2006-2015 ひねくれた日常

資本主義の欲望にまみれた日常生活はとても楽しい。いつまで楽しく暮らせるのだろう?いつまでも楽しく暮らすために考えよう。

道徳に関係ある話 1

2006年12月18日 | Weblog
これは、懐かしいものを懐かしがりたい、今の世の中の空気に関係あって、道徳教育とは直接の関係は無いんです。

でも、ずーと前から思っていたことです。

まさか、こんな教育テーマのブログを自分が始めると思わなかったし、ここで書く気になったのも何かの縁。

すみません。お付き合いください。



私も、昭和の人間で、昭和時代が懐かしくて仕方ありません。

全自動洗濯機や、食器洗い機、冷凍冷蔵庫、エアコン、あれもこれも素晴らしい家電に囲まれて、今、ものすごく便利で幸せです。

頭はそう思う。

でも、気持ちはちっとも幸せじゃない。

昔は幸せだったのか?

昔は、もっと幸せじゃなかった。

ただ、未来は幸せなんだろう。と思っていた。


私は、中学生の時に、親と浅草へ行ったとき、たまたまやっていた見世物小屋へ入ったことがあります。

もう、30年以上前のこと。

狭い間口で、汚い映画館みたいにペンキで描いた、蛇女の絵や何か分からない妖しい看板の間に、小人(こびと)のおばさんが座って呼び込みをしていました。

「親の因果が子に報い、なんたら、かんたら・・」と言う、あれだったと思います。

頭が2つで体がひとつの双生児の姉妹だとか、蛇女だとか、それから何だったのか・・・?

小人のおばさんは、上手に人を誘うのです。

おばさんの横には小さい入口があって、黒い布が下げてあった様に思うのです。

そのころで、一人500円払ってドキドキして中に入りました。

小さい入り口をくぐり、暗闇に踏み込む気持ちは特別です。

どのような異界に続くのか?

薄暗い観着席は、土間でぬかるんでいて、立ち見です。

丸太のようなもので、即席にこしらえた手すりにつかまって、前方の舞台を見るのです。

地面より少し高くなっているだけの、人の腰ほどの高さの小さな舞台です。

その、舞台にだけ電気がついていて明るく照らされているのです。

お客は10人もいたでしょうか?

足元のべとべとする、暗い客席から舞台を見ていると、

舞台の幕は開いたままで、きちんとした挨拶のひとつも無く、横のほうから出てきたおばさんが舞台によじ登って、「じゃあ始めるから。」みたいに始まったのです。

おばさんは、赤いつるつるした光沢の生地のレオタードを着ていました。

腰のところに小さいスカートがひらひらと付いたデザインの。

でも、そのときは冬で寒かったせいでしょう。おばさんは下にジャージをはいていました。

ジャージと赤いレオタードが舞台衣装なのです。


最初はなんだったのか? 順番も良く覚えていません。

舞台の上には、大きなニシキヘビがいました。蛇女の出し物なのでしょう。

着物を着て背中にうろこがあって、口をくわっと開けた女ではないのでした。

おばさんと、とぐろを巻いたニシキヘビでした。

でも、ニシキヘビは本当に大きくて驚きました。

お客に「ほら、触ってみな。」なんて声をかけて、お客が恐る恐る触ったりして、蛇は終わりました。

おばさんは手早く、蛇を舞台の袖に片付けました。

次は、頭がふたつで、体がひとつの双子の姉妹です。

恐ろしい因縁の結果生まれた、と言うような説明の後、それは出てきました。

おばさんが舞台の袖の幕の影から、なにやら布に包まれた一抱えほどの物体を持って来ました。

舞台の中央で、勿体をつけて開けた包みの中からは、

なんと・・・


まあ・・・


あの・・


それ・・



(勿体をつけております。今しばらくお待ちください。)



ハイ!

牛の子どものミイラでした。

奇形児の牛のミイラ。ひとつの胴体に、頭が本当に2つありました。

女の子だそうです。

はぁー。


そんなこんなものが、それからもいくつか出たのですが、

はっきり覚えているのは、この2つだけです。



つづく



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