年寄りの昔話と思って聞いてほしい。
30年くらい前だろうか、江の島に遊びに行ったんだわ。
鎌倉で遊んだあと、まだ時間があるからって江の島に来たんだけど、もう夕方で薄暗くなりかけていて何かものさびしかった。
江ノ島には「江ノ島エスカー」」という乗り物があるのだと言う。
なんだか、観光地のエキスが絞られて香り、期待感がいっぱいになるネーミングだ。
「江の島エスカー」ってどんな乗り物だろう? ってわくわくしながら行ってみると、エスカレーターだった。
立派な券売機が並んでいて、ちょっと笑えた。
頂上は割とすぐそこだから歩いて上った。
その頃は山の上には植物園の廃墟もまだあって、後ろ側の海に面した崖にある弁天様の洞窟は波で壊れたまま行かれなくなっていた。
江の島は何年もそんなだったと思う。
お土産物屋の並んだ狭い坂道を登っていくと途中で無料引換券というのを渡された。
上に行くと宝石を無料でもらえるのだという。
よく分からないけど、それを持って登っていった。
頂上に上がったあたり、お店もなくなって左側に植物園の廃墟のあたりに人がいて、台があって中に砂が入っている。
「引換券のある人はこちらです。」かなにか声をかけられて行ってみると、砂の中に宝石が埋まっているのだという。
スプーンのようなしゃもじのようなものを渡され、それですくって下さいという。
うまく宝石がすくえたら無料でもらえるのだという。
やってみるとすぐに大きい宝石がすくえた。(偽物だと思った)
「おめでとうございます!!」
「わーい、やったー!」
と思ったら、「宝石はタダなんだけど、指輪にするのだったら○千円、ペンダントだったら△千円です。」という。
「えー、じゃあいらない。」と言って、返してきた。
あたりは暗くなり始めていた。
私たちはすごくうらぶれた気持になって急いで山を下りたのだった。
なんだか、そんなことを思い出したのだった。
30年くらい前だろうか、江の島に遊びに行ったんだわ。
鎌倉で遊んだあと、まだ時間があるからって江の島に来たんだけど、もう夕方で薄暗くなりかけていて何かものさびしかった。
江ノ島には「江ノ島エスカー」」という乗り物があるのだと言う。
なんだか、観光地のエキスが絞られて香り、期待感がいっぱいになるネーミングだ。
「江の島エスカー」ってどんな乗り物だろう? ってわくわくしながら行ってみると、エスカレーターだった。
立派な券売機が並んでいて、ちょっと笑えた。
頂上は割とすぐそこだから歩いて上った。
その頃は山の上には植物園の廃墟もまだあって、後ろ側の海に面した崖にある弁天様の洞窟は波で壊れたまま行かれなくなっていた。
江の島は何年もそんなだったと思う。
お土産物屋の並んだ狭い坂道を登っていくと途中で無料引換券というのを渡された。
上に行くと宝石を無料でもらえるのだという。
よく分からないけど、それを持って登っていった。
頂上に上がったあたり、お店もなくなって左側に植物園の廃墟のあたりに人がいて、台があって中に砂が入っている。
「引換券のある人はこちらです。」かなにか声をかけられて行ってみると、砂の中に宝石が埋まっているのだという。
スプーンのようなしゃもじのようなものを渡され、それですくって下さいという。
うまく宝石がすくえたら無料でもらえるのだという。
やってみるとすぐに大きい宝石がすくえた。(偽物だと思った)
「おめでとうございます!!」
「わーい、やったー!」
と思ったら、「宝石はタダなんだけど、指輪にするのだったら○千円、ペンダントだったら△千円です。」という。
「えー、じゃあいらない。」と言って、返してきた。
あたりは暗くなり始めていた。
私たちはすごくうらぶれた気持になって急いで山を下りたのだった。
なんだか、そんなことを思い出したのだった。