メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(2002.1~ part1)

2014-01-17 11:15:31 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回は黒のルーズリーフからご紹介。いきなりスカパラにどっぷりハマった。
きっかけは「HEY! HEY! HEY!」で♪美しく燃える森 を観て冷牟田さんに釘付けになってから

  

photo1:いきなりスカパラ登場! ♪美しく燃える森 の歌詞をメモ。
photo2-3:友だちと大阪行ったメモ。

昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『大地の子守歌』(1976)
監督:増村保造 出演:原田美枝子、田中絹代 ほか
図書館で美枝子さんのエッセイを読んで、そこに今作のロケ話があったことで観た。16歳!にしては成熟してる。
で、終始強烈なエネルギーを発する奇人?の役だけに、おっとりしたイメージが一変。
ずっと肩に力が入る、妙な後味は'70代のせい? 監督の演出のせい? 美枝子さん独特の雰囲気のせい?
今でも強烈に印象に残ってる出演ドラマは、やはり閉鎖的な島が舞台で、父(丹波鉄郎)の偏執的な愛で育ち、
ラストは男が自分の足の肉を食べてしまう、あのドラマの役にも通じる。

狂気が漂うウェットな役が多い。3ヶ月の撮影、八王子と四国のロケ、数々の賞に輝いたという。
島という特殊な環境と、昭和初期の苦難、同じ設定でもこれが昭和30~40年代に撮られていたら、
もう少しソフトに仕上がっていたかも?

「困ったら土につっぷしてみれば答えが返ってくる。山へ帰ってこい」と聞こえるばばの声。
でも考えたらこんなに人間不信にして、人生をより辛くするよう育てたのは、このおばあさんのせいじゃないか?
まあ元々気性の強さはあったろうけど。

小気味よく動いて、ずっと声は張りっぱ! 次にどう出るか予想のつかない奇行ぶり。
遍路が終わった後はどうするつもりなのか?フシギな映画だ・・・
唯一力の抜けた自然な演技を見せる田中さんはやはり違う。


『青春残酷物語』(1960)
監督:大島渚 出演:川津祐介、久我美子 ほか
なんか今回はみんな後味の悪いようなのばっかり たしかに残酷な青春だ。
民主主義で戦後、自由、豊かになっても迷える若者らのはしりか。
久我は40代?にしては全然変わらない美しさと威厳

若気の至りにしてはあまりにバカな感じ。
そんなにネガティブに考えずとも、フツーに学生するか、働いて恋愛すりゃいいのに、
ムリするから道を踏み外して悪い連中に絞られるのでは?
若いうちに安易な金で遊んじゃいけない。好き勝手やるのが青春じゃないでしょ。
ジミーディーンの反抗と違ってカッコ良くないんだな。暴力的な性描写が当時は斬新だったみたい。


『黄色いからす』(1957)
監督:五所平之助 出演:淡島千景、伊藤雄之助、田中絹代、久我美子 ほか
戦後の教育問題も変わったことを物語る1作。子どもの描く絵から児童心理分析をするあたりなんか、
ガンコ一徹オヤジ世代ではかなり意識改革しなければならなかったろう。
でも家事をしたり、話し合って決めたりと、このだんなは理解ある“進んだ夫”だ。
この伊藤氏は時々見かけるが、いかつい顔でインテリくさく、どこかおとぼけな、いい役者さんだなあ。
鎌倉、江ノ島の様子も今と随分違ってのどか!

作った粘土細工を褒めてもらいたかったのに「もっと算数とかやらなきゃダメだ」とか、
小さい食い違いで子どもの心は少しずつ傷つき、いじけてゆく。
それに気づいたのはいいけど、今となっては子どもの機嫌をうかがう単なる甘やかしになってしまった。
子どもの教育って難しい・・・親も子どもとともに学んで悩んでいくしかないんだ。

明治のチョコレートだの、サンドイッチでピクニックだの、オルゴール、パステルetc...
外国製品と文化が急速に入ってきてる1つ1つが面白い。
隣りのオバサンは戦争孤児を養女にしているらしいことも時代を反映している。


