北海道の四季登山と読了記

週末の休みを利用して登山しています。ときどき本も読みます。

(033-0404)  妄想radio

2024年04月15日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「妄想radio」(桜木紫乃著 北海道新聞社 2023.4.8 初版第1刷 223ページ)
1冊の本が刊行されるまでたくさんの努力が必要だ。小説家の力だけでなく、編集者の力も大きい。作品は作家と編集者の合作で出来上がっているといって過言ではない。
著者は釧路出身、江別在住の小説家。ホテルローヤルで直木賞を受賞した。以降、著者の本はほとんど読んでいる。面白い作家というと反撃されそうだが、発想がすばらしい。
文章表現が並の作家ではない。終活とはなにかなと、「自分が生きてきた時間を周りに喜んでもらうためにできる前向きな行動」と表現する。こんな風に考えると、なんとなく「終」も字も「つい」と読めてくるから不思議だ。(34ぺージ)
巻末の編集者の覆面座談会も秀でている。パンツを見せて歩いていたり、ハナクソ色と「少し蓄膿的な」色とはなんだろう、屁のことを繰り出す著者はおもしろい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« (2024-27)ワイスホルン | トップ | (034-0405)  定年ゴジラ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