バングラディシュは北海道の2倍ほどの面積(14.4万km2)に1億6千万人が暮らす、人口密度の高い国です。国旗は緑地に赤い丸、日本の日の丸に範を取ったそうです。
アジアの最貧国とも言われていましたが、近年は労働力の豊富さ、アジア最低水準の労働コストの低廉さから日本企業の進出も結構あり、現地の雇用に貢献しているようです。
宗教はムスリム教が9割、ヒンドゥー教が1割、その他が1%ですが、一部の地域では、仏教が信仰されています。
観光地のイメージが浮かばないバングラディシュですが、南西部のミャンマー国境近くにコックスバザールという場所があります。バングラデシュでは数少ない観光地の一つです。コックスバザールは、世界最長の天然の砂浜を持つ海岸線で、その長さは125kmにもなります。知名度の低さと交通インフラの問題から、まだまだ、世界的な観光地とはなっていないようです。
コックスバザールとお隣のミャンマー・ラカイン州は、もともとアラカン王国という王国でした。それが、歴史の流れの中で、バングラディシュとミャンマーに分断されたそうです。この地域に仏教徒のラカイン族とムスリム教徒のロヒンギャ族が暮らしています。ラカイン族はアラカン族ともヤカイン族とも呼ばれています。
アラカン王国を形成していた人々が代々継承してきた農地が、英領時代に奪われ、ベンガル系ムスリム教徒の労働移民(ロヒンギャ族)にあてがわれたとも言います。日本軍の進軍によって英領行政が破綻すると、ミャンマーはロヒンギャの迫害と追放を開始したそうです。
ミャンマーでは1982年の市民権法でロヒンギャは正式に非国民であるとし、国籍が剥奪されました。一方、ムスリムが国教のバングラディシュでは、仏教徒のラカイン族はいわば居ない民族として扱われていたようです。
紀行作家の下川裕治とその仲間がコックスバザールでラカイン族を援助するNPOを運営しています。NPOを運営するに至った経緯は、彼の著書「新・アジア赤貧旅行」の中の「援助のプロになれない旅人」に書かれていますが、要は彼の友人がこの地で死んだことがきっかけです。
下川はNPOに賛同してくれる人を増やすため、知人達をこの地に連れて行き、その中に4人の大学生がいました。
コックスバザールとその周辺にはロンギヒャ族もいます。ロヒンギャ族を見て大学生達が、ラカイン族よりもロヒンギャ族の方が援助を必要としているのではないかと指摘します。
でも、下川は、「ラカイン族の人たちが好きだから、僕は援助に係わっているにすぎないんだ。僕はそういう手前勝手なおじさんだよ。」と、心の中で思うのです。
「その人たちより先に助けるべき人がいる。」と言う意見も良く耳にしますが、「助けたい人を助ける。」それでも良いのではないのでしょうか。
時々、シリア難民の子供たちが笑顔で写っている写真を目にします。そんな写真が沢山見れたらいいなと思いながら、ブログを書いています。
シリア難民以外にも世界には悲惨な目に合っている子供たちは沢山おり、その子供たちのことはどうなんだと思われるかも知れませんが、私はこの地域の子供たちが、笑顔で写っている写真が見たいから、ブログを書いています。
ブログを書いてどうなるわけではないのですが、読んでくれた何人かが、この地域の悲惨な状況にある子供達のことを思い出してくれたら良いと考えています。
この地域の子供たちが、笑顔で写っている写真を沢山見れますように。
このプログの画像はisis_chanプロジェクトに参加されているイラストレーターの方々からお借りしています。isis_chanプロジェクトの目的は、ISが発信する残酷な画像のインターネットでのヒット率を低下させることだそうです。isis_chanプロジェクトにはガイドラインがあり、ムスリムと彼らの信仰の尊重、暴力的・性的表現・政治的主張の禁止等々決められています。私のプログは極力このガイドラインに沿って書いているつもりですが、抵触していると思われたら、それは私の文章力の無さから来るものだと思います。
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