『続・拝啓天皇陛下様』(1964)
監督:野村芳太郎 出演:渥美清、久我美子、岩下志麻、藤山寛美、小沢昭一、佐田啓二 ほか
『男はつらいよ』の原型になったとはいえ、戦中・戦後の体験記としての記録映画的シリアスドラマでもある。
同じ呑気なキャラでも体一杯熱演する渥美さんの役者魂を感じる。

天皇が「人間宣言」したってゆーのにもビックリ。特殊な世界だったんだな。
物のない時代、競輪やパチンコが大流行したり、とにかく何も無い状態から這い上がったこのパワーはスゴイ
今から見ると本当にあったとは思えないくらい、第二次世界大戦後の朝鮮戦争とか、
今作は日本人から見たものだが逆から見たらもっと悲惨なものだったろう。


『新・平家物語』(1955)

監督:溝口健二 出演:市川雷蔵、久我美子、木暮実千代 ほか
動乱の時代、平清盛の若い頃のほんの一幕を描いている。
相変わらず人々は貧困にあえぎ藤原貴族の“朝廷”、白川上皇らの“院”、平家ら“武士”、
果ては坊さんまでが槍を持って勢力争いに余念がない。

グルーチョみたいな眉の市川、ほんの数シーンの久我の喋りやふるまいは現代劇とも変わらぬ個性。
小暮は胸出しルックで女の色香全開 こんな着物があったんだ。

「公家共よ踊りたきゃ踊れ。お前らに未来はないのだから。明日は俺たちのもの」
と言って終わる。これから面白くなりそーなのに・・・
父が最期に息子に託したのは、上皇とともに詠んだ歌の書かれた扇子。
「後は頼んだよ」みたいなことが書かれている。こういう教養が昔の人にはあったのね。


『長尾紳士録』(1947)

監督:小津安二郎 出演:飯田蝶子、青木放屁、河村黎吉、吉川満子、笠智衆 ほか
いーなーやっぱし・・・小津作品の滔々と流れる時間の世界。セリフや動きで笑わせるシーンも所々効いてて、
同じ人情ものでもお涙頂戴ではない。ココロの底にじーんとくる、このどこか切なくてあったかい静かな感動
戦中・戦後ものでもすさんでいない貧しさがある。

「海岸で貝拾っといで」と行った隙に猛スピードで走って逃げるが追いつかれちゃうシーンも可笑しいw

「もう情が移っちゃったんだよ。犬でいったら土佐犬だね。ちょっとブル入ってるけど」w

当時は戦争孤児も多かったのか。配給制とはいえ、子ども1人くらいはなんとかなる時代だったのか?
このかあちゃんの子どもらは成人したのか、“後家”っていうから戦死したのかも知れない。
2人並んでノミに肩を揺らす仕草も可笑しい。飯田の怒った顔は本当に鬼面のようだし


『秘密』(1999)
監督:滝田洋二郎 出演:広末涼子、小林薫 ほか
今頃観たちょっと前の話題作 ベッソンがコレを観て自作起用を決めたらしい。
“なり代わり”の典型パターンなんだが(しかも相変わらず2Hドラマほどの低予算な邦画)やっぱ引きこまれちゃう。
小林薫ファンだから?w 広末もイケてる。ラストがちょっと納得いかないゾ。

40代でも新婚ホヤホヤみたいな夫婦も珍しいが、娘の体を夫に捧げちゃう母の心理はどーなの
だんなに理性が残ってたからまだいーものの。
それにしても、こんな憑依ってあるのかな、世の中には・・・?


