読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

映画「レッド・スパロー」

2018-03-30 | 映画

2017年アメリカ・スパイサスペンス映画 原題「Red sparrow」フランシス・ローレンス監督作品。

33年間スパイだった元CIAエージェントの作家、ジェイソン・マシューズの小説が原作のスパイアクション。

事故によってバレリーナの道を諦めたドミニカ(ジェニファー・ローレンス)。病気の母親の治療費の為にやむを得ない事情から、彼女はスカウトされロシアの諜報機関の訓練施設に送られる。そこは、ハニートラップと心理操作を武器としてミッションの遂行するスパイ=<スパロー>の養成機関だった。持ち前の美貌と頭脳で、ドミニカは望まないながらも、一流の<スパロー>へと仕立て上げられる。やがて課せられたミッションは、ロシアの機密事項を探るCIA捜査官ナッシュ(ジョエル・エドガートン)への接近し、ロシア政府内に潜むスパイの名を聞き出すこと。

「人間の欲望はパズル。欠けたピースを埋めることで、ターゲットをコントロールできる」

スパローの心得「ターゲットの欲望を見抜け・自らのすべてを使いターゲットを堕とせ。心を捨て国家のために道具となれ」

相手に接近するも、身元も目的も完全にバレている。それゆえ、お互い騙されたふりをして相手の腹を探り、ギブアンドテイクの関係を築いていくのだが、大国間の裏舞台での陰謀と欲望が渦巻く展開は、信じがたい結末へ。

叔父のワーニャ・エゴロフ役のマティス・ス―ナールツが最近、選挙で再選された某大統領の若い頃にそっくりの演技で痛快だった。派手な銃撃戦やカーチェイス、破壊などのシーンはない代わりに性的描写や目を背けたくなる残虐なシーンが多い大人向けの作品。ジェニファーの演技・脱ぎぷり流石です。

 

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笹本稜平著「 卑劣犯 素行調査官」

2018-03-28 | さ行

 素行調査官シリーズ第4弾。児童ポルノサイト摘発の指揮を執っていた警視庁生活安全部少年育成課の国枝警部補が、夜のランニング中に轢き殺された。轢いたのは、上司である生活安全部長の車だが、その車は事件の二日前に盗難に遭っていたという。国枝が死の直前までかかわっていた捜査の妨害が目的か・・・「警察の警察」警務部監察係の首席監察官の入江・その入江の引きで裏口入庁した元私立探偵上がりの本郷岳志・定年も視野に入った万年巡査部長北本たち面々は内部犯行を疑い、調査をはじめるが、事件には思わぬウラが・・・・。

その容疑者は警視庁の上級幹部。執拗な捜査妨害で迷宮入り寸前の事件を私立探偵の沙緒里(本郷の古巣の探偵事務所長の娘で共同経営者。根っからの探偵小説マニア)なども動員して追詰める。一気読み出来ました5年ぶりの新作面白かった。

201712月刊 

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今野敏著「武士マチムラ」

2018-03-25 | 今野敏

「武道家評伝シリーズ」沖縄においてすら忘れ去られつつある『手(ティー)』の歴史を綴った一連の作品『義珍の拳』『武士猿(ブサーザールー)』『チャンミーグヮー』に続く四作目。自らも空手道場を主宰する著者の沖縄空手1829年、沖縄の泊村で生まれた松茂良興作(まちむらこうさく)の一代記。

主人公である松茂良興作が生きた時代は沖縄に生きる人々にとっても苦難の歴史そのものだった。琉球処分と廃藩置県による琉球王国の消滅、というウチナーの危機の時代に、武道家としていかに生きるべきか。「この時代に手が何の役にたつのか?」興作は繰り返し自らに問い、弟子からもまた同じ問いを投げかけられる。沖縄の存立の危機は、そのまま沖縄人としてのアイデンティティーが問われることでもあった。時代の行く末の見えぬ不安と苦難の時代に、武士(ブサー)として「手」に生きる意味とは何なのかを追及した空手の真髄と沖縄のあるべき姿を追い求めた男の波瀾の生涯は感動の物語でした20179月集英社刊

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雑学総研著『誰も書かなかった日本史「その後」の謎の大全』

2018-03-23 | Weblog

日本史における注目すべきトピックスを厳選し、最新の検証や解釈もふまえた上で、あくまで「雑学読み物」。日本史に隠された202の「その後」エピソード。学校では教わらない衝撃的逸話。

