ついに完結編 「クリード3」の感想です。
毎回、クリードシリーズの登場人物の設定が興味深く面白いのですが、今回も同様に見る前から期待してしまうキャラ配置。
まずはメインの敵役が主人公が触れられたくない過去を知っている幼馴染の先輩。
(実際身近にもいい大人になって言わんでもいい幼少時代の失敗を今だに嬉しそうに言う困った輩、いますものね〜)
もう一人の大切な新キャラの主人公の娘さん、彼女が聾唖者。
何だか居心地の悪いキャラ配置。
総じて言えばツッコミ所満載の無理あるストーリーでしたが、主演、監督のMジョーダンのボクシング愛がすべてを包み込んだ感じで個人的に好感持てました。
キャラクターの練り込みも凄くて、例えばその「嫌な奴」の敵役。
「狂暴だが卑屈なキャラクター」をファイトシーンで表現すると
「筋肉隆々でアマチャンピオンのベースに務所で培った喧嘩スタイル(反則技)とハングリーさ」で十分に表現できてると思いますが、そこはボクシング愛と知識も凄いマイケル監督。
ワイルドなキャラなんで「防御なんて知ったこっちゃねえ!」とノーガードで殴るしか脳がないスタイルと思いきや、彼の防御は両手を前に出す一見素人ブロック!
初めてスパーリングする選手が怖がってパンチを少しでも自分の顔から遠くで受けようとするような仕草を何回もする場面がありました。
これは残忍な大胆さと、臆病な面をもつ小胆さを持つアンバランスさをうまく表せていると大いに感心しました。
その宿敵とのラストファイトでも「まだこんな見せ方があったのか!」と唸らずにはいれないアイディア満載のファイトシーン。
ひょっとして彼は「明日のジョー」や」「巨人の星」を読んでるのか??
格闘シーンで驚きましたがラストシーンがまたまた素晴らしい。
試合後、誰もいないリングで愛娘がシャドーを始める。そこにお母さんも入る。
娘がリングの外にいるお父さん(主人公)に「ボクシングしよう!」と手話で呼び込む。
親子3人でボクシングを楽しそうにボクシングを始める。
そして、みんな笑いながらリングから降りて花道を歩いていく。
今まで50本以上格闘技映画見てきてますが、これ以上の完璧なラストシーンは見たことありません。
ロッキーの大観衆の中の「エドリアン〜!!」もとても感動しましたが、歳とると静かに家族と過ごすのが一番の幸せと感じてしまうのです。
今日もキックボクシングに裏切られないように、100%オーバーの気持ちで頑張ります!
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