『TOUR! PUFFY! TOUR!』(1997)

♪セトリ:
とくするからだ、simple、渚にまつわるエトセトラ、長生きしてね、ウサギチャンネル、
ショッピング、パフィーのHey! Mountain、サーキットの娘、アジアの純真、これが私の生きる道、すばらしい日々

奥田民生のフシギで心地よい脱力感はPUFFYにもしっかり受け継がれてるw
2人がピッタリはまるのは天命か、はたまたプロデュースの腕か!?
Tシャツにジーンズ、ダラけた振り付けw、なにもかも、それまでのアイドルの伝統を打ち破って
♪アジアの純真 でいきなりブレイク、はたまたアジアでも大ブレイクしてしまった快挙。
それが井上陽水の作詞作曲と最近知って2度びっくり。

今作はタラタラとリハする2人のはじけぶりと、DJ風景、移動、各ステージでのパフォーマンス、
そして“地元産のコーナー in 広島”では御大?奥田も登場(あくまでさり気ない
楽屋では正座して反省会w 師弟関係なのか? うらやましくもある

聴けばけっこー昔懐かしい'60代テイスト。ビートルズ、ザ・フーを思いっきりパロった、ラトルズ的な曲が見つかるのもまた楽し。
ギターロック野郎の民生が、先人にならってガールズグループをプロデュースしたのもその辺の追従か?
いやー自曲も書きーの、平行してるんだから、桑田に負けないハイペースな実力。
実はそんなパフィーの2人に投影されてにじみ出る奥田の魅力と、彼女ら本来の個性のぶつかりどころもまた楽し


『八月のクリスマス』(1998)
監督:ホ・ジノ 出演:ハン・ソッキュ、シム・ウナ ほか
新作に並んだ時「きっと重いだろーなあ」とパスしてたけど、同僚のおススメで借りたらやっぱ重かった
でもベタベタした重さじゃなく、淡々としてジーンとして、こんな風に穏やかに自分の死を迎えられたら、とは思う。
けど死を見つめながら生きるって辛いだろう。

「記憶の中の写真みたいに愛も思い出になると思ってたけど、君は違った。
 想いを胸に旅立たせてくれたことに感謝したい」

人はそれぞれ生きる権利と死のスタイルも選択できる(不意でなければ
AはRに告げずに迷惑をかけまいとし、優しい思い出と、進行形のままいくことを選んだ。

余計な音楽を入れず、自然のままのシーンがリアルな効果を生み出す。
ド派手アクション系の香港映画と違った趣のある韓国作品もなかなかのもの。
この冒頭で監督に追悼が捧げられてるが、亡くなっているのだろうか?
「幽霊は怖くないのかも」という兵役時代のユーレイ話の件もイイ。


『宋家の三姉妹』(1997)
監督:メイベル・チャン 出演:マギー・チャン、ミシェール・ヨー、ヴィヴィアン・ウー ほか
歴史ものは背景を知らないとなかなか感情移入が難しい。

コメント

notes and movies(2002.1~ part2)

2014-01-17 11:15:30 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『天ぷら油大爆発~バラ貴族の逆襲~ ネプチューンコント2001』
ちょっと期待大だっただけに肩透かしっぽいのは、いっぱいレギュラーかかえて超多忙のせい?
バラ貴族のコントはどっかで見たことあるし。

楽しみな個々の独り芝居。今回、泰造は犬の訓練士。意外性があって面白い。
ホリケンはいつもの変な奴シリーズで「告白」。ウエスタン男がウケないギャグをまじえつつ突然コクる。
名倉っちのは・・・忘れた
学園もので始まってスタンガンでクラス1の暴れん坊(名倉)を大人しくさせる。

ラストは刑事に勘違いされたドロボウの話。これも焼き直しっぽくて、いつものホロッと度は低め。
名倉とホリケンの子役、あとはーうーん思い出せん。2度3度見る時間もなかったし。


『猿の惑星』(2001)
監督:ティム・バートン 出演:マーク・ウォールバーグ、ティム・ロス、ヘレナ・ボナム=カーター ほか
完全なるパロw レスリー・ニールセンが主演でもよかったかもって思ったら、
監督がティム・バートンで納得。コテコテメイクで誰がどの役を演ったかと想像するのが楽しい。
DVDには長いメイキング入りらしい。

派遣先の社員さんがしきりに議論してたけど軽く受け流しちゃってイイんじゃないの?
別次元だったってことで。眉村卓ワールドってとこか。
さすがハリウッド映画、猿になっても青い眼、英語なのが笑わせる
しかも今の社会そのままで中身だけ猿のラストにも苦笑い。
猿の動き特訓、ワイヤーアクション、CG使い放題・・・となかなか現場も楽しそうだ。


