学校給食に関して衝撃を受けた直後、これらの本に出会ったので、少し内容を紹介します。
日本人の主食はご飯のはずである。
その米飯給食がなぜ困難なのか。
戦後慢性的飢餓に苦しんでいた日本に救いの手を差し伸べたのがアメリカ。
農産物貿易促進援助法により、小麦をはじめとしたアメリカ余剰農産物の処理の場として学校給食が選ばれ、「学校給食会」が設立した。
もちろんこの時代はありがたいことだったはずだ。
しかし戦後60年を迎えた今でも牛乳にパンという献立が変っていないのは、よく考えると不思議だ。
結局アメリカからの物資を安定供給するという状態から抜け出せなくなり、アメリカ流栄養学を基に献立が立てられているのだ。
そして全地域とは言わないまでも、食材の多くが大手食品メーカーや商社によって冷凍加工品が輸入されている。
食材調達業者の選定は「安さ」なのだ。
学校給食でこそ、その土地でできた食物を使い、農業の活性化を図るべきであり、チャンスの場であろう。
しかし地域の中小業者や生産者に勝ち目はなく、参入が著しく制限されているとか。
こういうところからも、自給率の低下の原因が伺われる。
目の前にある畑は荒廃しながら、はるか数千キロはなれた土地から、莫大なガソリン代をかけ、安全性のリスクを負いながら食料を調達しているのだ。
しかし、これらの現状に立ち向かっている県もあるようだ。
それが岩手県。
今まで地元産食材使用率は他県とほとんど変らなかったが、平成11年「岩手県総合計画ーー『自立・参画・創造」による持続的な地域つくり」を策定。
学校給食を核として、生産者ー商工業者ー子供たちー家庭をつなぎ、見事に地域の食文化を再興したのだ。
具体的に書くときりがないが、様々な取り組みが始められているのも現状のようだ。
上記に書いたことは、本の要約であり、今まで私の知識は皆無に等しい。
またこのような情報も一部に過ぎない。
食育というと、まずは家庭の食事からという程度しか認識していなかったが、これからの子供を育てていく世代として、知っておくべきことはたくさんあると感じた。