ときめ句ノスタルジッ句昭和親父の温故知新

思うままに、俳句と唄を、昭和の匂いをぷんぷんさせて。

恋猫の足ふはふはと地につかず

2020-03-02 | 猫の俳句
     


     恋猫のにふねんに舐む身だしなみ


     つやつやと毛並みの笑ふ春の猫


     嫌はれても嫌はれても通ふ猫


     浮かれ猫手を叩く音に気づき逃ぐ


     公園を闊歩してゆく浮かれ猫



オス猫とメス猫と、もう周りが見えない状態にべったりくっつき寄り添って歩いてるのを見かけたことがあります。
「あニャたァ~ン」
「ニャにさァ~ン」
と言ってる感じでした。
もう僕が立ってる傍まで来てるのに気づかずにデレデレ足がもつれるように頭くっつけて。
それで、手をパチンと叩いて気づかせたのです。
慌てて植え込みに逃げて行きました。




     


     どこか遠い目をしてゐる猫の夫




このノラの正面の顏はオソロシイ顔してました。以前のオソロシイのとは違います。前に出会った、繋がれてた猫はタタリでもありそうな怖さでしたが、この猫は幾多の危険を乗り越えて来たような、何者も寄せ付けない非情な、額に痛ましい傷痕がありました。その鋭い眼光はゴルゴ13そっくりでした。遠くから「たっしゃでニャア」と声かけて去りました。知らん顔して一心に池の鴨を見つめていました。