【 Photo by Kenji Oouchi 】
あなたのようだと
囁いたら
紫は
歩き始めた
その色を纏って
楽しげに
歩いてた日の
あの人のように
僕は紫の
後をついて
もう一度
あの人を見ようと
追い抜き
振り返ると
そこには
一輪の花が
立っていた
花は
懐かしそうに
はにかみながら
今は幸せかと
小声で聴く
僕が
笑って頷くと
花は
微笑みながら消え
紫は
朝焼けの中に
溶け込んでいった
面影を
残してゆきますと
言い残して
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