ときめ句ノスタルジッ句昭和親父の温故知新

思うままに、俳句と唄を、昭和の匂いをぷんぷんさせて。

少女らはクローバーにて昼休み

2020-04-05 | 野の花俳句
     


     まだ新しき制服やクローバー


     白詰草に学生服の上着脱ぐ


     覗き見し百葉箱やクローバー


     


     黒猫の何を嗅ぎ寄るクローバー


     クローバーやスカート穿きし幼き日





幼稚園に上がる前ころだったのかなァ。
ポケットに何か花の刺繍がされてた緑のスカートを見つけて穿いてみたくなり、さっそく穿いてみたこと憶えています。姉のスカートです。
お気に入りとなり、しばらく穿いて遊んだと思います。家の前に出て転がってた柿の花など拾って遊んでたのかもしれません。
祖母は「男の子がおかしいよ。」などと言ったと思いますが、僕が気に入ってたので笑って見ていました。
ある日、家の前で遊んでると通りかかった隣村の高学年の男の子から「わーい。男がスカート穿いてらァ。」とからかうように言われて気がついたのです。「男が穿くものじゃないんだ。」と。
でも、姉は「また私の穿いてる。」と言いながら放っておいてくれたけど。
でも、それからはもう穿くことはしませんでした。
遠い遠い、おぼろな記憶です。

失くしたる心の鍵や菫草

2020-03-26 | 野の花俳句
     


     少年にすみれ手渡す少女かな


     菫野の夕日に少女と少年


     


     菫咲く蔵に眠る少女雑誌


     老いても乙女の横顔すみれ草


     藍色とも紫とも菫草


     若き日や焦げたるやうな花菫


     


     すみれの名つけし猫の行方知れず


     あとついて来るのら猫やすみれ草




仏の座大きく広げ石の隙

2020-03-18 | 野の花俳句
     


     日の明るさを桃色に仏の座


     


     群生に靴の戸惑ふ仏の座


     蜜を吸ふ蝶のごくらく仏の座


     


     電柱の根元を囲む仏の座


     




今朝はもう昨日までの強い冷え込みはありませんでした。日中は気温がだいぶ上がるようです。週間予報を見たら、20度の日もありました。今週末、桜が咲いて来そうな天気が続きます。コロナウイルスを追いやってほしいです。咲くほどに。


笑うこと忘れた君へ泡立草

2019-10-17 | 野の花俳句
     


     


     青空と生く背高泡立草


     


     生きてゆくこと背高泡立草


     生きる意味とか背高泡立草


     


     曲がっても心まっすぐ泡立草


     


     あわだちさう老いても夢の数多かな


     


     あしたへスイングスイング泡立草


     楽隊のごと背高泡立草


     前向きにどんな場所でも泡立草


     


     折られても泡立草の黄の明さ


     


     素顔見せない道化師や泡立草


     


     自由ってなに背高泡立草