「ネタバレ御免!? あの歴史ドラマの真相を探る!~」日本史雑学における定番テーマ「歴史上の出来事・人・モノの後日譚」をまとめた一冊で写真やイラストが多く読みやすく。興味のある部分のみ拾い読みしやすい。有名人たちのその後、強くしなやかに生きた女たちのその後、史実を読み解くモノ・場所のその後など書かれており面白かった。

2018年2月KADOKAWA刊

 

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今野敏著「道標 東京臨海署安積班」

2018-03-20 | 今野敏

一人の熱き警察官の軌跡を描いた10篇の短編集

東京湾臨海署刑事課強行犯第一係、通称「安積班」そのハンチョウである

安積剛志警部補の、警察学校時代から現在の刑事課強行犯第一係長に至るまでの出来事

警察学校時代のエピソード・・・「初任教養」が面白かった。

同期の 速水やメンバーの、村雨、須田、水野それぞれの人間性がよく描かれて警察小説でありながら

班員同士の心の交流や機微が描かれていて優れた人間ドラマでした。

201712月角川春樹事務所刊

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岡崎琢磨著「春待ち雑貨店 ぷらんたん」

2018-03-18 | あ行

日常のちょっとしたミステリーの連作短編。舞台は京都にあるハンドメイド雑貨店『ぷらんたん』。店主の30代の北川巴瑠のもとには今日も不思議な出来事が舞い込む。イヤリングの片方だけを注文する客、遠距離恋愛中の彼氏から貰ったアルファベットの欠けたネックレス、頑なに体の関係を拒む恋人、そして、店への嫌がらせ。ひとつひとつに寄り添い、優しく解きほぐしていく巴瑠。でも、そんな彼女にも人には言えない、ある秘密があった。とあるアクセサリーショップと4人の来訪者をめぐる物語。「いびつでもいい、不器用だってかまわない。手作りの幸せ、お届けします」「ターナー症候群」「先天性耳垂欠損」「非閉塞性無精子症」など病気がテーマになっており中々読み人の立場により評価が違うかも。

20181月新潮社刊

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森沢明夫著「失恋バスは謎だらけ」

2018-03-15 | ま行

「失恋バスツアー」というツアーの趣旨は、失恋した参加者に、鄙びた旅館、わびしい粗食、うら寂しい観光地を提供してどん底まで落ち込んでもらい、あとは上がるだけ、グイグイ元気になってもらいましょうというもの。経営危機に瀕している旅行会社の名物企画。しかし、添乗員として乗り込んだ37歳の独身天草龍太郎は、カウンセラーとして同じく添乗している小泉小雪先生に自らがフラれたばかりだった。ツアー中も小雪はツレない態度。しかも今回の参加者はとことん濃いメンバーで、やたら元気な金髪ハーフ美女、自称パンクロッカー、修験者のような巨漢、謎の中国人、文学少女ふうお嬢様など、彩りが豊かすぎる9名。ハプニング続きで翻弄される龍太郎。やがてバスが進むうちに意外な事実が次々と明かされていく。笑いあり、涙ありの感動バスツアー。後半明らかになる各人の事情や著者の他の作品に登場の人物「入道さん」などがいて楽しめた。「恋する失恋バスツアー」恋愛物語。

「逆視」(仏教用語)・・・「この世の出来事はすべてプラストマイナスのことが一緒になってやってくる。だからどんなつらい出来事でも、見方ひとつでいい出来事に変えられる」(P263)「たとえそれが物であろうと感情であろうと、それらを得たり失ったりできるということは、すべて『幸せ』というステージ上の出来事だということに。喜びも悲しみも幸せのうち。」(P438)

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本川達夫講演会『「ゾウの時間 ネズミの時間」と人の時間』

