できるだけごまかさないで考えてみる-try to think as accurately as possible

さまざまなことを「流さずに」考えてみよう。"slow-thinking"から"steady-thinking"へ

「船中八策」と大阪都構想は全く関係ないんだがなあ

2012-02-19 20:36:47 | Weblog

 今日は仕事が多かったので短く。

 今朝フジ系の「新報道2001」を見ていたら、いつの間にか「大阪市特別顧問」とやらになっていた、前横浜市長の中田宏が饒舌に語っていた。

 

 

 スタジオからの、「なぜ、大阪都構想から、年金掛け捨てなどの『国策』の話に広がっていくのか」というもっともなツッコミに対し、

<↑スタジオからのツッコミ(本当はフジテレビの解説副委員長がつっこんでいた)>

 

中田「大阪都構想を実現させるためには、国政を変えなければならないんです。そのための船中八策なわけです。」

また、こうも言っていた。

中田「国政を変えなければならないと言い始めたのは橋下氏です。誰かに吹き込まれたわけではありません。」

 

 

・・・はて?「年金掛け捨て」や「首相公選制」、「参議院廃止」などの「国政の変化」が、どのような因果関係で「大阪都構想」につながるのだろうか?

申し訳ないが、頭が悪い私に、誰かわかりやすく説明してほしい。

 

少なくともスタジオではこれ以上のツッコミはなかった。ということは、少なくとも与野党の政治家は、上記のような「国政の変化」が、「大阪都構想」につながることが理解できているということか。いやあ、全く不思議である。

<スタジオにいたメンツ。自民党の世耕だけまばたき中なのは勘弁(苦笑)。右下の中田だけは、大阪からの同時中継。>

 

 私は、大阪市と大阪府の二重行政が税金のムダであるならば、それを削減する範囲において「大阪都構想」には賛成である(大阪「都」という呼び名が良いかどうかは置いておくが)。また、公務員なら、公務員の上司である首長や上司の職務命令を守れ!という主張にも賛成である。というかそれが、組織で働く人間として、当たり前のことでないというのが恐ろしいが(笑)。

 

 しかしながら、「民主も自民も何となく信用できない」という「空気」を勝手に作り、その「空気」に乗じて、

 

 

CHANGE!!

 

 

と言いさえすれば、橋下なり渡辺喜美なりタリーズ(笑)なりがいつの間にか首相になって、勝手に首相公選制だの、参議院廃止だのをしてしまう方向性には断固として反対する。

 

 そういう流れをステルスメイキング(笑)しようとする言動は、いろいろな意味でわかりやすい発言でおなじみの、タリーズ松田公太(みんなの党)の発言によ~く見て取ることができる。

 

12:30~14:00まで AM1422 (ラジオ日本)の【マット安川のずばり勝負】に生放送で出ています。テーマは、「第三極の胎動始まる、みんなが望む政治になれるのか?」です。 宜しければご視聴下さい!

— 松田公太さん (@matsudakouta) 2月 17日, 2012

 

 ほら、案の定、「第三極」って言葉で、「非自民、非民主」を集めようとしてるでしょ?

 

貴方のように冷静な自民党支持者が増えて、提言をし続ければ、改善されるかもしれませんね! でも、駄目な場合はみんなの党へ!wRT @hakuniaxoxo: 私は自民党支持者ですが谷垣さんはダメだと思いますよ。官僚タイプで政治家に向いてない。批判ばかりでこれといった対案がない

— 松田公太さん (@matsudakouta) 2月 3日, 2012

 

 いや、「みんなの党」が「自民・民主よりマシ」という点がどこにも見えないのだが。特に、議員として何も実績を残していないこの人が何をドヤ顔で語っているのだろうと、首をかしげすぎて頭蓋骨がフクロウのように一回転してしまうくらいだ。

 

 ところがまあ、釣られている「衆愚」がいるわいるわ(笑)。いくつか貼っておこう。

 

 

 

 伊藤博文みたいなアイコンの人が3つともRT(リツイート)しているのが笑えるが、こういう情報弱者がワラワラ湧いてくるサマは、

 

1992年と2008年のアメリカ大統領選挙で、それぞれクリントンとオバマが、ほぼ

 

 

CHANGE!!

 

 

しか連呼せずに、「衆愚」を釣って当選した様子ときわめて似ている。結果は、

・クリントン政権は、財政赤字を解消しつつあったが、それはアメリカの主産業を重化学工業からIT・金融にシフトさせたおかげでできたことで、それは結局単なる「カネ転がし」の錬金術であった。それがリーマンショックの底流となったことはサルでもわかることだ。

・オバマ政権は、演説のかっこよさだけで大統領になっただけではと言うくらい、大統領就任後の経済政策はパッとしない。乱発した国債をひたすら中国や日本に買わせて自転車操業しているだけで、狙いがハッキリしていないせいで失業率が上がるばかりである。

 

 一番笑えるのは、1992年の大統領選挙で、あれだけ

 

 

CHANGE!!

 

 

と連呼されていながら、まだ20年も経っていないのに、もう一度

 

 

CHANGE!!

 

 

と連呼したオバマが大統領になった点である。アメリカ人にはよほど学習能力がないらしい。その報いを今受けているということだ。

 

 

 さて。日本の有権者の中で、「大阪都構想」と「船中八策」がほとんど関係ないと理解できる者は何割くらいいるのだろう。そして、そんなことすら指摘できずに、

渡辺喜美「私たちの政策とほとんど重なっています」

と、大阪維新の会にすり寄っている「みんなの党」の頭の悪さを理解できる者は、果たして何割くらいいるのだろうね。

 

 あと、「みんなの党」は、「アジェンダ政党」って言ってたはずなんだが。「アジェンダ政党」とやらは、「政策」が何より優先するはずなのだが、

 

>貴方のように冷静な自民党支持者が増えて、提言をし続ければ、改善されるかもしれませんね! でも、駄目な場合はみんなの党へ!

 

などと平気で言える議員がいるってのは、どういうことなのかね?

 

 いやあ、わからないことだらけである。



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