『みんなのいえ』(2001)

監督:三谷幸喜 出演:唐沢寿明、田中直樹、八木亜希子、田中邦衛 ほか
おもしろい! ここ10年間くらいのつまらない邦画の中でやっと“日本らしい良さ”が出た。
三谷自身の前説にもある通り「笑えて、じーんときて、感動する」
TVのホームドラマ風でも終始魅きつける1つ1つのエピソード。
大工って汗臭い、ダサい職業だという見方がガラッと変わるかも。
チョコチョコ出るゲスト出演も適材適所で楽しい。自伝的でもあるらしい。

花屋配達人で大塚さんが出てたのは笑った! 妻の姉の清水ミチコもピッタリ。
子どもを叱る鬼のような母親の顔が可笑しい。
「自分の問題ですから」と迷惑なくらいこだわるバーテンダーも笑える。
今作で海外遠征までしたメンバー。海外でも同じ笑いがとれたか知りたい。


『ラヂオの時間』(1997)

監督:三谷幸喜 出演:唐沢寿明、鈴木京香、西村雅彦 ほか
やっぱおもしろい! これも自伝なのかな?
TV、DVDの時代に敢えてくさいラジオドラマにこだわる視点と、
クセのあるキャラ、業界の裏話満載、盛り上がりと、ほのぼのラスト、
エンディング曲まで楽しめる三谷ワールド。

元効果音担当、今はガードマンの手作り音もおもしろい。
トラック運転手(渡辺謙)は大感動。
「妥協、頭を下げてばかりで何になる!」と嘆いた担当者も「次回作どーしよっか」と急に乗り気。
口先三寸、いい加減で根に持たないのが、この業界での処世術かな

他にも桃井かおりなど、今作もゲスト出演多数。
妙に几帳面で冷静なアナウンサーも笑える。


『インタビュー』(1999)

監督:ピョン・ヒョク 出演:シム・ウナ、イ・ジョンジェ ほか
社員さんの好きなシム主演。『八月のクリスマス』の時よりずっと大人になってる。
監督役の男優が色っぽい、男っぽい魅力で参った
フシギな映像のパッチワークで繊細なココロの中の動きまで伝わる。
“愛とは・・・?”答えはそれぞれの中にある体験にあると思う。久々映画観て感動した。

「寝た女は20人。愛なんてそんなもの。運命や結婚なんて信じてる連中の声を聞きたい」
と豪語しつつ、Aも実はパートナーを探し、充足を求めていたのかも。
「本物の愛は神への愛だけ」と言っていた男も、実は恋人との突然の別れに傷ついていただけ。

仮面をつけたダンサーとウナの動きが違うのはご愛嬌か。
愛することは相手の過去のもろもろと、これからのもろもろも背負って関わっていくことだと思う。
でも彼女みたいな守ってあげなきゃってタイプが男は好きそう
影や秘密のあるヒトには、つい好奇心が働くものだし、
冷たくされるとプライドの高い男ほど追いかけてモノにしたくなる心理もあるし。

あと「2人似てるね」ってシーン。
最近、よく思うことの1つに、カップル、好きになる人、長年連れ添った夫婦って顔が似てるのは偶然じゃないと思う!


『ブリジット・ジョーンズの日記』(2001)
監督:シャロン・マグアイア 出演:ヒュー・グラント、レニー・ゼルウィガー、コリン・ファース ほか
去年気になってて観れなかった話題作の1つ。
今作がヒットした背景には、キャリア志向で結婚という電車に乗り遅れたと焦ってる30代前後の
シングルガールが増えてて、応援するとともに「自分らはこう思ってる!」という主張を
代弁してくれたっていうい共感に支えられたためじゃないか。
結局、今作も冷静に見ると、ダニエルでさえブリジットの胸あきドレスで彼女の魅力に気づいたワケだし、
ブリジットの3高男ゲットでhappy ever after...の話の1つに過ぎないかも知れない。

あんなカッコいい編集長はいないし、あんなハンサムで有能、高級取りな幼なじみがいたら苦労しないよw
それに「30代女性のシングルな訳」を「自立したいから」「キャリア重視」と言えないのも寂しい。
男性社会の歯車の中でもがく女性像、まだまだ誤解と自己嫌悪の荒波を渡ってゆかねばならぬっ