2018-03-13 | Weblog

1992年に発行された。動物のサイズから動物のデザインの論理が数理的に解説されている「ゾウの時間ネズミの時間」の著者、東京工業大学名誉教授の講演会に行ってきた。動物のサイズが違うと機敏さが違い、寿命が違い、時間の流れる速さが違ってくる。行動圏も生息密度も、サイズと一定の関係がある。ところが一生の間に心臓が打つ総数や体重あたりの総エネルギー使用量は、サイズによらず同じなのである。若者の時間は早く、年を取ると時間が遅い。エネルギー消費量と時間の関係は、社会生活の時間にもあてはまる。現代人はエネルギーを使って時間を早めている。動物の時間を通じて人間の生き方を考えてみたい。心臓の拍動人間は1秒小さいハツカネズミは0.1秒象は3秒。心周期や呼吸周期のような生理現象・寿命のような一生に関わる時間など動物の時間は大きいものほどゆっくりになる。ほぼ体重の4分の1乗に比例する。便利=速い・・・「時間の速度はエネルギー消費量に比例する」「エネルギーを使うほど時間は速く進む」 -→ 生命とはずっと続くようにできている。時間を一回転させるのに一定量のエネルギーが必要であり、早く何度でも回れば、より多くのエネルギーを使う。(比代謝率)比代謝率は子供から成人へと、成長するにつれて急速に減少し、成人をすぎても年齢と共に徐々に下がっていく。老人は子供の半分のエネルギーも使わない。年を取ってからの時間と若い時のとの時間は違う。生き方も体の時間と共にあわせて変えた方がいい。生き方を、体の時間にあわせて変える、世界が時間と空間とでできているとすれば時間が違えば当然、世界観も価値観も変えねばならない。自分自身において複数の、時間・世界を認めて一生を無理なく過ごせる。現代社会はエネルギーを使って時間を速めるもので充ちている。社会生活の時間も同じだ。社会生活の時間は非常に早くなっているのに体の時間は昔と変わりない。だからこの時間の間に非常に大きなギャップが現代人のストレスのそして病気の大きな原因になっているのではないか。金でエネルギーを買い、そのエネルギーを使って時間を買い取っている。長い寿命は医療をはじめ豊富な食糧、安全清潔な都市のおかげであり莫大なエネルギーがあってこそ成り立っている。つまり子孫が使うべきエネルギーで長寿を楽しんでいるのが現代人だ。

縄文時代の寿命31歳室町時代33歳江戸時代45歳昭和22年ごろ52歳平成27年80歳。

心臓は15億回打つ(約41歳)60歳を越した部分は技術が作った人工生命体だ。超高齢少子化社会を、経済を破たんさせず、生活を破たんさせずこれから生きて行くのには大変な知恵と覚悟が必要になる。「依正不二」=「環境は私」「仁」=人類愛・連帯感。最後は自ら作曲の「生命はめぐる」という唄をカラオケで披露し講演を終えた。

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佐々木譲著「英龍伝」

2018-03-11 | 佐々木譲

『武揚伝』『くろふね』に続く、幕臣三部作。開国か戦争か。いち早く「黒船来航」を予見、未曽有の国難に立ち向かった伊豆韮山代官・江川太郎左衛門英龍(1801-1855)。領地の伊豆韮山では徹底して質素・倹約を貫き、有事には蜀江錦の野袴に陣羽織姿で銃士達を率い、英国船と交渉、それを退けた。

「黒船来航」をはるか前から予見。自ら蘭学、西洋砲術を学び、海防強化を訴え、反射炉造築、江戸湾の台場築城を指揮した。誰よりも早く、誰よりも遠くまで時代を見据え、近代日本の礎となった希有の名代官の一代記。黒船ショックをよく目にする維新のヒーロー達とはまた違った観点から丹念に描いている感動物語でした。

20181月毎日新聞出版刊

 

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天野節子著「午後2時の証言者たち」

2018-03-08 | あ行

三月五日、午後二時ごろ、みどり市旭ヶ丘一丁目の横断歩道で、近くに住む八歳の女児が走ってきた乗用車にはねられ、病院へ搬送されたがまもなく死亡した。乗用車を運転していた二十六歳の男性に詳しい事情を聞いている。たった数行の三面記事から始まるミステリー。平凡な日常が壊れる瞬間を描いた衝撃のミステリー。「誰が少女を殺したのか」証言者たちの身勝手な事情。

被疑者の高慢(愚行)、医師の正義(習慣)、看護師の自負、目撃者の憤怒(独白)、弁護士の狡猾、遺族の懺悔(回想)、刑事の執念(聴衆・決断)。犯人はわかっているし動機も明らかなのに、それぞれの思惑と日常、心理が個別に明らかにされる構成。読後感は期待したドン伝返しもなくミステリー性もなくガッカリ。

20161月幻冬舎刊

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『第90回アカデミー賞』

2018-03-05 | Weblog

『第90回アカデミー賞』の作品賞にギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』が受賞した。

ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞。ゴールデングローブ賞では監督賞・作曲賞の2部門、今回のアカデミー賞では監督賞を含む4部門で受賞を果たした。

