今日はじゅうぶん寝た後、『海のトリトン』を読みました。手塚治虫のいつものあれで、一番かわいいのが、人魚のピピ子で、次が女?いるかのルカー、次が甥のいるか達で、ついで主人公のトリトンというところか。別格として、巨大亀の
トリトンとピピ子の夫婦が古風でおかしい。ピピ子は夫婦になる前からトリトン浮気発覚で家事の時限ストを決行したりする一方、トリトンはトリトンで、自分の子どもが卵で生まれてきたことに驚いてピピ子に八つ当たりしたり、家事は女の仕事とか怒鳴ったりする。どうも、結局、トリトンは女から逃げているような気がしないでもない。最後は、敵と一緒に宇宙に飛んでいってしまったしな……。トリトンはどうも根が体育会系で、ポセイドン一族、トリトン族、人間の三つどもえの複雑な利害関係の調整に頭がパンクしてしまったのではなかろうか。そういえば、家庭に帰っても、自分と妻と子どもたちの三角関係がある。こどもたちは一度に7人も。(お前は、「セメント樽の中の手紙」の与三一家かっ)将来的に、おそらく狷介な親父トリトンは厄介者となる。……で、トリトンは逃げました。