠を印刷します。
その後、一枚ずつカットし注文書のサンプル写真と同じポストカードを注文枚数分確認して袋に入れる作業でした。

一年を通して、注文はかなりあり、引っ越しの連絡、暑中見舞い、寒中見舞い、結婚式の案内やクリスマスカード、年賀状と様々な種類のカードを作っていました。
特に年末のクリスマスから大晦日にかけては一週間位、会社に泊まり込む程の忙しさで
学校が終わって、会社に急いでいき深夜の2時頃まで仕事をし、次の朝は会社から
学校へ行く日があったことを思い出します。

実はこの会社、ポストカードが専門ではなく写真全てを扱う現像会社でテレビのテロップで流れるくらい、今でも有名な会社です。

他の部署で手が足りない時は、そちらに応援に行くこともあり普通のサービスサイズの
写真や、6つ切りくらいの大きさの写真まで袋詰め等を手伝ったこともあります。

ポストカードよりこっちの作業が面白く、他人のプライベートな部分をのぞき見しているように感じたものです。
ポストカードは人に渡すことが前提で写真が撮られますが、一般のサービスサイズは
撮影者本人か特定の人しか見ないという性格上、いろいろなカットあり、びっくりしました。

サービスサイズの写真は、特に修正することは無いものでしたが、大きく引き伸ばされた
高価な写真は印刷途中のゴミの影響で、スポットと呼ばれる白点が着いてしまうことがあります。
この場合、可能な限り修正作業が行われ、絵の具で一点一点周辺の色と同じになるように重ね塗りをしていきます。
最初の内は、こつが掴めず逆に修正部分が目立ってしまうことがあり、その度に修正の
プロを呼んできては再修正を行ってもらいました。
このときに思ったのは、さすがにプロだなと、修正した部分が全く判らなくなる
ことです。

このアルバイトを通じ、余り写真というものに興味が無かったのですが、他の人が撮る
写真からその上手下手が何となく判るようになったことが大収穫でした。

単なるスナップ写真でも、「ハイこっち見て、チーズ」、ではなく「ハイあっちみてて」、カシャ、でも良いし、しゃがんで撮っても、ハイアングルから撮っても面白い写真に
なることが判り、今でも子供の写真を撮る時にはいろんなアングルを試しています。

今の時代は、デジタルカメラが当たり前のように使われ、私も休みの日には必ずポケットに入れていき、娘の写真をかなり多く撮るようになりました。
1日で多い時は50枚以上撮りますが、これもデジカメならではのことと思います。

今のデジカメと比べれば、フィルム写真というシステムは実際に手元に写真が届くまでにいろいろな作業があり、またそれに携わる人もいて結構人間くさい物のように思えるの
は私だけでしょうか。

面白いアルバイトだったことを思い出します。


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