『イル・マーレ』(2000)

監督:イ・ヒョンスン 出演:イ・ジョンジェ、チョン・ジヒョン ほか
シム・ウナシリーズのつもりが、イ・ジョンジェの魅力にハマってしまった
“カリスマ魅力の実力派”らしいけど他にはビデオあるかな?
この手のタイムパラドックス話で、交通事故死は安易だと思うが、
家を引き渡す時も事情を話したのに、結局縁がなかったってこと?

約束した日に会えなかった時点で、私なら彼のこと本気で調べると思うけど、
自分の失恋でそれどころじゃなかったってことか?
終電待ちで会ってるのに、それ以上関わらなかったのもなぜか・・・
そしたら未来からの手紙はこないってことになって・・・あーやっぱ分からん
コーラ(犬)が玄関に捨てられてたってのも食い違うような???

引き払う際「こんな話信じる?」と2人が会って話すラストシーンが少し救われる。
互いの好きな時間の過ごし方を体験したり、Sの父の死を2年後の本で知ったり、1つ1つのエピソードがイイ。

プラス、海に建つ家、ライトアップした1本の木、料理する男、泥んこになってサッカーしたり、
ゾウキンモップみたいな犬を自然に飼い始めたり、満ち潮になると海に囲まれる
そんなオシャレで落ち着いた、静寂と孤独を楽しむ暮らしと空間、デザインがすごくイイ。


『風花』(2000)

監督:相米慎二 出演:小泉今日子、浅野忠信、麻生久美子、尾美としのり、柄本明、鶴見辰吾 ほか
いい役者が揃ってる。浅野が今までにない役で「今までで一番性格悪い奴」といってるのが面白い。
冬の静かな北海道で自分ではどーしよーもない人生に投げ出されて死に場所を探すことで生きる意味を探す男女が
淡々と描かれ、ラスト救われた2人が安易に結びつかないのが心残りでもあり、ホッとした。

いきさつがパッチワーク状に挿入されるのも飽きない。
ダイヤモンドダストが桜吹雪のようで、踊るようなキョンキョンがキレイ。
実際の自殺はそんなキレイごとじゃないが。
浅野が必死で起こして、山小屋まで泣きながら運ぶシーンは感動。
自然に別れるシーンもイイ。ピンク塗りの車をいったんはバックさせるにせよ。

自分が認められない人、周りとうまく付き合えない人、自分の弱さをさらけ出してもいい時がある。
みんな完璧じゃなくて、期待されすぎたり、まどろっこしくて、投げ出したくなる。
でも幸せそうに見える連中も、実はそうでもないことに気づいて、
誰かを支えることで自分も救われることもあるんだ。
どこまで1人で考えて、どこまで他人に寄りかかれるのかを見極めるのは難しい。
傷ついたり、失敗と成功を重ねて覚えていくしかないのかも。


『しあわせ』(1998)

監督:クロード・ルルーシュ 出演:アレッサンドラ・マルチネス、ピエール・アルディティ、マルク・オローニュ ほか
「偶然」と「必然」/悲しい事があったほど生命力が湧く/人生の4つの幸せ
1.食べること 2.眠ること 3.偶然と必然 4.君との出会い!!

思った通りの素晴らしい作品、と思ったらルルーシュ監督。そっか、これか偶然と必然。
「寂しさを紛らわすおまじない」を探してた私への答えは「いい映画を観ること」だった。
人との出会いも別れも同じく。

「姉は問題が起きると1人で出てしまうが、きっと戻る」
「彼女の人生は死から遠ざかりさらに続く」
「この次惹かれるとしたら全然セクシーじゃない男」

Cがパフォーマンスするスクリーンの中に入ったり、出たりする劇は刺激的でおもしろい。
旅の途中で会う黒人元ボクサーで、今はマルチタレントを発揮する男との出会いもイイ。