主演男優賞:ゲイリー・オールドマン『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』 

日本の辻さんが
メイク・ヘアスタイリング賞:『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で受賞。
主演女優賞:フランシス・マクドーマンド『スリー・ビルボード』 
助演男優賞:サム・ロックウェル『スリー・ビルボード』 
助演女優賞:アリソン・ジャネイ『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』 
監督賞:ギレルモ・デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』 
脚色賞:『君の名前で僕を呼んで』 
脚本賞:『ゲット・アウト』 
撮影賞:『ブレードランナー2049』 
美術賞:『シェイプ・オブ・ウォーター』 
音響編集賞:『ダンケルク』 
録音賞:『ダンケルク』 
編集賞:『ダンケルク』 
作曲賞:『シェイプ・オブ・ウォーター』 
歌曲賞:「Remember Me」(『リメンバー・ミー』) 
衣装デザイン賞:『ファントム・スレッド』  
視覚効果賞:『ブレードランナー2049』 
外国語映画賞:『ナチュラルウーマン』(製作国:チリ) 
長編アニメ映画賞:『リメンバー・ミー』 
短編アニメ映画賞:『ディア・バスケットボール』 
短編実写映画賞:『ザ・サイレント・チャイルド(原題)』 
短編ドキュメンタリー賞:『ヘヴン・イズ・ア・トラフィック・ジャム・オン・ザ・405(原題)』 
長編ドキュメンタリー賞:『イカロス』

「ダンケルク」「スリー・ビルボード」「シェイプ・オブ・ウォーター」と観た映画が各賞を受賞してどれも納得。

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市民健康マラソン

2018-03-04 | Weblog

「岩倉五条川マラソン」から規模が縮小されての7回目の「いわくら市民健康マラソン」

に参加4キロ完走。(約1500名参加) 曇り温暖風なし

第一回平成24年 25分33秒。

第2回平成23年 不参加

第3回平成26年 24分57秒。

第4回平成27年 エントリー済みも雨模様の為 不参加

第5回平成28年 24分09秒

第6回平成29年 25分12秒

第7回平成30年 24分47秒

年は取るのみ記録は伸びず。年間600キロの日々の訓練は役に立っているのか・・・。

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映画「シェイプ・オブ・ウォーター」

2018-03-02 | 映画

2017年アメリカ恋愛映画 原題「The Shape of Water」ギレ・レルモ・トロ監督作品。2017年・第74回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞。1962年の冷戦下のアメリカ。政府の極秘研究施設で清掃員として働く会話障害の女性のイライザ(サリーホーキンス)は南米アマゾンから密かに運び込まれ鎖に繋がれた不思議な生物・半魚人(ダグ・ジョーンズ)を目撃し、アマゾンで神のように崇拝されていたという“彼”にすっかり心を奪われ、こっそり会いに行くようになり手話で少しずつ心を通わせるようになる。幼少期のトラウマで声が出せないイライザだったが、“彼”とのコミュニケーションに言葉は不要で、2人は少しずつ心を通わせていく。しかし、冷酷な軍人ストリックランド(マイケル・シャノン)は容赦なく“彼”を虐待し、果ては生体解剖を提案する。やがてイライザは“彼”が実験の犠牲になることを知る。一方で、この背後では熾烈な宇宙開発競争でしのぎをけずるソ連のスパイが暗躍しているとことが・・・、イライザは無謀にも“彼”を救出する計画を思いつく。いきなりイライザのヌードと浴槽内の自慰シーンにはびっくり。言葉が喋れる者同士でも誤解で関係が上手くいかないのに話せないイライザの方がコミュニケーション上手。「見かけではなく本質を見極めること」を教えてくれるファンタジーラブストーリーでした。

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藤岡陽子著「手のひらの音符」

2018-03-01 | は行

不器用でもいい、間違いでもいい。ひたむきな全力が、まっすぐな情熱が私を強くした。瀬尾水樹45歳独身。服飾デザイナー。バブルから現在を生きる女性の、仕事と恋、時代の荒波をひたむきに乗り越えた女性の人生の物語。仕事に行き詰まった主人公が、幼少の頃から思春期までを回想しながら現在の自分を見つめ直し、再生へと踏み出していく感動ドラマです。

「人は3つの層で形成される・・・生まれながらに持っている性質。そしてその性質に、環境や経験が影響して性格を作る。・・・それが、さらに年を重ねていくと性格を人格で覆うことが出来るようになる。人格は、学びながら獲得していく種類のものなんだ。」(P114)

「虚しいというのは何も為さないことでなくって、幸せな時間を生きてきたと思えないことだ。・・・自分の本当の気持ちを大切にすること」(P226)

TVの平昌五輪中継で日本人選手の活躍に読書時間が少なくなりやっと読了。結末も余韻を残しての終了で流石。

2014年1月新潮社刊

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