横浜焼売(シウマイ)物語2023

2年ぶり再開。ハマっ子のソウルフードは崎陽軒のシウマイ。漫画書き柴犬溺愛。落語らぶ。晴れ時々ランニング、更新随時

あをによし、奈良の都に行ってきた。その3.青春の元興寺

2013-03-28 | 旅行、おでかけ
元興寺
世界遺産の指定を受けています.がその前から、国宝であり、多くの仏教遺跡を有する奈良の名寺です。

国宝・元興寺本堂




同じく、元興寺禅堂




大学時代、アルバイトでためたお金のほとんど夏休み春休みの奈良旅行につぎ込んでいました。
自分から奈良に行きたい!と思ったきっかけは、折口信夫の「死者の書」です。
これを読んでいたく感銘を受け、どうしても行きたくなって親友のMちゃんを誘い、いきなり当麻寺へ行ったのが発端。

そこのユースホステルで知り合った男子が奈良フリーク&日本史オタク(失礼)
彼の紹介で奈良を愛する同好会に入り、彼らの薫陶で奈良にどっぷり浸かりました。

当時彼らが定宿にしていたのが、元興寺極楽坊。
知る人ぞ知る宿坊でした。
註:現在、宿坊は営んでおりません。ご注意ください。

実はその当事から,県指定文化財だった、小子坊。

この建物の二階に布団を運び寝泊まりしました。

今はしまっている木のふすまを開けると,上がり間口。横に階段があってそこから中二階の座敷にあがっていきました。


宿坊だけど、朝のお勤めや写経はしなくてもよい…??(すみません)何しろ朝食が美味しい!
それがここを奈良の宿に決めた理由…かな?
余談ですが、初めて朝食にだし巻き卵を食べたのは、この元興寺さんの朝ご飯で、でした。
だし巻き卵はお寿司やさんか、夕食で食べるものだと思い込んでいたので、いっそう感動でした。

宿坊なので、いちおう門限はあるのですが、事前に断っておけば北門を開けておいてくれたり、
本当はNGなお酒つまみの持ち込みも、宿泊施設の中だけで開封することと、後片付けをきちんとする事を条件に、そっと黙認してもらったり、
宝物殿を早めに開けてもらい、観光客がくる前にゆっくり見せてもらったり……
ほんとうにほんとうにお世話になりました。

庭には四季折々の花が咲きます。

紅白の斑の入った椿は、柿と並んで奈良の象徴。





小鬼が日光浴してました。


北門のかえる石。あれ?仲間が増えてる!!?

無事かえる、福かえる、ご利益があるそうです。
当時もさんざんなでたり、さすったり…そのおかげかな、今回戻ってこられたのは。
今回再び元興寺の見覚えのある門柱と、変わらぬ美しい甍を見たとたん、なつかしくてなつかしくて走り出したくなりました。


あの当時はなかった入場券売り場で、受付をしていたお寺の方に宿坊時代のことをお話ししたら、
「いやー!!それはうれしいなあ!!!ほんまにうれしいなあ!!」と大喜びされて恐縮してしまいました。
「今年ふたりめですわ、そういってたずねてこられたのんは、」
えー?誰だろう?
「食事つくってたおばあちゃん、今はすっかり引退してますけど、まだお元気ですよ。」
「ゆっくりみてってくださいね」
はい、ありがとうございます。
おかげさまでこうしてまた、奈良に帰ってきました!




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死者の書・身毒丸 (中公文庫)
折口信夫
中央公論新社

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