「神に紹介してくれた。彼は黒人でNYでバーを経営している」

トルコの荘厳な回るダンスの祈りも美しい。
ヒッチハイクやらも含めて女1人でここまで自由にアメリカ、ヨーロッパを旅できるものかと感心。
ウソはステキ。子どもの成長の証(想像力をかきたてるという意味で)、会話には必ずいくつか混じってる。

「字幕が必要ね」


『ビューティフル・マインド』(2001)
監督:ロン・ハワード 出演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー ほか

「宇宙の広さが無限大だとどうして分かる?」「信じてるからさ」「愛も同じだと思うわ」

とにかく昔の電気ショックとクスリ責めだけの治療にはゾッとする
今の分裂病治療もあまり変わりないんじゃないだろうか?
これだけ夢と現実の区別がつかないのは驚き。人の脳のフシギさ。

「私とあなたは本物。頭じゃなくてハートの問題」というシーンは感動。私なら諦めてるがなあ
久々ジェニファーの演技を観た。ますます色っぽさと円熟味が増していい女優になった。
実話の本人は今でも教鞭をとってるというからまた驚き。


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notes and movies(2002.1~ part3)

2014-01-17 11:15:29 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづきで、このノートのラスト。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『深夜特急』('96-'98)
原作:沢木耕太郎 出演:大沢たかお、松嶋菜々子 ほか
主題歌:♪積荷のない船/井上陽水

友だちから永久保存版を2本借りて観た。原作と違う箇所はどっちが真実だろうか?
亡画家のシーンはパスポートをスラれたものに、恋人に送金してもらうと訪ねてきたことに、
サグレスでのシーンや、グランカジノでもカジノ体験をしているし、ドラマ化できないシーンもあり、
原作に書いてないシーンもあるだろう。メイキングもなかなか面白い。
母や友だちのように大沢ファンにはならなかったが

ビジュアル化すると、さらに旅の風景も立体化する。
原作に書かれた当時とは随分変わったかもしれないが。
追体験とはいえ沢木が旅をした年齢と同じ、当時の大沢もまた、いろんな経験をして変わったことだろう。
旅は人を成長させるもっとも劇的な方法の1つじゃないかな?

限りなくノンフィクションに近いフィクション、というこのスタイルが斬新で、
TVでオンエアされたのを見かけた時はフシギな感じがしたのを覚えている。
メル友のオススメで読んだ本作。これも何かの縁とすると、
自分にも何ヶ月、何年かあとに本作の影響が出ることなども起こり得るかもしれない。


『魚と寝る女』(2000)
監督:キム・キドク 出演:ソ・ジョン、キム・ヨソク、バク・ソンヒ ほか
なんだか脅かすような宣伝文句につられて観ちゃったけど、胃が痛くなるくらい陰湿な映画
こんな愛いらないから、どーぞ2人だけで勝手にやっててくれ。てゆーかこんな事する人いないっしょ

かぎ裂きになった傷が扇いで治るなら医者いらず・・・
ヤベーと女がとった行動がまた摩訶不思議。小屋にモーター付けてどこへ?
しかもとってつけたラストシーンは、まっぱの沈んだ女と茂みをかき分け入る。
彼女の中に入っていくって比喩なのか? ワケ分からん。

オヤジが糞をするシーンも要らないと思うが、それより犬を殴るシーンも、
魚を半身にして泳がせたり、めった切りするシーンも動物虐待でしょうが、許せん
病んでるなぁ・・・これは現代の病んだ人間のフィクションだけど、世の中そんな落ち込まずともいいじゃない。
自滅したい奴は勝手にしてくれ。悪夢の後みたいな気分―――

(いまだに思い出すと寒気がする。『ベイビー・オブ・マコン』同様、観たことを激しく後悔した映画の1つ。


『王は踊る』(2000)
監督:ジェラール・コルビオ 出演:ボリス・テラル、ブノワ・マジメル ほか
あれ?説明すると短い、とゆーかなんだか分かったよーで分からん。史実を基にしている作品は説明が苦手だ。
とにかく芸術を国の尊厳とし、政治に利用し、権力欲を争ってた中世の話。
何が怖いって麻酔もなしに切開手術なんかしたら死ぬに決まってるじゃん!
しかも、治すのにヒルに血を吸わせてたんだから無知って恐ろしい・・・
現代の切ったり貼ったり、機械を埋めたりってゆう医学もまだまだ野蛮だ



