私は身体障害者である。この身体障害者となった原因は、もう65年ほど前に福井県嶺北地方を襲った地震で、倒れた家屋の下敷きになったことによる。
この地震と共に水が溢れてきて、もう少しで息が出来なるというところを助け出された。
しかしこうした状態に置かれた私だったが、恐怖感を持っていない。それは何故かというと、家の下敷きになった瞬間に、気を失ってしまった事にある。
この被害によって私は、目は弱視、耳は軟調、歩行は背骨が曲がって脊髄損傷した為か、平均台の歩行が出来ないようなバランスがとれず、ヒョヒョロとした歩行しか出来ないでいた。この歩行も中学を卒業間近ごろには全くの歩行困難になる。このため他方の医師に掛かったりしたが快方に向かわず、最後に駄目で元々と、家の向かいにある鍼灸師に掛かり、ここに3年近く通って何とか歩行が出来るようになり、それで嬉しくなって自営業の仕事に従事するようになった。
こうした私だが、自分の運命となったこの身体障害に対して、一度として愚痴や不平不満を漏らしたり、悲観した事は無い。
第一、私には健常者の状態が判らないからである。
難聴にしても、自分が今聞いているものが自分の耳で聞けるものなのであって、健常者のようにはどうしても聞かれるものではない。
聞かれるものでないならば、自分の耳は「このまんまが一番いいのだ」としか受け止められない。
第一愚痴ったり不平不満を言ったとて、解消されるものではない。
ただこんな私だが、相手には丁寧に判るように配慮してもらっている。文字に書いてもらったりして・・・・・・・・・・
今の世の中は、不況だからと言って今度の安倍内閣は、「経済危機突破」といった政策を取り始めた。
しかしいかに「経済危機突破」しても、「このままんまが一番いい」という精神が希薄では、必ず何事によらず破壊されていく。
そのよい実例が、これまであった経済繁栄が転覆し、パプルがはじけ、世界同時不況となっていることから見ても解る。そしてその上に、各国の国債という借金が雪だるまのようになっているのを放置しておいてある。
不況であるならあるで、「そのまんまが一番いい」としてさらにる国債発行を控えて行かないならば、底なし沼に陥っていく。
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