先日、KORGのmonotronと言うシンセサイザーを購入したと言う話を書いたんですが、その時点ではまだ到着していなかったので実際に使ってみた感想は書けませんでしたし、その後しばらくは別に書かなくてはいけないことがあったので、後回しになっていたんですが、今日ようやく書けます。
一言で言うならば、このシンセサイザーはとてもマニアックなシンセサイザーです。
分かる人には面白いですが、分からない人には『何じゃこりゃ!』です。
これは、まさしく古き良きアナログ・シンセサイザーですので、できる事は、VCOで作った基本波形をVCFで加工すると言うだけのことです。
リアルな楽器音は出す事ができませんし、演奏はリボンコントローラー(写真に写っている鍵盤の絵の描いてある部分です)だけでしかできません。
ですので、このシンセサイザーだけを使ってバンドのキーボードのパートを演奏する事はできません。
このシンセサイザーを紹介していたホームページでは『初めてのシンセサイザーにどうぞ』と言うような事が書いてありましたが、初めてのシンセサイザーでこんなのを買ったら、シンセサイザーが嫌いになってしまうかもしれません。
初めてのシンセサイザーなら、僕は他の使いやすいデジタル・シンセサイザーをお勧めします。
ただ、ある程度シンセサイザーの事が分かっていて使う分には、こんなに面白いおもちゃはありません。
僕は、デジタルで再現されたアナログ・シンセサイザーとかコンピューターの中で動作するアナログ・シンセサイザーと言うのは使ったことがありますが、実物のアナログ・シンセサイザーと言うのは使った事がありませんでした。
知識としてはVCOやVCFの役割は分かっていましたし、これまでもデジタルの環境ではそれらを使って音色の加工を行ってきましたが、monotronはまさしく本物のアナログ・シンセサイザーですので、つまみの動きに合わせて本当にダイレクトに音が変わるんですよね。
だから、ある程度の知識を持って接すればmonotronは面白いと思いますけど、全くの初心者にはちょっと向かないのではないか、と言うのが僕の感想です。
一昨日の番組収録時、ほんの少しだけmonotronを紹介していますので、FMとよたの可聴範囲のリスナーの皆さんは1月29日の番組で、その他の地域の皆さんはポッドキャスティングで配信開始されたら、monotronの音を番組で聞いてみてくださいね。