2017年アメリカ・スパイサスペンス映画 原題「Red sparrow」フランシス・ローレンス監督作品。
33年間スパイだった元CIAエージェントの作家、ジェイソン・マシューズの小説が原作のスパイアクション。
事故によってバレリーナの道を諦めたドミニカ(ジェニファー・ローレンス)。病気の母親の治療費の為にやむを得ない事情から、彼女はスカウトされロシアの諜報機関の訓練施設に送られる。そこは、ハニートラップと心理操作を武器としてミッションの遂行するスパイ=<スパロー>の養成機関だった。持ち前の美貌と頭脳で、ドミニカは望まないながらも、一流の<スパロー>へと仕立て上げられる。やがて課せられたミッションは、ロシアの機密事項を探るCIA捜査官ナッシュ(ジョエル・エドガートン)への接近し、ロシア政府内に潜むスパイの名を聞き出すこと。
「人間の欲望はパズル。欠けたピースを埋めることで、ターゲットをコントロールできる」
スパローの心得「ターゲットの欲望を見抜け・自らのすべてを使いターゲットを堕とせ。心を捨て国家のために道具となれ」
相手に接近するも、身元も目的も完全にバレている。それゆえ、お互い騙されたふりをして相手の腹を探り、ギブアンドテイクの関係を築いていくのだが、大国間の裏舞台での陰謀と欲望が渦巻く展開は、信じがたい結末へ。
叔父のワーニャ・エゴロフ役のマティス・ス―ナールツが最近、選挙で再選された某大統領の若い頃にそっくりの演技で痛快だった。派手な銃撃戦やカーチェイス、破壊などのシーンはない代わりに性的描写や目を背けたくなる残虐なシーンが多い大人向けの作品。ジェニファーの演技・脱ぎぷり流石です。