正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

六道輪廻の生活とは

2005-11-21 | 手引書④

 「六道輪廻」とは、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天を六道といい、輪廻とは輪のように廻りめぐることです。つまり、六道をグルグル廻る生活です。
 日蓮正宗の信心は、「六道輪廻」の生活から逃れることが出来ます。更に上の四聖といわれる、声聞・縁覚・菩薩・仏の境界を目指す教えです。
 『御講聞書』に、
 「されば我等衆生五百塵点の下種の珠を失ひて、五道六道に輪廻(りんね)し貧人となる」(御書1845)
と仰せの如く、多くの人々が「下種の珠」である御題目の南無妙法蓮華経を忘れ失っているために、「六道輪廻」を繰り返し貧しい人になっていることを御指南です。具体的に「六道輪廻」の生活とは、日蓮正宗の信心を忘れた生活であることはいうまでもありません。つまり、生活に安定感がなく、いつも不安を持ち、その不安は時として楽しいことで一時的に紛らわされても、また因縁によって心に不安を抱える生活のことです。これが「六道輪廻」の生活です。
 更に、いつもはふつうの人間的生活を隣近所には外見上見せていても、環境が変わる家庭では修羅であったり、また地獄だったり、畜生であったり、餓鬼であったり、楽しい天界の生活であったりします。これが「六道輪廻」の姿です。世間でも時々話題になりますが、幸せそうな家庭が「何故」という出来事が時として起こります。これが正しく「六道輪廻」を現証として世の中に知らしめた動かぬ証拠です。信心をしなければ、天界のような楽しい生活も地獄に突き落とされた生活になる可能性を常に持っています。
 世間の人はこの「六道輪廻」の法則を全く知りませんので不思議がりますが、私達は日蓮大聖人の有り難い教えを学ばせて頂くことで、皆無な出来事も理解させて頂くことが出来ます。日蓮正宗では生活を快適にする教えが説かれています。
 『色心二法抄』に、
 「此の生死、六道・四生・二十五有(う)に廻(めぐ)りて輪廻(りんね)今に絶えず。然るに仏は此の生死を離るゝを以て仏と云ふ。此の生死に遷(うつ)り迷ふを以て凡夫と云ふなり。此の生死を能く能く意得べきなり」(御書23)
と仰せであります。仏様は「六道輪廻」の生活から脱しており、迷える凡夫は「六道輪廻」の生死を彷徨いながら堂々巡りをするのであります。
 時として信心をしていて「六道輪廻」を体験する方がいます。信心する已前の宿業、謗法の罪障でありますが、これを信心して善知識と考えた場合、「願兼於業」と考えるべきです。迷える末法の人々を救うため、有り難い経験をさせて頂いていると自覚することです。まず難しいことでありますが、そこに折伏成就の要因が秘められています。「何故、こんな不幸にならなければいけないのか」と悩まれる方は、自己中心的で現世的・世俗的な御利益主義を完全に気持ちから払拭させ、地涌の眷属たる自覚を持つべきです。そこにまた信心における「六道輪廻」を逃れる道が隠されています。故に成仏の直道がそこにあります。
 「六道輪廻」の迷いから逃れるには、寺院に参詣し唱題会に参加することです。御本尊様に唱題することで、「六道輪廻」の輪の隙間に出来た穴を見つけ出し、仏界へ通じる道が切り開かれるのであります。