一歩前へ

ずるずると低空飛行しながら
それでもなんとかココまできた。

どうしようもなく不安な気持ち。
何かに怯え、落ち着かなくて
ちょっとしたことでも泣ける。

これってさやが初めて精神科に受診した頃の症状。
それによく似ている気がする。

だからきっとそこまで回復している。
そう信じて何とか乗り越えて歩いてる。

そんな日々。

さっき、お家に帰る彼を見送ってきた。
いっぱいいっぱいハグして貰って、
大丈夫だよって気持ちを貰った。

大好きって気持ちでいっぱいになった。

「ココにいて良いの？」そう言うさやに
「当たり前だ」と「ココにいろ」と言ってくれる。

「いてくれて良かった」そう言うさやに
「いない方が良かったんじゃないのか？」そう言う。

「お前の悩みの半分はオレのことだろう？」

彼がいなかったらきっと
こんなに苦しむことも悩むこともなかった。

だけど彼がいなかったら
こんなに幸せな気持ちになることもなかった。

「いない方が良いと言われてもいるけどな」と笑う彼。

もう自分のことを責めるのはやめたい。
自分で自分をおとしめるのはやめたい。

こんなワタシと思うことはやめよう。
彼が選んでくれたワタシだ。
いい女に違いない。