【読書感想メモ】
「マンガ ギリシア神話1 神々と世界の誕生」里中満智子著
「マンガ ギリシア神話2 至高神ゼウス」
「マンガ ギリシア神話3 冥界の王ハデス」
「マンガ ギリシア神話4 オイディプスの悲劇」
「マンガ ギリシア神話5 英雄ヘラクレス伝説」
「マンガ ギリシア神話6 王女メディアの激情」
「マンガ ギリシア神話7 トロイの木馬」
「マンガ ギリシア神話8 オデュッセウスの冒険」

「あなたがそこにいるから」原田美枝子
「スーパー英文手紙」向井京子著
「わが家の仏教なるほど事典」実業之日本社
「続・映画の昭和雑貨店」川本三郎著
「自分に出会う本」ルネ・ヴァンダール・ワタナベ著

「これを英語で言えますか?」講談社パワー・イングリッシュ
「太陽宮と月の宮 愛の星座占い 双子座」ジュリア&デレク・パーカー著
「最高にうまくいく“恋愛心理”の法則」
「なぜ男はギャンブルに走り、女は占いにハマるのか」和田秀樹著
「図説 ギリシア神話 神々の世界編」松島道也著

「新装版 賢治に一番近い 銀河鉄道の夜 初期形 ブルカニロ博士篇」ますむらひろし著
「愛の魔法」ルネ・ヴァン・ダール・ワタナベ著
「複合開運シリーズ 天文心理 星占い ホロスコープの良い人・悪い人」ルネ・ヴァン・ダール・ワタナベ著
「旅王国30 大阪」キューロック執筆
「女でよかった、男でよかった」ジョヴァンニ・カッラーダ、エマヌエーレ・A・ジャンニーニ著

「ホントの“私”が見つかる本」祥伝社
「ママ・エレーヌの本当の自分がわかる本」ワニブックス
「grapefruit juice」YOKO ONO
「パートナーと気持ちが100%通う10の法則」ウィラード・ハーリ著
「HAPPY BOOKS Women & The Blues ブルーにこんがらがって」ジェニファ・ジェイムズ著
「気持ちいいコミュニケーション20の方法 どうしてわかってくれないの」石原加受子著
「ベストパートナーになるために」ジョン・グレイ著

「スヌーピーたちのやさしい関係 1 うまくいったり、いかなかったり」C.シュルツ著 谷川俊太郎訳

「深夜特急1 香港・マカオ」沢木耕太郎著
「深夜特急2 マレー半島・シンガポール」
「深夜特急3 インド・ネパール」
「深夜特急4 シルクロード」
「深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海」
「深夜特急6 南ヨーロッパ・ロンドン」

「陰陽師1」夢枕獏/原作 岡野玲子/著

「手塚治虫の旧約聖書物語」集英社文庫 1.天地創造 2.イエスの誕生
「The best 10 stories by Osamu Tezuka ザ・クレーター1」手塚治虫著

「大島弓子選集11 ロングロングケーキ」
「大島弓子選集12 夏の夜の獏」



【歌詞をメモした曲】
♪美しく燃える森/東京スカパラダイスオーケストラ


【イベントメモ】
「二月大歌舞伎 菅原伝授手習鑑」@歌舞伎座
氷川丸、中華街、マリンタワー、ブリキのおもちゃ館@横浜
フリマ@明治公園

大阪バスツアー 2002.4.27-30
天保山マーケットプレイス、道頓堀、アメリカ村、海遊館、大阪城、
四天王寺、五重塔、聖霊院、宝物館、新世界、通天閣、づぼらや、新梅田シティビル・空中庭園

更埴チューリップフェスティバル@長野
あんずの里アグリパーク@長野



photo1:大きなオズの1シーンが貼ってある。
photo2:ラストもスカパラ。ネットがなかったから、調べてアルバム、シングルがメモってある。
photo3:私の大好きな映画「恋人たち」の1シーン。

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