昨年千百首から自選五十首(その1)

2019-01-12 14:47:09 | 日記

 

一片の 影さえ見えぬ 無にこそに 核の秘めたる エネルギーかな

思い無き 澄んだこころの 鏡面に 映る景色の 永遠の影

無に浮かぶ われはうたかた 生滅の 結んで壊れ 流れ往くかな

実を無くし 枯れ木のごとき 柿の木の めぐる樹液を 一人味わい

透明に 隈なく浸して われ生かす いのちの泉 時越え涸れず

人ゆえの 居心地悪さ 中吊りは どこぞ足着け 安堵はえられ

投げ捨てる 迷いの深さ あるほどに こころ自由の 喜び強く

言葉もて 言葉を掃う 道元の 独楽は回れど 動中の静 

氷山の 見える意識に 片寄れば 土台の無意識 劣化をはじめ 

今という 時のいのちに 生かされて われはらしさを 時間に刻み

 


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