正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

朝夕の勤行について

2005-11-21 | 手引書⑩

 「勤行」は、日蓮正宗の信心において一番大事な修行です。成仏の因を御本尊様から頂くのが「勤行」であります。朝起きたら、顔を洗うように、末法濁悪の世の中に染まった私達の命を、御本尊様に心の汚れを洗い流して頂くことが必要です。「勤行」によって、心の汚れとなる、縁に触れて生まれる貪瞋癡の三毒や、見思惑・塵沙惑・無明惑といった三惑をも洗い流すことが出来ます。朝夕の「勤行」は、この世で唯一、私達の心の汚れを洗い流す方法です。更に、過去世からの宿業も善知識へ転換し、過去世の悪い業も洗い流します。それ以外に心の汚れを洗い流すことは出来ません。
 世の中の多くの人は、心の汚れをそのままにしているため、性格が歪むのです。日蓮正宗の信心は「勤行」によって、歪んだ衆生の性格が御本尊様に、境智冥合し、麻畝の性となって治るのです。
 第二祖日興上人は『日興跡条々事』に、
  「一、大石寺は御堂と云ひ墓所と云ひ日目之を管領し、修理を加へ勤行を致して広宣流布を待つべきなり」(御書1883)
と仰せの如く、日蓮正宗においては、伝統的に七百年前から、広宣流布の暁まで「勤行」することが修行になります。
 「勤行」は、朝に五座、夕に三座行います。
 朝の五座は、初座で東を向き、諸天供養を行い、諸天善神に法味である御題目を捧げます。二座で本尊供養を行います。三大秘法の御本尊様が唯一、私達に幸せをもたらす源ですので、御報恩謝徳申し上げていきます。三座で三師供養を行います。三師とは、仏宝である宗祖日蓮大聖人、僧宝である第二祖日興上人、そして第三祖日目上人であります。そして、現在まで正しく伝えられてこられた、御歴代上人にも御報恩謝徳申し上げます。四座で広宣流布祈念をし、更に個々の諸願成就を御本尊様に祈念します。五座で唱題後に回向を行います。過去帳を見て、御歴代上人から御先祖様の回向を行います。
 夕の勤行、三座は朝の勤行に行う初座と四座を行わず、二座の本尊供養と三座の三師供養、五座の回向を行います。
 「勤行」は、現実を冷静に見る大切な時間です。生活や仕事に追われて、失い欠けている冷静さや気持ちの余裕を取り戻す大事な時です。身口意の三業が一番休まり、安堵感を味わえます。御経のテンポの良いリズムに、私達の身心が本当に休まるのです。この落ち着きが、六根清浄の功徳を得やすくします。心が落ち着くことで、心の汚れが洗い流され、その後、唱題の中で、現実を冷静に見つめることが出来ます。その時、様々な悟りが御本尊様から頂けるのです。その智慧を生活の場に活用させて頂くことで、我此土安穏という「常寂光土」の実現があります。
 「勤行」の唱題中に、人生設計や今日一日の予定と反省をし、未来の糧に活用していきます。その糧が、人生を有意義にする智慧になり、現実に繁栄させれば、冥益のもと現当二世に渡る、有り難い功徳を頂けるのです。
 「勤行」は、毎日欠かさず行うことが必要であります。