中華紀行文

アイ リブ イン サンハイ チーナ。
現地採用、海外就職、危険です。現地採用ダメ、ゼッタイ。
現地採用には…なるな!

日系での現地採用はクソか?(2)

2014-09-24 | 現地採用事情

日系での現地採用はクソか?これは難しい問題です。

こういう記事が出たこともありました。

“駐在員の下僕”海外現地採用社員の実態~コストカット要員、そのまま最下層へ…

http://biz-journal.jp/2013/02/post_1486.html


ある意味では正しいです。
だってコストカット要員だもん。


■そもそも現地採用というのは…
現地採用が生まれたメカニズムはこんな感じかと。

現地法人「忙しくて人が足りないよ。日本人を採用したいなぁ。あー、本社から一人送ってくれないかな」

本社「駐在員として本社から送り込むとコストが高いしなぁ。行きたがってる人もいないし」

本社「そうだ!すでに現地に住んでる人を採用すれば良いんだ!現地事情にも明るいだろうし、家も既に住んでいるんだから、家賃補助もいらないよね…。」

現地法人「え、こっちで自社採用ですか。ローカルスタッフと同じじゃ、日本人来てくれないような。うーん、少しは色つけようか。でもなぁ、どれぐらい仕事できるかわからないしなぁ。。はあ」

このような流れで発生した雇用形態であり、一見すると100%企業の都合に見えます。
これを「労働者が搾取されておる!ケシカラン」と脊髄反射しても仕方がありません。




■労働者側から見てみると
労働者の目から見てみると、「働きたい場所で働ける」という最大のメリットがあります。しかも帰任がありませんから、理論上は死ぬまで居たって構わないのです。

海外勤務は狭き門です。
でも、現地採用なら、案外誰でもなれる。なれちゃいます。
ここがポイントです。縁なき者にもきっかけを与える雇用形態なんです。




■現地採用者は仕事ができない
現地採用者は、現地で補充される転職者です。

つまり、会社のカルチャーを理解し、正しい振舞いができるかどうかは、激しく微妙です。

カルチャーを理解していないことは、仕事を推進していく上で大きな障害となります。
だって何か日本本社にお伺いを立てる時も、どこの誰に話を通せば良いのかもわからないですから。

また、「現地に住んでいる日本国籍者」だから、という理由で採用されることも多々あります。

経験などは二の次、三の次で、「これぐらいはできるんちゃう」と採用側の思い込みのまま、ほぼ未経験で採用されてしまうこともしばしばです。

未経験だから、その分野の仕事の知識や経験が浅い。
そして、会社のカルチャーが分からないから、できるものもうまくできない。しかも、転職者だから、新卒者のように初々しくない。かわいくない。


つまり、「少なくともスタート時は仕事があまりできない」ことが多いんです。
残念ながら。




■日系企業現地採用はクソか?

クソかどうかの論点の一つに、「日系企業は待遇が悪い」というものがあります。

これは駐在員と比べての話ですね。
駐在員は一介の現地採用者から見れば何倍も給与をもらっているのですから羨ましくも見えるし、労働者が己を卑下したくなる気持ちもわかります。


労働者から見れば、「搾取してくるからクソ」。
会社から見れば、「仕事ができないからクソ」。
お互い様です。


こうやって労働者と資本家が互いに「クソだ死ね」と罵り合い、自然発生的に「日系現地採用はクソ」という結論になるんじゃないかなと思います。
で、ネガティブな感情というのはセンセーショナルに伝わりますから、冒頭の記事のようなものが書かれる。だってその方が面白いでしょう。

ただ、経験も乏しく、ただ「日本国籍者だから」採用されているので、ある程度待遇が悪いのは我慢しなければなりません。


日本人であること以外に、明確かつ転職先で活かせる知識経験を持っていますか?


クソなのは安月給しか寄越さない会社なのではなく、安月給程度の評価に甘んじざるを得ない己自身ではないのかな?と思うんですよね。

文句ばかり言っていても待遇の改善は見込めません。
それじゃあ「確かな野党」にしかなれません。

確かに安月給で扱き使う会社にも問題があります。資本家による搾取です。
とはいえ、どっちもどっちなので、一概にクソだと結論づけるのは正しくないと思います

ただ、少なくとも、「海外で働く」というチャンスを得たのは間違いないです。

「年収400万!家賃補助!帰国手当年2回!」などという、出だしから何でも揃っているような、「強くてニューゲーム」状態ってのはよほど強者でない限り難しいのではないでしょうか。

※中国転職市場の強者とはシニアエンジニア(IT除く)です。
彼らは知識と経験を兼ね備えた「助っ人外国人」です。


給与は死なない程度に貰い、あとはビザと保険がつけば、「ぬののふく」「ひのきのぼう」程度の装備にはなります。あとはレベル(待遇)を上げて、「どうのつるぎ」「はがねのつるぎ」と少しづつ、そして確実に、手に入れていきましょう。




■忠誠を誓うな、初心を忘れるな
ただし、現地採用者はある意味ズルくないとだめです。
安月給で忠誠を誓っても報われないでしょう。

真面目に働くのは当然ですが、少しでも自分を高く評価してくれる会社があればとっとと転職すべきですし、独立や副業のチャンスを虎視眈々と狙っていきましょう。

そこは自己中になるべきです。

駐在員から馬鹿にされようが、気にしない。
したいことは、負の感情をやりとりすることではない。

価値ある説教は傾聴すべきで、見るべきものは拝観すべきです。
そして、駐在員が持っているスキルや仕事に役立つTipsは目敏く盗む。
盗むだけで還元しなくて良いんです。


何故、何のために現地採用になった、あるいは海外転職を志したのか。
決して夜な夜な愚痴を言うためでも、クソだボケだと馬鹿にされるためでもない。

「海外勤務を通じてキャリアを高めたい」「異文化に触れて人生を豊かにしたい」「語学を使いたい」「愛する嫁(夫)の育った土地で暮らしてみたい」「広い世界を眺めてみたい」とかそういったプラスの感情を胸に秘め、海を渡ったはずです。


仕事の出来がイマイチでも、待遇が悪くとも、初心を忘れずに。
そして、良い意味で自己中になること、これがクソみたいな現地採用を価値ある経験に変える一歩です。




自戒を込めて書きました。

まだまだ僕もクソサイドの人間です。
不満に思うことも、悲しいことも、たくさんあります。

ただ、自分で選んだ現地採用です。
私はここで「遊び人から賢者に転職し、ベギラゴンほどではなくとも、ベギラマを唱えたい」、そう強く思っています。




<お問い合わせはこちら 現地採用について、無料で相談に乗ります>
shengshowchina@yahoo.co.jp




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